思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

ところでビジュアルマップ大図鑑世界史は7150円だった

2021-06-07 09:54:06 | 日記
ボラーニョの『2666』(税込7700円)を
読了したぞ〜!!!
1ヶ月。
がんばった!(物理的に。重いから)
がんばらずに読めた!(脳みそ的に。文章は読みやすい)

記念のひとことメモ。

第1部「批評家たちの部」
幻のドイツ作家アルチンボルディを研究する
仏・伊・英・西、4人の仲良し研究者の話。
6割くらいしょーもない三角関係やってるけど、
しょーもないと思いつつ、読んじゃう。

第2部「アマルフィターノの部」
第1部後半で登場したメキシコ・ソノラ州サンタテレサ在住の
チリ人大学教授のお話し。
クレイジー奥さんの回想エピソードがすごく面白い。
“詩人に会いに行く(けど、その過程がおもしろい。
「ゴドーを待ちながら」じゃないけど)”というテーマは
『レクイエム』を思い出す。
ちょうど読んだばっかりだからな!

第3部「フェイトの部」
ここでいきなりニューフェイス、
アメリカの黒人記者フェイトが主人公に。
アマルフィターノ方式で既出人物が語り部になるのかと思ったので
まず初めに「え?誰?お会いしたことありましたっけ?」となる。
でもようやくサンタテレサ に行って、女性の連続殺人事件に
片足つっこむ。
片足つっこむだけで終了。

第4部「犯罪の部」
作者の熱量と狂気ほとばしるの部。
ちなみに単行本の訳者あとがきでも書かれていますが、
この第4部の元ネタは実際の都市シウダー・ファレスで起きた
実際の事件。
これを取材したノンフィクション『砂漠のなかの骨』の作者
メキシコ人作家セルヒオ・ゴンサレス・ロドリゲスと
メールのやりとりをして構成されたそうです。
ちなみにちなみに、作者の友人セルヒオ・ゴンサレスは
この小説に新聞記者役で実名登場してます。
そして謎の死をとげています。ひどいな!

第5部「アルチンボルディの部」
謎の作家アルチンボルディの生涯の部。
あ、だからメキシコに行ったのね。
なるほど。
という物語の円環が完成する。
とはいえ大いなる謎や大小からなる謎が
すべて解消するわけではない。
アマルフィターノは永遠に幾何学の本を
物干しにぶら下げて生きていくことであろう。
それもまたよし!
コメント
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