家の前には小さな用水が流れています。
何度か通い慣れたこの家、数年前にツバメが
この家の駐車場で巣作りを始めて、
家の主はそれをとても嬉しそうに喜々として語ってくれました。
巣作り中のツバメに気をきかせて、
車を別の場所に移動させたことも聞きました。
用水の工事が始まり,
その年は騒がしくてツバメは来なかったそうで
それを少し寂しそうに語っていました。
やっと工事が完成して,再びやってきたツバメ。
抱卵中の姿がありました。
その主の姿が消えてしまい、
それからこの家にやってきたのは久しぶりのことで、
今日、家人に招かれてこの家に足を踏み入れると、
主と共に語り合ったりコーヒータイムを楽しんだのが
ついこ先日のことのように思えるのでした。
どこにでもある見慣れたツバメの巣が、
ここでは特別の思いが溢れます。
この巣を見上げながら、
「ツバメが今年も来ていますよ!」と、
今は亡き主に、そっと報告したのでした。