soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
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「ラストデイズ」深い森を観客も一緒にさ迷い歩く

2006-05-07 00:21:02 | ミニシアター系映画
「ラストデイズ」★★★マイケル・ピット ルーカス・ハース 主演
ガス・ヴァン・サント 監督

深い森をあてもなく歩く男、
たどり着いた大きな家は彼の家で
取り巻きが居候している。

彼らは同じ部屋にいても
主人公は積極的に関わらず
何を考え、どうしたいのか、
そういった情報は何も伝わらない。

実際にあった出来事と、別の事件がヒントになって
作られたこの映画は
見るものによって色んなことが考えられる。

同じ部屋にいて、すごく近くにいながら
結局人は分かり合えないのだとか
深読みも出来るし

クスリで頭がボーッとなっていて
もう積極的に作詞や作曲できたクリアな日々がもどらないのかと
ワリと見たままを感じたりもする。

殺伐として温かみの無い大きな家
それ自体が無関心な世の中を現しているのかもしれない。

冒頭の深い緑の森をさ迷い歩くシーンが
頭の中をよぎる、
不思議な感じだ、目で見ているのは
寒々しい部屋、男が楽器をいじったりしている、
視覚的に見ているものと
頭が感じているものが乖離する妙な感覚を味わう。

気を抜くと眠くなるが
彼の心の奥底を考えると
何だか落ち着かない気分になる。

この静かな胸騒ぎは何を意味するのか、
言葉にうまくならないもどかしさを感じながらも
この訳の分らなさを求めてまた劇場に向かうのだ。

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