東京都江東区において小名木川に架かる橋で第一橋梁の「萬年橋」はある。江東区道第3124号線(萬年橋通り)を通し、北岸は江東区常盤1丁目、南岸は江東区清澄1丁目と2丁目を分かっている。当橋のすぐ西側で小名木川は隅田川と合流、東側には「新小名木川水門」が設置されている。昭和5年(1930)に開通した萬年橋の構造形式は1径間下路ブレースドリブタイドアーチ橋、鉄筋コンクリート床鈑、橋長は56.25m、幅員は17.2mである。萬年橋が架橋された年代は定かではないが延宝8年(1680)の江戸地図には「元番所のはし」として橋の記載がある。江戸時代初期にこの橋のすぐ北側に小名木川を航行する船荷を取り締るために「川船番所」が置かれていた。小名木川は江戸市内へ行徳の塩や近郊農村で採れた野菜、米などを船で運び込むための運河であり、架けられた橋はいずれも船の航行を妨げないように橋脚を高くしていたが、萬年橋は中でも特に大きく高く虹型に架けられていたことから、その優美な姿を愛された。葛飾北斎は富嶽三十六景の中で「深川萬年橋下」、歌川広重は名所江戸百景の中で「深川萬年橋」として描いている。関東大震災復興計画により現在の橋に架け替えられた歴史を有する橋である(1904)
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