★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

トーバーモリ

2005-06-08 08:29:22 | Weblog
しばらくこのブログはお休みです。
この週末二泊三日の旅でトーバーモリ方面に野生の蘭の花を探しに行きます。
たった二泊三日ですが、私の場合トロントに前後一泊づつ必要なので、合計五日間のお休みになります。
この旅はお遊びではなくファム・ツアー(Familiarization Tourの略)なので、帰ってからも写真その他の整理とは別個にリポートも書かなければなりませんし、すぐにはブログに取り掛かれないと予想しています。
そんな訳でせっかく訪ねて下さったのに、ごめんなさい。

トーバーモリはジョージア湾に突き出たブルース半島の先っちょですが、ここは有名なナイアガラ・エスカープメントに沿って続くブルース・トレールの終点でもあります。出発点は何処かって?
それはナイアガラフォールスです。
およそ800kmのトレールを踏破することはハイカーの夢です。もちろん一気に歩くのではありません。それも出来ないわけではないけれど普通は何回にも分けて何年も掛けて実行します。

そしてトーバーモリの辺りは蘭の花が多く咲くので知られているのですが、ちょうどその季節でもあり出掛けることになりました。
オンタリオ州のどの辺になるのか知りたい人のために大雑把ながら地図を載せました。
早くても次の投稿は月曜日、日本時間では火曜日の朝になるでしょう。

もちろんコメントはいつでも歓迎です。
それでは皆さん来週まで御機嫌よう!!!



マーガレット

2005-06-08 02:54:03 | Weblog

6月に入ってまだ一週間ですが、暑い日が続いています。
天気予報は雷雨の予報を出しているにも拘らず、雨も降っていません。二三度にわか雨があっただけ。
そして、ガーデン・ショップの店先には賑やかに花々が飾られています。ハンギング・バスケットやその変身ともいえるハンギング袋(正しい名前は知りません)など。これは土を入れた縦長のプラスチックの袋の片面だけ所々に穴を開け、その穴に花を植え込むもので、天井から吊るす代わりに壁に掛けるのです。
大自然にはバターカップやミヤコ草、アカシヤなども咲きだし、空き地や郊外の路傍にはマーガレットが満開です。
この花の正しい名前はOxeye Daisy(Leucanthemum vulgare)、雛菊なのですが、我が家ではマーガレットと呼び続けてきました。ヨーロッパ原産のこの花をマーガレットと呼ぶ国があるのでしょう。
この質素な花が咲き始めると完全に夏が来たことを感じるのですが、同時に思い出すのは一昨年喉頭癌で亡くなった友人マルゴのことです。この花をマーガレットだと教えてくれたのは彼女でした。
マルゴ(マーガレット)はチェーン・スモーカーで、出会った当初からガラガラ声だったので、元来どんな美声だったのかは知る由もありません。カナダに来て最初に知り合った友人でした。
タバコ止めなよ、肺癌になるよ。
といつも忠告していたのに聞き入れようとはしませんでした。
何年間かエドモントンに住み着いて、そこで亡くなりました。ある夜突然見知らぬ人から電話があって彼女の死を知らされたのです。彼女の所持品の中に私達の電話番号を見つけたからと掛けてくれたのでした。数年前亡くなった電話の主のお母さんがマルゴと親しかったので、同じ墓地に並んで入るのだとも。
喉頭癌って苦しかったでしょうね。
電話の主は末期は苦しみも無く安らかだったと付け加えましたけど。
身寄りの無いマルゴの最後の面倒を見てくれたこの人に感謝しました。
私はエドモントンにはマルゴが元気だった頃一度遊びに行ったことがありますが、それ以来行く機会も無く、また、今となっては行く気にもなりません。
寂しくなると良く電話を掛けてきたマルゴでした。英語を書くのが苦手なので滅多に手紙はくれませんでしたが、それだけに私の書いた便りに返信が無くてもあまり不思議に思わなかったのです。こちらから電話しても留守だったのは既に病院に入っていたからだったのかもしれません。病気のことを私たちに知らせなかったのは、こう遠く離れていると何かをしてあげることも出来ないのですから、「知らせてもしょうがない心配させるだけだ」と言う思いが有ったかも知れません。
六月十八日はマルゴの誕生日です。お祝いのカードを送る宛先も無くなりました。せめて彼女の冥福を祈りながらマーガレットの花を楽しみたいと思っています。




写真は雛菊