明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

地価は高いのに、安すぎて心配になるお店 東京駅『アルプス』

2021年09月24日 | カレー、ハヤシ
今から10年ほど前まで、私は中央区の八丁堀で働いていた。
一応説明すると、八丁堀は東京駅からJR京葉線でひと駅、地下鉄だと、築地や茅場町が隣駅。
京橋、銀座、有楽町、日本橋、人形町、ちょっと遠いが門前仲町あたりまでが徒歩圏内。
休憩時間は、日替わりでこれらの地域に足を伸ばし、いろんな飲食店を巡ったものである。
一期一会の店が大半だが、中には複数回通った、お気に入りのお店もあった。
その中のひとつが、八重洲地下街の端っこにあるカレー店『アルプス』
東京駅を出てすぐ、という好立地ゆえ、家賃は相当高いはずだが、提供している商品は異様に安い

今、東京の地価公示価格(令和2年)を調べてみたら、1平方メートルあたりの価格だと、八重洲は2340万円。
いまいちピンとこないが、私が住む立川市は16万~535万だって。地域によって差があるが、ケタが違う。
ちなみに最高価格は、銀座4丁目の5770万円で、丸の内、新宿、大手町などに次ぐのが八重洲。
とにかく、八重洲の地価はべらぼうに高いということを頭に入れてから、以下の文を読み進めてほしい。

さっき、大文字で表記したように、アルプス最大の魅力は安さである。基本のカレーライスの価格は…いくらだっけ?
思い出せない理由は、ここで普通のカレーを、普通の価格で食べた記憶がないから。
こちらのお店は、15時~19時まではタイムサービスで、カレーが290円になるのである(初訪問時は280円だった)。
高地価の八重洲でこの価格。しかも、サービスタイムが長い!
普通はアイドルタイムの17時くらいまでで、18時台のディナータイムは含まないでしょ。

2年前、築地方面での仕事帰りに、久々にアルプスに寄ってみた。タイムサービスは継続中。


しかもこのサービスカレー、具ナシのいわゆる「プレーンカレー」ではなく、
コロッケ、チキン、チーズの3種から具材をひとつ選べるのである。


上記ポスターの「えっ!? 東京駅でこの値段???」のキャッチコピーは、言い得て妙である。

食券を厨房の店員に渡し、トレイに乗ったカレーを受け取り、席まで運ぶセルフ方式。
どんな時間帯でもどんなメニューでも、すぐに提供される。スピーディーな提供時間もこちらの魅力。
休憩時間が残りわずかだったりして、急いでいるときには大助かりだ。
この日、私が頼んだ下記の具だくさんカレーも、15秒くらいで出てきた。さすがの早さである。


入店時はサービスタイムに該当していたが、昔さんざん食べたので、ぜいたくにも上記のカレーを注文したのだ。
こちらは券売機全体図。私が選んだのは「BIGカツ」570円に、「トッピング唐揚げ」110円、


券売機にボタンがなく、店員さんに直接払う「目玉焼き」50円。「ぜいたくにも」と記したが、総計は730円。安い!
カツカレーでもこの短時間で出せるのは、万全の準備体制(要するに揚げ置き)のたまものであろう。
あと、上記券売機では、期間限定メニューだったと思われる、「カレー焼きそば」550円が気になるな。
下記の画像は、どんな意図で撮影したのか忘れた。カツの厚さを伝えたかったのか? 伝わらないけど。


ビッグなカツも唐揚げも、揚げてから時間がたっているが、温かいカレーソースと一緒に食べれば気にならない。
過去には、入店から食べ終わって退店するまで、5分かからなかったこともあるが、
この日はさすがに、具材が多かったので食べ切るのに10分ほどかかったよ。
私だけでなくほとんどの客が、とっとと喰ってとっとと帰るため、滞在時間が短い。
時間帯によっては行列ができるアルプスさんだが、回転が早いので、そんなに待たないで済むはずだ。

730円のぜいたくカレーを食べた数ヶ月後、またまたアルプスさんを訪問。
実は、別の店で食事をしたのだが、どうも物足りなかったので、デザート代わりに入店したのだ。
タイムサービス以外にも、曜日によってご飯大盛などのサービスがあり、
この日は「BIGマンデー」だったようで、570円のBIGシリーズがすべて500円。※最近は実施していない模様


前回カツを食べたので、今回は「BIGハンバーグ」を選択。なお、券売機のメニューや位置は、頻繁に変わる。


今回もやはり、10秒くらいで登場。目玉焼き付きで500円は安いよね。


カツカレーのときに説明し忘れたが、アルプスではナイフやフォークは使わず、
昔給食で使用した、懐かしい先割れスプーンを使用する。カツもハンバーグも、ちゃんと切り分けられるよ。


目玉焼きの黄身ちゃんを、ハンバーグやカレーソースと絡め、スプーンで一気に書き込んだ。

それから2年。コロナ禍もあり、なかなか行けなかった八重洲や東京駅で、先日久々に買い物をした。
せっかくなので、どこかで食事をして帰ろうと思い、目指したのがアルプスさん。
「久々の八重洲なら、もっと高い店で喰え」とツッコミが入りそうだし、自分でもそう思ったが(苦笑)初志貫徹。
テイクアウトのボタンや、新商品やトッピングも増え、既存メニューも少しだけ値上げしたようだが、
「タイムサービス」は300円と、わずか10円の値上げ。しかも14時~19時と、1時間長くなっていた。

※一番安い基本のメニューは「チキンカレー」420円と判明

購入した食券は「タイムサービス」300円のみ。「もっと金を使え」とツッコミが入りそうだし…以下同。
アルプスさんはこれまで何度も利用してきたが、サービスカレーだけの注文は、さすがに記憶がない。
女性客ならまだしも、図体のデカいおっさんが、激安カレーしか食べないのは恥ずかしいからね。
10年以上前には、サービスカレーをふた皿同時に食べたことはあったが、今思うと、あれはあれで恥ずかしいな。

カウンターで食券を渡し、選べる具材は「コロッケでお願いします」と告げると、
「福神漬けは?」と聞かれた。以前は卓上に置いてあったが、この時勢ゆえ、個別に提供するようになったのだろう。
「いりません」と応えると、数秒後にはトレイにコロッケカレーが乗せられた。
こちらが、アルプスの名物メニュー「タイムサービス」カレーだ!


横アングルはこちら。一般的なお店のカレーより、やや少なめの盛り具合。


2年ぶりのアルプスカレーは、おおっ、意外と辛い!? 
見た目は以前と同じ、ドロッとしたソースで、スパイシーさよりコクを感じるタイプだが、ちょっと辛味が増した印象。
とはいえ、ヒリヒリと残るタイプではないので、辛いのが苦手な人でも大丈夫。
ご飯はお茶碗一杯分くらい、推定200グラムくらいかな。こちらも昔より減ったような…。
なお、辛さもご飯の量も、あくまで私個人の感想なので、実際はずっと同じかもしれない。
コロッケにはグリンピースも入っていた。自家製ではないと思うが、カレーソースとの相性はいい。


いずれにせよ、300円でコロッケカレーが食べられるのはうれしい。何度も繰り返すが、ここは家賃の高い八重洲なのである。
余計なお世話だろうが、利益が出るのか心配になるよ(←じゃあ、もっとカネを落とせ)。
申しわけないので、勝手ながら、新メニューの宣伝をさせていただく。
 ※お店のツイッターより

「2色そぼろのカレー丼」、9月28日より発売開始!
まあ、このブログは閲覧者が少ないので(泣)、宣伝効果はなさそうだが…。

なお、すぐ隣には立ち食いそばチェーンの『梅もと』もある。
こちらも立ち食い店とはいえ、「かけ」や「もり」は250円と、八重洲らしからぬ低価格で頑張ってらっしゃる。
そばだけでなく、「かきあげ丼」の他、「穴子丼」や「まぐろたたき丼」など、ご飯メニューも充実している。
ただ、立ち食い店ではよくある、「カレーライス」や「カレーうどん&そば」が見当たらない。
調べたところ、梅もとの他の支店では、カレーを販売している。というか、カレーがないのは八重洲店だけ。
隣のアルプスさんに気を遣っているのか、あるいは圧力を受けたのか?
カレーが安い理由も、店主が地主の弱みを握っていて、家賃をタダにさせているとか!?
まさかアルプスの店主は、八重洲界隈を牛耳る影のボスだったりして…そんなワケないか。

私のくだらない妄想はさておき、1969年の開業以来、52年にわたって安価なカレーを提供し続けている、
アルプスさんの企業努力には、頭が下がる思いだ。
私は今後も、近くに来たときは利用させてもらうつもりだし、
次回はもう少しお金を使うので(笑)、どうか温かく迎え入れていただきたい。



カレーショップ アルプス
東京都中央区八重洲2-1 八重洲地下街北1号
東京駅八重洲口から徒歩約2分 JR八丁堀駅からは徒歩約20分
営業時間 月~金 9時~20時 土日は11時から ※以前は21時半までだった
定休日 元日
※土日は19時半まで?
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