砂礫に覆われた木津川河川敷をこの時期に歩いて気になるのがこの植物です。
今年は大雨で下流の「流れ橋」がまたもや流されるという増水被害がありました。
また、その事を含めてこの植物群落が2㍍以上の水面下に沈むという状況も数回みられました。
にも拘わらず群落が流失しなかったのは、砂礫に育つ植物特有の根の深さでしょう。
河川敷に広がる砂礫の土壌は一見、水的条件に恵まれているようですが、土壌の保湿力が弱く
短期間に柔らかい根を地中深く伸ばせる植物だけが水を得て生き延びられるのです。
山地では地上茎を5㍍以上も伸ばして他の植物に絡みつくツルウメモドキですが、河川敷を匍匐する
地上茎は長くともせいぜい2㍍程度、その分、根への栄養配分は大きく、根の長さは我々の想像を
はるかに超えているのではないでしょうか。
変化する環境に対して、自在に体を変える自然の知恵・・・これ凄いと思います
ツルウメモドキ <ニシキギ科 ツルウメモドキ属> 落葉低木 雌雄異株