うてん通の可笑白草紙

江戸時代。日本語にはこんな素敵な表現が合った。知らなかった言葉や切ない思いが満載の時代小説です。

菊花酒~料理人季蔵捕物控~

2012年06月18日 | 和田はつ子
 2010年10月発行

 訳あって主家を出奔し、料理人として生きる季蔵。だが先代の塩梅屋長次郎からは料理だけではなく、北町奉行所同心の隠れ小者も引き継いだのだった。シリーズ第9弾。

第一話 下り鰹
第二話 菊花酒
第三話 御松茸
第四話 黄翡翠芋 長編集

 30年前の呉服屋やまと屋一家皆殺しの一味だった松島屋から、事件にかかわる簪が盗まれた。疑わしきは、骨董屋千住屋。北町奉行の烏谷椋十郎にそう告げられた季蔵は、新たな椋十郎の手の者となった内与力の清水佐平次と真相を探る。
 先に後作の「ひとり膳」を読み、今回はシリーズで2冊目となったのだが、「ひとり膳」と比べ、料理の比重が高く料理説明に大分ページを割いているといった感想である。
 そして、本題に行き着く迄に、ぐるりと遠巻きに幾多もの話があり過ぎて、どうにも読んでいて散漫になった。読み手の視線が定まらない感が否めない。

主要登場人物
 季蔵(堀田季之助)...日本橋一膳飯屋塩梅屋の主(料理人)
 おき玖...塩梅屋先代長次郎の娘
 三吉...塩梅屋の追い回し
 瑠璃...季蔵の許嫁
 烏谷椋十郎...北町奉行
 清水佐平次...北町奉行所内与力 
 繁乃...佐平次の母親
 安徳...芝光徳寺住持
 沢崎幾之進...松原藩石本家江戸家老
 文左衛門...日本橋長谷川町菓子屋万福堂の主
 喜平...隠居
 田端宗太郎...北町奉行所定町廻り同心
 松次...岡っ引き


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