★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

Mlikweed bug / 唐綿虫

2008-09-23 18:32:36 | 昆 虫
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この虫、ナガカメムシの一種と言うところまでは判ったのですが正確な日本名は探せませんでした。無数と言えるほどのナガカメムシが居るのに一つとして同じのに巡り会えないというのもイライラの元です。
エスペラント名も勿論判りません。

唐綿の種からストローのような口で栄養分を吸い取って生きている虫です。
写真の一枚目は成虫、二枚目はさなぎです。
このさなぎは五回も脱皮し、その都度成虫に良く似てくるということですが、この写真の段階では何回目なのか。。。

英語名:Large Milkweed Bug
学名:Oncopeltus fasciatus
です。
英語名に Large と敢えて付けているのは似たようなので Small Milkweed Bug (学名 Lygaeus kalmii)と言うのが居るからです。

この成虫の命は一ヶ月、その間に卵を産み、子育て。。。はしなくても良いようですね。唐綿の実に産みつけておけば勝手にさなぎになり勝手に育ってくれるのですから。
卵が卵の状態でいるのは29℃の環境で四日間。卵は黄色から次第に赤みをおびてきて濃いオレンジ色になると最初のさなぎが出てきます。生まれたてはピンの頭程度の大きさと言うことは胡麻より小さいということです。そして色は濃いオレンジ色。ああ思い出しました。そういう赤い点のようなものを何度も見たことがあります。それがこんな虫になるんですね。
さなぎから脱皮して次の段階を育ちまた脱皮を繰り返すわけですがその一区切りは約六日間、それも29℃の環境でです。
この写真を撮った日は15℃位、こんな時はどうなるのでしょう。

同じように唐綿に暮らす虫で Milkweed beetle と言うのが居ますからちょっとややこしいですが、違いは
Red milkweed beetle (Tetraopes tetrophthalmus)
Cobalt milkweed beetle 又は Blue milkweed beetle (Chrysochus cobaltinus)
で見てください。


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多彩なきのこ

2008-09-22 15:46:29 | 自 然
これを見つけた時はギョッとしました。真っ白でその形の奇妙さは言葉に出来ませんでした。
でも後から来たイレンが「ブレイン・マッシュルーム(脳みそキノコ)」と呼ぶことに勝手に決めていました。
そう言われると納得の行く形です。
唯一名前の判っているキノコです。「チキン・ノブ・ザウッド」つまり「森の鶏肉」で食用になります。食べたことはありません。
この珍しい色にも目を見張りました。真っ赤なキノコ、真っ黒なキノコと色々な色のキノコを見ましたが紫は初めてでした。
ちょっと不気味ながら綺麗だなぁと思います。
上と同じ紫のキノコです。側面から。
誰かが食べた跡があるから食用になるんだよ、とはポールの弁。確かに誰かの食用にはなるようですが人間には。。?
こちらは同じ紫色ながら、紫水晶の色です。
もっと大きくなったら色が変わるのか、もっと濃くなるのか興味がありますが、知る可能性は無さそうです。


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アメリカモモンガ

2008-09-19 17:59:33 | 動 物
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月曜日、インヴェントリーに行った農園の片隅に立っていた枯れ木に啄木鳥の開けた穴二つ。その話をしていたらひょっこり顔を出したのがこの動物です。私たちの話し声に興味を持ったのかもしれません。顔を出しただけではなく何を思ったのか穴から出てきて枯れ木の天辺に座りました。不安らしくぴったり体を枯れ木の側面にくっつけているのは、多少は隠れている心算なのでしょう。
「Flying squirrel だ」と一緒にいたジムが言い、遅れている仲間を呼びましたが、大きな声では呼べません。何かを検討していたらしい仲間たちもその声が大きくは無いので大したこととは思わず慌てもしません。「Flying squirrel だよ」と言っているのだけれど彼らには声しか聞こえなかったようです。ようやく追いついた頃は動物の方も待ち草臥れたのかさっさと穴に戻ってしまい、垣間見た程度にしか見られませんでした。その間に私は何枚か写真を。。
一枚目の写真はその特徴を巧く捉えました。目の周りのアイシャドー、脇腹に見える黒い線。これは飛膜を広げた時、その縁に見える線でその特徴です。
英語では「南部の飛ぶリス」となりますが日本語では「アメリカモモンガ」です。
南部のとつく以上北部の飛ぶリスも居るわけですが、この辺りには居ないということでした。
ちょっと脅えていることは直ぐ判ります。ぴったり耳を倒していることや目の色にそれが見えます。直ぐに逃げないのはペットとして飼われても良く懐く性格のせいでしょうか、我々を観察したい気持ちもあったかと思います。お腹に大きな乳首も見えますから、恐らく子育て最中の母親でしょう。
二枚目の写真は彼女が出てきた穴も捉えました。下の方の穴から出てきたのです。此処ではその尻尾も見えますが、尻尾は平たく飛ぶときは舵の役目を果たします。
飛ぶ、といっても羽ばたいて飛ぶのではなく滑空するのです。

アメリカモモンガをペットとして飼っている人のブログも見ました。日本では許されているのでしょうか。カナダでは特別な許可なくして野生の動物を飼うことは出来ません。
絶滅の危機に瀕している分けではないですが、特別な関心を必要とする野生動物です。森の木々が切り倒され住む範囲が狭められては当然のことでしょう。

英語名:Southern flying squirrel
学名:Glaucomys volans
和名:アメリカモモンガ
エスペラント名:Suda Flugsciuro

オンタリオ州南部の一部に生息しています。
下にその分布図を紹介しました。借り物です。二枚目は北米一帯の分布を示しています。
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花と見紛う。。。ヤナギ虫こぶ

2008-09-18 18:24:27 | 昆 虫

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先日のインヴェントリーで見つけたものの一つです。
Pine-cone Willow Gall(「松笠型柳虫こぶ」と私が勝手に命名しました)はPine-cone Willow Gall Midge と呼ばれる「タマバエ」の一種によって作られます。と言うより柳の木が昆虫の要求に応じて材料を提供、こんな綺麗なものを作るのです。虫はこうして幼虫を守りますが、木のほうは痛くも痒くもなしなので、被害は皆無とのこと。場所を貸して何の利益も得ない鷹揚な大家さんです。
Pine-coneとは松笠のことですが、確かに松笠のような姿をしています。また日本語でも Gall がそのまま使われている場合があるようですが、その場合発音はゴールと言っているようです。英語ではグォルです。

一つの虫こぶに31もの異種の昆虫が入っている場合があるそうですが、その虫こぶを作ったタマバエの幼虫かどうかはハッキリしないのだそうです。
恐らく柳のある所には何処にでも居る、小さくて細くか弱い「松笠型柳虫こぶタマバエ」に気付くことは無いでしょう。虫こぶを見て初めてその存在を知るという訳です。

虫こぶの断面図を見てください。幼虫がみえます。幼虫が成虫になった暁には外界に出られるようにちゃんと出口も"花"の中央に付いてます。
虫こぶも色々有りますが、こんな形のを見るのは初めてでした。
カナダゴールデンロッドには丸いタマのようなのが出来ますが、いたって素直だと思います。花の形にするのには何か理由があるのでしょうか。不思議です。柳はその芸術的才能を誇示したいのかもしれません。
皆さんがおなじみなのは楓の葉なんかに針の林のように出ているもの。これも虫こぶの一つです。
こんな綺麗なピンクの花?もあります。まるで乙女椿の蕾のよう。

因みに虫こぶはエスペラントでは Gajlo です。
こちらで虫こぶの解説を読んで下さい。


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野生の胡瓜

2008-09-16 20:45:11 | 野の花 - 夏から秋へ

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ブタクサの「林」を歩いた日。五、六メートルも向こうに見える真っ白な花の壁に一同立ち止まりました。
「ワイルド・キューカンバーだ」の声に良く見れば確かに見覚えのある葉が見えます。その壁に向っていくにはもっと酷い藪を掻き分けて歩かなければなりません。誰もそんな気力が無いほど疲れていました。
それに私たちの仕事は植物を認めればいいのです。遠目にもそれと判るこの野生の胡瓜の発見はそれだけで記録するに充分でした。
私のカメラではこれが精一杯の写真を三枚御披露します。このブログは芸術写真を披露するためのものではなく私個人の記録のためなので、偶に見られる写真が出来たら御の字なんですよね。
そんなわけでもう少しマシな写真は、他人の褌で紹介します。
この花の綺麗な写真を見たい方はWild Cucumberへどうぞ。花はページの下の方にあります。
日本名を探すのは至難のわざで、ようやく見つけたら、学名がそのままでした。つまり日本にはない植物、あっても園芸用として外国から取り入れた物とみました。野生では生えていないのでしょう。
ついでにこちらもどうぞ。
蔓性の植物で、他の植物や柵などに巻き髭で巻きつきながら広がっていきます。花は六弁、雌雄の区別があります。果実は楕円形でトゲがあり、その中には種が四つ入っています。葉は手を広げたような形で、栽培されている胡瓜の葉に良く似ています。
米国南部を除く北米一帯に分布し、川ベリや、藪に良く見られます。

英語名:Wild Cucumber
学名:Echinocystis lobata
和名:エキノキスティス・ロバータ(流通名、園芸名として)
エスペラント名:Sovaĝa kukumo(Laŭ Serena)

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マメコガネ (ジャパニーズ・ビートル)

2008-09-14 18:06:35 | 昆 虫

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藪を掻き分けて歩いていたら、いきなり目の前にこの赤銅色の虫。
「ジャパニーズ・ビートルよ、馴染でしょ?」と言われて、???
生まれて初めて見た虫でした。天敵が少なく繁殖に繁殖を続ける嫌われ者です。
見たところは綺麗ですね。体の周辺に白い玉飾りなど並べてお洒落です。
これだけ特徴があれば、忘れることはないでしょう。
写真は二枚です。ウィキぺディァの日本語の説明を読んでください。

英語名:Japanese Beetle
学名:Popillia japonica
和名:マメコガネ(豆黄金)
エスペラント名:Japana Skarabeto(Laŭ Serena)

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ニューイングランド・アスター

2008-09-12 19:38:26 | 野の花 - 夏から秋へ

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この目に沁みるような紫の色がやはり秋の目印かもしれません。
八月頃から十月くらいまで咲き続けるので、見逃すことは無いでしょう。
その名が示すように北米原産です。
日本語のページを探しましたが、学名か英語名をカタカナにしているだけの簡単なページが少し見つかっただけでした。
このアスターは前出のヒロハアメリカシオンに比べて花びらが多く一つの花に花びらが40枚くらいとのこと。数えたことはありません。
葉は全く違った細いものです。

学名:Symphyotrichum novae-angliae / Aster novae-angliae
英語名:New England Aster
和名:無し、敢えて、ニューイングランド・アスター
エスペラント名:Nova‐Anglio Astero(Laŭ Serena)

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アスター、秋の野の主役

2008-09-11 20:59:55 | 野の花 - 夏から秋へ

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陽射しは未だ暑い位ながら、空気の冷ややかさに秋を感ずるこの頃、野を訪ねれば見渡す限りアスターが咲き誇る景色に巡り会うのです。場所によっては背高泡立ち草の類で一面黄色一色ということもあるにはあるのですが。
ここに紹介するアスターは他のアスターに比べ葉っぱがハート型の大きな物で花びらの間隔がかなり広く開いています。
写真では一枚目が未だ咲いて間もない花、二枚目は少し年を取った花、中央の黄色い部分が赤紫を帯びてきています。三枚目がその葉です。
十一月上旬が姑の誕生日で、この頃良くアスターをかき集め花束にして贈ったものでした。すっかり忘れていて、野のアスターで思い出し大慌てしたこともしばしばです。彼女にとって誕生日はとても大切な日で、忘れたりしたらご機嫌斜めも甚だしいのです。息子、つまり我が夫は妻である私の誕生日を忘れても母親の誕生日は忘れるべからずと肝に銘じていても良く忘れていました。
アスターの種類も数限りなく、まだ何種類も覚えていませんが、幾つか記憶したその一つがこれです。特徴がハッキリしているので憶えやすい花です。

英語名:Large-leaved Aster
学名:Eurybia macrophyllus / Aster macrophyllus
和名:ヒロハアメリカシオン
エスペラント名:Grandfolia Astero / Astero kun foliego(Laŭ Serena)

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乾し草の季節

2008-09-08 09:36:00 | 季 節

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夏も終りに近づく頃、ちょっと郊外に出れば見られる風景です。
そしてこの頃は私のヘイフィーバーも著しくなります。文字通り日本語には枯れ草熱と訳されていますから、この乾し草が原因なのかと思っていましたが、どうやらこの季節に満開になるブタクサが原因のようなのです。
当初私は何故かGoldenrod(背高泡立ち草)とブタクサを混同していてその黄色い花を疎ましく思っていたのでした。
色々カナダの野草を知るようになって全く罪の無い花を憎んでいたことに気付きました。
Goldenrod(ゴールデンロッド)も種類は多く未だ区別の出来ない種類の方が多いのですが、三、四種類の見分けは出来るようになりました。
ブタクサは放っておけば私の丈より高くなることは先日のインヴェントリーで分かったのですが、大抵芝刈り機の攻撃を受けるので、一般に私たちが目にするのは10cm、20cm程度の高さで、それでも花は咲かせます。
乾し草が納屋に収まる頃は季節も小春日和(インデァン・サマー)、枯れ草熱も楽になります。
もっとも私は生まれつき鼻が悪いので大きな違いは無いのですが、それでも涙と鼻水、それに頭が膨張したような苦痛からは解放されます。
乾し草の季節は苦痛の季節ではありますが、私はこの風景が好きです。
この、丸い束の差し渡しは私の丈を上回るので、上に乗ることは不可能ですが、いつも乗ってみたいと言う衝動に駆られます。子供の頃近所の農家の子供と仲良しで良く遊びに行き、その庭にあったニオだかミオだか、稲の束を下向きに重ねた、一見藁屋根の小屋のような物の周りで遊んだことが思い出されます。
その子は庭の渋柿をその藁の中に突っ込み何日したら甘くなるなどと言っていました。甘くなった柿を食べた記憶が無いのは、入れたことも忘れていたかもしれないし、何処に入れたのか思い出せなかったからかもしれないと、今思い出して独りで笑っています。
写真は三枚です。

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アメリカコヒョウモンモドキ

2008-09-06 08:37:38 | 蝶・蛾
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小さな蝶を見つけました。素早くて中々写真に撮れません。38℃という日のインヴェントリーの最中です。仕事を始めてからほぼ三時間、みんな疲れきって、この辺で中止と言うことにして道無き草原を元来た方へ歩きだしたら、やがてこの蝶が静かに停まってくれました。汗が目の中に流れ込んでくるような状態で撮った写真はあまり鮮明ではありませんが、中々カメラに収まってくれない物だから収穫と思っています。
その名はパールクレッセント。翅の縁の辺りに並ぶ真珠色の三日月模様がその名の由来で、北米ではごくありふれた蝶です。
幾つかの鮮明な写真は参考ページで見られます。
日本のコヒョウモンモドキと比較してみて下さい。やはり似ていますね。

英語名:Pesrl Crescent
学名:Phyciodes tharos
和名:アメリカコヒョウモンモドキ
エスペラント名:Ne scia

同じ時間に撮ったもう一つの蝶ヴァイスロィも裏に入れました。
和名はカバイロイチモンジです。
ヴァイスロィについては昔の記事をご覧下さい。

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