★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

ブラダー・キャンピオン

2006-06-30 21:21:56 | 野の花 - 夏から秋へ

学名:Silene vulgaris (Silene cucubalus)
英語名:Bladder Campion,maidenstears
エスペラント名:vezikodianto(勝手命名)
和名:シラタマソウ

これがナデシコの一族?
私の少女時代に流行った「ちょうちん袖」を何時も思い出してしまいます。
このチョウチンはガクで、その細い口から除くように出ているのが花びらです。
英語名はチョウチンの形がBladder(浮嚢、膀胱)に似ているCampion(石竹の類)と言うことで命名されたようです。もう一つの英語名は「少女の涙」。こんな大粒の涙を少女はこぼすんですね。
和名を探していたら突き当たったのがシラタマソウ。学名や英語名は合っているのですが写真を見ると少し違いがあります。
この花はヨーロッパ原産ですが、北米産のstarry campion(Silene stellata)は良く似ていますが花びらに星を思わせるギザギザが付いています。この花にはまだ出会っていないので、何時か…という期待を持っているのですが。
以前見つけたサイトが消えていました。再度探したら以前のより似た日本の花を見つけたのです。それがシラタマソウです。これも同じくマンテマ属です。

今度は「歩くシダ」

2006-06-29 21:43:49 | 羊 歯
Walking Fern

学名:Asplenium rhizophyllum (Camptosorus rhizophyllus)
英語名:Walking Fern
エスペラント名:Mars^filiko(勝手命名)
和名:歩くシダ(勝手命名)

「歩くシダ」と教えられて、そんな簡単な名前なら忘れないと思ったのは間違いでした。
検索しようとして、ハテ、走るんだっけか、這うんだっけか。どうしても「歩く」を思いつかず次のアウティングまでお預け。聞かれた方も一瞬キョトンとして質問の意味を考えていました。
カナダと言っても西の方には無く、東南部から米国の方にかけて生えるようです。この歩くシダはブルース・トレールのシンボルでもあります。
常緑のこのシダは一見シダのような感じがしませんがその増え方も独特で、小人の靴のように尖った葉の先端の細い部分が地面に触れると其処から新しい根を張る仕組みです、従って歩くシダ。この方法が蜘蛛の巣を張る要領に似ているところから日本にはクモノスシダ(Asplenium ruprechtii)というのがあります。石灰石のコケの生えたような場所を好むなど、生える条件は同じですがちょっと学名が違う所を見ると全くの同種ではないようで、従姉妹位になるのでしょう。
クモノスシダの英語名は「Siberian walking fern」と出ていましたが、英語で検索しても学名で検索してもこの名は見つけられませんでした。

馬リンドウ

2006-06-28 09:23:15 | 野の花 - 春から夏へ
Horse Gentian

学名:Triosteum perfoliatum
英語名:Horse Gentian, Feverwort, Wild coffee
エスペラント名:不明(C^evalgenciano)
和名:ツキヌキソウ(突き抜き草)の類

ワイルド・コーヒーと言う名の草は他にもあるのでこの呼び名は良くないという人も居ますが、割合使われている名のようです。
フィーヴァー・ワォートは下熱剤に原住民が使っていたところから付いた名です。ホース・ジェンシァンは直訳すれば馬リンドウです。花がリンドウに似ているのでしょう。私は『馬竜胆』でも悪くないと思うのですが、どうでしょう。馬(Horse)と言うのは特別馬が好むとかいう意味は無いようで、野生とか粗野とかを意味しているように思っています。
黄色い実がなるのとオレンジ色の実がなるのとあってそれによって名前を分けているようですが、未だ実を見ていません。
エスペラント名を探すのはおよそ不可能なのですが、Horse Gentianを訳せばC^evalgencianoと言うことになります。そのうち知っている方からの情報が入るのを待つことにします。
和名はこれも困難でした。検索では匹敵する草が出て来ません。ツキヌキソウの類というところまでは突き止めたのですが。
花が黄色いとキツキヌキソウとなるらしいのですが、これも確かではありません。
ツキヌキソウの名は茎が葉を突き抜けているように見えているところから付いたもののようで学名のperfoliatumがそれを意味しています。序でながら学名のTriosteumは種が三つ入っているところから。
私がこのはなを最初に見たのはルスヴェン・パークの森の中でした。それまでは一度も見たことがなかったのですが、後日近くの森の中でも見つけました。注意して見ていなかったから気付きもしなかったと言うことでしょう。
普段図鑑などを良く見ていたら通り掛かりにふと見た花でもサッと名前が浮かぶことがあります。このような訓練をしておくことも大切かと思いました。

ブルーマン・グループ

2006-06-26 11:51:10 | Weblog

久しぶりにトロントへ行きました。目的はオンタリオ観光局と「ブルーマン・グループ」という非常に独特な芸能団の招待で、そのパーフォーマンスを見るためです。
こんな機会は滅多にないし、気分転換にも良いかと出掛けたのです。
その朝は絶食後の胃のX-ray、猫を預ける、など慌しかったのですが、時間的にはスムーズに事が運び予定通りのバスに乗り予定通りに到着。
待ってくれていた友人がおにぎりを作って来てくれていたので、それを戴きながらバス・ターミナルで休息後、目的の劇場「パナソニック・シアター」に向かってヤング・ストリートをノンビリ歩きました。久しぶりの都会は人出も多く活気があり、田舎暮らしの私には別世界です。
劇場には開場の30分も前に着いてしまいましたが、既に係りの人たちは待っていてくれて、レセプション・ルームに案内されました。
何しろ一番乗りなので、並べられた「フィンガー・フード」の美味しい所は、多少遠慮しながらなのだけれど、タップリ戴いてしまいました。

その折戴いたお土産のT-シャツなどが入っていた袋がこの写真です。
三人の友人たち{Matt Goldman(マット・ゴールドマン), Phil Stanton(フィル・スタントン), Chris Wink(クリス・ウィンク)}が始めたグループが今では500人の大所帯となり、種々の賞もかき集めアルバムも幾つか出しているようで、大分忙しいグループに成長したようです。
最近最初の国際プロダクションをベルリン、英国のロンドンで持ち、今年トロントのパナソニック劇場に本拠を据えたということでした。
非常にユニークな上演スタイルです。顔も頭も青で塗り固めた三人の男性が無言で演じる喜劇や音楽、私は特にドラムビートが気に入りました。ドラムと言っても必ずしも「ドラム」を打つわけではありません。
何しろヴィデオグラファーが舞台に飛び出してきて出演者を大写ししたり、観客を映し出したりするのも、これまでの舞台では思いもよらないことですが、これが面白いと言う印象を与えても邪魔にはならないのです。
上演が始まって間も無く、ピタッと音楽が止まり、舞台の上部にあったスクリーンが下りてきて「待って。遅刻者が現れた!」と言う文字が現れたと思ったら優雅に歩いてくる黒人のカップルが映し出されました。これが遅刻者。彼らが私達の席の脇を通り抜けるときカメラは何処に?と探したら舞台の暗がりに立っていました。
こういう飛び入りがそのままプログラムの一部になってしまうのが面白いです。
観客も有無を言わせず巻き込みます。最初に引っ張り出されたのは私達の一列前に座っていた日本人ガイド(と思う)の若い女性でしたが、この子が実に度胸が良くこちらの人たちなら「Good sports」と呼ぶ、受けて立つという姿勢で堂々と「競演」して拍手喝采を受けました。
舞台装置も独特、ライトの扱いも面白く十分に楽しみました。
日本に公演に行く機会がいつか有るかもしれませんね。
その前なら、トロントに来た時は是非見に行って下さい。
一時間45分、インターミッションなしの上演です。始まる前にこのことで、「お手洗いに行くなら今ですよ」と呼びかけの字幕も出ます。
日本人観光客を対象に考えて私達を招待してくれたのだと思いますが、時折出てくる字幕を気にしなくても楽しめると思いました。
ただ、字幕を読んで笑っている人達が後ろにいたりすると、なんとなく笑わなくては時勢に遅れるような気にならないとも限りません。そういうことが気になる人もいることは否めませんが、三つの違った字幕が同時に出て、ナニが判らない人はこれを読むな、とか書いてあるので、英語が判っても追いつけないことは当然ですから、気にするべきではないと思いました。気軽に楽しむべきでしょう。

ここに他の写真を幾つか紹介します。このページで使うことはブルーマン・グループから特別許可を戴いています。

ブルーマン・グループ
勝手にコピーしないで下さい。

私のミニ休暇は翌日まで続きます。最近引っ越したばかりの友人宅に泊めてもらいました。ここはコンドミニアム(日本ではマンション?)の13階で、CNタワーが入り江(オンタリオ湖)の向こうに見えます。水際には公園があって、野草も沢山咲いていました。いずれその花たちも紹介していきます。

鉄分欠乏症

2006-06-21 20:38:06 | Weblog

血液検査の結果が判りました。鉄分不足、つまり貧血症です。鉄剤を6ヶ月飲み続けなさいとのこと。その後もう一度検査です。
昔から貧血症でしたが、最近は丈夫になったと高をくくってン十年、付けが廻ってきた感じです。眩暈の原因はこれだったのです。サモ有りナンという気持ちとちょっとばかりのショックと。複雑です。
そこで英語のサイトですが鉄分の豊富な食べ物を検索してみました。
ホウレンソウは誰もが知っている鉄分の宝庫、と思いきや。。。
これがそう簡単な物ではないのです。
ホウレン草には蓚酸と言う物が含まれていて、これが鉄分の吸収を妨げるのだそうです。だから何と食べ合わせたら良いかということになりますが、肉、魚、鶏肉等、また、野菜はブロッコリ、メキャベツ、トマトなどと一緒に、白ワインも鉄分の吸収を助長するようです。このページで驚いたのは赤ワインは鉄分の吸収を阻止するので一緒に取らない方が良いということ。赤ワインは血を豊かにするから飲みなさいなどと薦められた物でしたが。。
私はどっち道白ワインが好きなのであまり関係ないですけれど、将に眼から鱗でした。
日本語のサイトでは殆ど見つからなかったのですが、貧血とビタミンCと言うサイトが参考になるかと思います。
改めてご自分の健康を省みては如何?

胸焼けがするのでと処方されたラニティディンはどうやら下痢の原因でも有るようで今日は別な薬の処方を貰いました。効いている感じがします。
この胸焼けの原因を探るべく近ぢか胃の検査も。。です。
ヴァリウムを飲んで、と言っていたから《ヤレヤレ。。》
一度飲んだ経験は有るのだけれど、辛かったという記憶のみが残っています。
どんどんボロが出てくるのかしら???

 

ティモシーと言う名の草

2006-06-19 21:07:41 | 野の花 - 春から夏へ
Timothy-2

Timothy

学名: Phleum pratense
英語名:Timothy(Bunch Grass)
エスペラント名:Fleo(unu el?)
和名:おおあわがえり(大粟還り、チモシー)

ヨーロッパ原産。
1720年ティモシーィ・ハンセンと言う人によって初めて米国に紹介され、彼の名から一般的な名はティモシーィと呼ばれるようになったとか。
干草として広く植えられていますがその花粉は枯草熱(花粉症)の大きな原因でもあります。
この写真はルスヴェン・パークで撮りました。何か小鳥を見つけて望遠鏡をのぞいている仲間達の大きなお尻を背景に。
この草については手抜きしました。
花図鑑のボロボロブログ!をご覧になって下さい。ついでにコメントも置き土産して下されば嬉しいです。花ボロさん、ありがとう。

走 る 苺

2006-06-17 18:16:46 | 野の花 - 春から夏へ

Running Strawberry fruit

Running Strawberry
学名:Euonymous Obovatus
英語名:Running Strawberry
エスペラント名:〈Kuranta frago〉
和名:<走る苺>
エスペラント名も和名も私の勝手な表現です。探し当てることは出来ませんでした。
この五大湖周辺のネーティヴ植物と言うことですが、日本までは走って行けなかったのでしょう。


何度も聞いては忘れてしまう名前でした。
「這う苺だったっけ?」
「走るのよ。這うよりずっと速いのよ」
と言われてやっと憶えた、という花です。
この綺麗な赤い実は2‐3年前に撮った写真です。
どうしても花に巡り会えず、ようやく今年念願が叶えられました。
もう夕方だったので巧く写真に撮れず、やむなく一枝失敬してきたのですが、今のところ土に刺してあります。願わくば根を出してくれますように。。。

ちょっと納得が行かないのは、実は葉の付け根辺りからぶら下っていますが、花は葉の真中あたりに咲くのです。
しかもこの花はプラスチックかなんかで作ってあるみたいな、そう見えませんか?
で、Bushといわれるところを見るとこれは潅木になるのでしょうね。地面を張って根を出し増えていくのですが、その細い枝は確かに草と言うより木の感じがします。



皆さんにご心配お掛けしましたが、ようやくこの程度のことが出来るようになりました。約2週間ろくなものも食べず苦しんでいたのですが未だ本格的な食事は出来ません。もう一つ血液検査をします。それが済む頃は大嫌いな家事も出来るようになっているでしょう。

ルスヴェン・パーク その二

2006-06-08 12:08:16 | 自 然
Ruthven Mansion-2

1845年頃のグランド川周辺の状況を想像してみましょう。植民地時代初期の頃でこの川を利用した舟の交通は盛んでした。幾つかの植民地人達が築いた村も栄えました。そんな村の一つかアイルランド人たちによって築かれたインデアナです。
ここにデーヴィッド・トンプソン がその富の基礎を築き、粉引き小屋、製材所、蒸留所、雑貨屋などを始めました。後日この家系は政治家、軍人としても活躍します。
ルスヴェン邸宅はグランド川を見下ろす高台に立てられています。その建築様式は古代ギリシャ・リヴァイヴァル様式で、ヴィクトリア朝当時の流行を反映しています。
三階建てのマンションは36室から成り、外部にもコーチ・ハウス(馬車用の車庫)など幾つかの建物があります。
この邸宅の注目に値する一つの特徴は楕円形の螺旋階段(←クリックすれば見られます)が3階まで貫き屋根の天窓から自然光が入ってくることでしょう。ポーラが写真を撮ったら、ガイドに「あ、言い忘れましたが写真は撮らないで下さい。」と言われてしまい、私は撮る機会がありませんでした。

トンプソン一家はスコットランド出身で、五代に渡り政治家、軍人、実業家として活躍しました。一代目のデーヴィッドは1793年、ジェームスとマーガレットとの間に生まれ、1812年の戦い(アメリカとカナダが武器を取って戦った唯一の戦争)にも参加、ウェランド運河工事の請負人の一人として働き富を築きました。この仕事が彼をインデアナに導いたわけです。
やがてハルディマンド郡の代表として州議会議員、その後二代続いてこの地位に選ばれています。二代目のデーヴィッドはオタワに国会議員として、その息子アンドリューは軍人(連隊長の愛称で)として、キャリアを築きました。五代目は子供が無かったのでこの家系は途絶えたのですが、当時95歳とかだった、四代目ウォルター夫人ドロシーは後世の人々のためにと1993年、Lower Grand River Land Trust Inc.という非営利組織に寄付したものです。

元来農場として使われていたこの土地の広さは1600エーカーあります。野草や野鳥などを楽しめるトレールの長さは合計255KM、野鳥のバンディングはヴォランテァによって行われていますが、年間3000から3500の野鳥をバンディングします。この中には85種の野鳥が含まれます。
Yellow-billed Cuckoo


バンディングを終えて開放されるキバシカッコウ

学名:Coccyzus americanus
英語名:Yellow-billed Cuckoo
エスペラント名:Flava-beka Kukolo(勝手命名)
和名:キバシカッコウ



コーヒー茶碗

2006-06-04 10:22:54 | Weblog
今日のE-メールに面白いお話が来ていたので紹介します。

社会人として成功者とみなされるとある大学の卒業生達が恩師を訪問しました。話題はいつの間にか仕事上のストレスに移って行きました。恩師は昔の教え子達のためにコーヒーを入れながら話を聞いていました。
やがて、教授は色とりどりの種類の違うコーヒー茶碗をお盆に載せて現れました。
陶器、プラスチック、ガラス、大きさもまちまちなら、色柄も違います。
教授は「コーヒーは各自で適当に注いで飲んで。。」とテーブルの上に置きました。
教え子達はそれぞれ好みの茶碗を選びコーヒーを注ぎます。
教授が言いました。
「茶碗はみんな上等のものを選んだようだけれど、中味のコーヒーはどの茶碗に注いでも同じコーヒーなんだよ」
「人生はコーヒーだ。みんな自分の為に一番良い茶碗を選ぶけれど、飲む中味は同じなのさ。仕事はそのコーヒーを入れる器でしかない。上等の器を選ぼうとするからストレスも出てくる。器でコーヒーの味が変わるわけではない。場合によっては何を飲んでいるのか他人には見えないこともある。君たちが本当に欲しいのはコーヒーだ。だけれど、他人の茶碗の値打ちや質に眼が行ってしまう。そこからストレスが生じるのさ。」