思惟石

懈怠石のパスワード忘れたので改めて開設しました。

2017年の読書ふりかえり

2018-01-11 16:04:20 | 日記
2017年は、自分の記憶力がポンコツだとようやく気づき、
(30数年かかったわ)
読書メモをこまめに取るように改めました。

そのついでのようにブログにもぽちぽちと書いて
この一年、自分的にはマメに更新した気がします。

で、
せっかくなので、2017年に読んで良かったなあ
と思った本を振り返ろうかと。

どうにも好みが偏っているらしいので
何の参考にもならないと思いますが。

◆2017年ベスト!!!
小田雅久仁『本にだって雄と雌があります』
上期のベストがそのまま駆け抜けました。
とにかく、読んで良かった。楽しかった。

◇読んで良かった!!
ダン・シモンズ『ハイペリオン』
続編は読まなくていいと思います。

ロバート・A・ハインライン『夏への扉』
新訳、良かったです。

熊谷達也『邂逅の森』
他の森シリーズも読まなくちゃ。

ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』
普段は小説しか読まない私ですが、すごく楽しめました。

佐藤亜紀『鏡の影』
この作者に関しては、私は、何を読んでも楽しいんですけどね。

檀一雄『火宅の人』
いまさらですが…。

皆川博子『開かせていただき光栄です』
この人の作品、なんで最近まであまり読んでなかったんだろう。



ざっとこんなもんでしょうか。
ブログに書いてない読書作品もあるんですが、
やっぱり印象に残ってる作品は
わざわざブログに感想を書き残したものだったなと思います。
(感想を書き残す原動力って、「良かった〜!」って気持ちか、
 真逆の「ふざけるな!」って気持ちなことが多い)

2018年も良い読書がたくさんできるといいなあ。
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エマニュエル・ボーヴ『ぼくのともだち』

2018-01-11 15:36:07 | 日記
1920年代のフランスに生きる
ザ・ダメ男ヴィクトール・バトンくんの
おともだち探しの手記です。

第一次世界大戦で負傷し、
その軍人年金だけでのんべんだらりと
パリの安アパートで暮らしています。

訳者あとがきによると、
バトンくんが住んでいるエリアは郊外のようで
「ともだち」に出会うため毎日
一時間近くかけて中心街までお散歩している様子。

それでいて友達候補に対して
冷静というよりも穿った視点で酷評したり
(紳士なので心の中だけでね)
彼らの恋人や娘にちょっかいかけようとしたり。

ホント、ダメ男だなあ…。

しかしですね、なんだか妙なリアリティがあって、
出版当時は主人公=作者だと思われていたようです。
人間的本質は不明ですが、執筆当時の作者は既婚で子持ちで
もちろん働いてたわけで、これは純斬たる創作小説。
なのに、妙に他人事と思えない心の機微がてんこ盛りで、
私が男だったら確実に自分の前世だと思うところです。

この本、訳者の渋谷豊氏がフランスで原書に出会い、
出版社に持ち込んだのが邦訳出版のきっかけだそうで。
ありがたや〜。

ちなみにこの訳者、とあるインタビューで
「訳す本すべて”ダメ男小説”」的なこと言われている人。

ダメ男小説というジャンルの定義を聞きたいところですが、
バトンくんのようなダメ男は、ホントずるい。
腹立つし絶対友達になりたくないけど、
だんだん愛しくなっちゃうんだよなあ。
ずるい。
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