児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

アウトリーチのアナリーゼ

2009年09月21日 | アウトリーチ
アウトリーチの進行プランを、構造的に見ていくと言うことを初めてやったのは確か2004年度の松浦。演奏家は宮本さんだったと思う。その前の宮本さんの事業でなかなか上手く良さを引き出せなかったので、これは挽回しなくてはと思って書いたのが始め。その資料はもう残っていないのだけれど、「あなたのやっている事はこういうこと」というのをメモを作って渡した記憶がある。その場その場で起こっていることは、何を伝え、コンサート全体の中でどういう位置づけになるのかと言うことを第3者の目から見てメモしたものと言うことになる。この部分は、何を伝えようとしていて、相手はどう感じるだろうかということをメモしていくのだけれど、これはこれでなかなか面白い。3部形式とか,子供の喜ぶロンド形式とかの音楽の形式にも通じるところがあるし、起承転結とかの物語の事も思い浮かぶ。
「アウトリーチのアナリーゼ」とでも呼ぼうかと思っているのだけれど、久しぶりに浜さんの尾道の保育園のプログラムでやってみた(フィールドノート参照)。導入、テーマ1、テーマ2、展開(転)、まとめ(結)とうまくできている。そしてそこで話すことがきちんとうまく繋がっているというのもなかなか良くて、そういうところに勘の働く人が、良いモデルになるようなアウトリーチをしているということになるのだろう。もちろん、手法は無数にあると思うし、なぜか上手くいってしまうこともあって、理屈で割り切れないところがまた面白いわけだけれども、それでも構造的にとらえることで、考える基礎を作ることは出来るのではないかと思っている。まあ、進行技術ばかりじゃ仕様がないけれど。