★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

グミの花

2005-06-05 05:09:48 | Weblog
毎日の様に歩き回っているこのダッファリン島にグミの木が生えていることに気付いたのはつい昨秋のことです。それまで何故気付かなかったのかは単なる不注意と言う以外理由はありません。
赤いふっくらしたグミの実は銀色の斑点が付いていて実に可愛らしい物です。

グミの実の思い出はまだ5才くらいの可愛い盛りだった頃にさかのぼります。
私達が住んでいた村の村外れに住んでいた或るおじいさんは私のファンでした。植え込みのあるお庭にグミの木があったらしく、そのお庭を眺めながら縁側に腰掛けて湯呑一杯に摘んでもらったグミの実を食べている光景は今でも鮮明に記憶しています。グミの実が美味しかったかどうか、その辺の記憶は全くありませんがその赤い実の銀色の斑点は美しく、暖かな陽射しの中で輝いていました。
このおじいさんには18-9才の孫娘がいました。おじいさんが私に会いたくなるとこのお姉さんが私を迎えに来るのです。この人の背中に負んぶされて、村外れの豪邸までの道のことも何となく記憶があります。

その頃我が家では弟が生まれたばかりで、まだ3歳の妹も居たことだし母としては育児に大変な時期だったのでしょう。だから、ファンの誰かが一人を受け持ってくれることには異議が無かったのでしょう。反対の方向にあった床屋のおばさんも私のファンでした。おばさんが床屋の仕事をしている店先で、まるで自分の城のような顔をして威張っていた記憶もあります。

ずっと後になって知ったことですが、このおじいさんはとある誰かに不愉快極まりない中傷を受けカッとなって、持っていた仕込杖でその人を殺してしまったことがあるのでした。お金があったので、お金で罰を免れたとのことですが、そのため非難の眼で見る人も多かったでしょうし、恐らく孤独だったのでしょう。

実家の前庭にも妹が植えたグミの木があるのですが、私は花がどんな色や形をしていたのかまるで記憶が無く、この春はどうしても見てやろうと、待ち続けていたのです。それがついに咲きました。
蕾のうちから観察していたのですが、うっすらと銀色の産毛が生えて細長いホオズキの様な形をしていました。花弁は4枚(後で判ったのですが、これは花弁ではなくガクの先端の延長なのだそう)です。枝一杯についた花を遠くから見ると霞が掛かったようにボーッと白っぽく目立ちます。これ程目立つのに何年も見逃していたなんて。
私は一本のグミの木に気付いていたのですが花が咲いてみると、有るわあるわ。直ぐ隣に若いのが一本。少しはなれてもっと大きいのが4-5本あります。太いのは幹の直径が15センチ位もあるのです。

グミは英語では何ていうのでしょう。辞書にはSilverberryと出ています。
検索してみてあまりにも情報が少なく驚きました。Silverberryで探したら、葉の色が黒っぽい写真が出て来ました。これでは全く違う植物です。Silverberryを日本語で探したら、たった一つ「ギンヨウグミ」と言うのが有りました。恐らく「銀葉グミ」のことで、ダッファリン島のグミはこれに当たるのではないかと思いますが、まだまだリサーチが必要なようです。

学名は「Elaeagnus multiflora」で、Elaeagnusはギリシャ語のelaia(オリーヴ) と agnos(純粋)から、multifloraはラテン語の沢山の花の意味。と言うところまでは漕ぎつけましたが。

Cherry Silverberry-Gumi-と言う名の潅木を売っている苗木屋さんのサイトを見つけました。
「Gumiって何のこっちゃ」と書いてあります。これから押してやはり原産は日本なのでしょうか。
それともグミという名に特別な意味があるとしたら。。。その名の出所が原産地なのでしょうね。

どなたか、グミに詳しい方からの情報を心待ちしながら。。。