思惟石

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【読書メモ】2015年6月 ②

2021-06-08 10:18:59 | 【読書メモ】2015年
<読書メモ 2015年6月 ②>
カッコ内は、2021年現在の補足コメントです。


『妖怪アパートの幽雅な日常』香月日輪
分類としてはラノベらしいのだけど、とても面白かった。
2歳のこどもを虐待死させた母親が
死んだあとも執着している様は考えさせられる。
クラスメイトの転落も、
すべてを救うことはできないというのは真理で、
考えさせられた。
いい本だと思う。
ラノベに偏見持ってましたすみません。

(ラノベというか児童文学のジャンルなのかな?
 余談ですが、読んだ当時
 それ系は何かと「親が死ぬ(不在)」から物語が始まるよね…、
 私もう中年だから切ないよ…と勝手にしょんぼりしました。
 いや、まあ、成長譚だからね)


『押入れのちよ』荻原浩
9つのホラー短編集。
表題作「押入れのちよ」は良かった。
これもジェントル・ゴースト・ストーリーというらしい
ちよがとぼけてて可愛くて悲しい。
あと最後の「しんちゃんの自転車」もよかった。
とはいえ、他はちょっとイマイチだったなあ。
介護の鬼のじいさんの「無念ははらすぞ」とか、
お前にそれいう権利ないわーと思ってしまって
なんというか、ストーリー以前の価値観や設定で
共感できないことが多いのよこの作者。
『さよならバースデイ』のボノボに言葉教えるというのも、
設定そのものがソリャナイヨ(心情的にも社会的にも物理的にも)
というものだったしなあ。
コメント
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