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★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

ヴァイパース・ビューグロス

2006-07-08 15:30:50 | 野の花 - 夏から秋へ
Viper's bugloss


英語名:Viper’s Bugloss,Blueweed
学名:Echium vulgare
エスペラント名:Ekio(unu el)
和名:シャゼンムラサキ、シベナガムラサキ

全体が毛で覆われていて、びっしり並んで咲く目立つ青い花の一つ一つは筒状、その筒の中からはみ出すように赤い雄蕊が覗いています。放置された農地やハイウエー脇などに群れて咲いている雑草ですが、和名を探すべく検索していたら、これを売っているサイトが沢山出てきてビックリ。
1683年頃既にヨーロッパから持ち込まれていたと言う花です。蛇に噛まれた時の薬になるというので持って来たのかも知れません。
英語名のViperはマムシ、毒蛇の意、学名のEchium もギリシャ語で蛇の意でこの草の実が蛇の頭に似ていることから付けられた名です。Buglossは古代ギリシャ語で、牛の舌という意味があり、その葉の形が牛の舌に似ているからなのだそうです。
青い花の中からチョロチョロ覗いている赤い雄蕊の様子がむしろ蛇を連想させますが…。
この花をサラダに散らして云々というサイトにも出会いました。ちょっと食べる気がしません。
まだ名前を知らなかった頃、遠目にはルピナス(登り藤)に似ていたので、あれっと思っていたら、「あれ、ルーピン?」と聞いた人がいたので、そう見えたのは私だけではないようでした。
和名はシャゼンムラサキ(ムラサキ科なので)、なにか優雅な名前です。シャゼンってどんな漢字を使うのでしょうね。
シベナガムラサキと呼ぶ人もいるそうですが、これは長く覗き出た雄蕊によることは言わずもがなでしょう。


ブラダー・キャンピオン

2006-06-30 21:21:56 | 野の花 - 夏から秋へ

学名:Silene vulgaris (Silene cucubalus)
英語名:Bladder Campion,maidenstears
エスペラント名:vezikodianto(勝手命名)
和名:シラタマソウ

これがナデシコの一族?
私の少女時代に流行った「ちょうちん袖」を何時も思い出してしまいます。
このチョウチンはガクで、その細い口から除くように出ているのが花びらです。
英語名はチョウチンの形がBladder(浮嚢、膀胱)に似ているCampion(石竹の類)と言うことで命名されたようです。もう一つの英語名は「少女の涙」。こんな大粒の涙を少女はこぼすんですね。
和名を探していたら突き当たったのがシラタマソウ。学名や英語名は合っているのですが写真を見ると少し違いがあります。
この花はヨーロッパ原産ですが、北米産のstarry campion(Silene stellata)は良く似ていますが花びらに星を思わせるギザギザが付いています。この花にはまだ出会っていないので、何時か…という期待を持っているのですが。
以前見つけたサイトが消えていました。再度探したら以前のより似た日本の花を見つけたのです。それがシラタマソウです。これも同じくマンテマ属です。

野生のホウセンカ September 12, 2005 20:30

2005-09-13 09:30:26 | 野の花 - 夏から秋へ
Spotted jewelweed

学名:Impatiens capensis
英語名:Spotted Jewelweed
            別名:Spotted touch-me-not ,Wild Touch-me-not, Wild-Impatients, Wild Balsam等。
エスペラント名:Makulita balzamino (勝手命名)
日本語名:ツリフネソウ(釣り舟草 / 学名 Impatiens textori )

北米原産、ニューファンドランドから、サスカッチワン州、南はアラバマ、ジョージア州辺りまで分布しています。
ホウセンカ(touch-me-not / Netus^mino) と同じく熟れた種は触ると弾けます。故に「触らないで!」と言う名前。これには異議を唱えた友人がいます。弾けて種が飛ぶことで繁殖できるのだから、「触って、触って!」であるべきだと。ナルホドねぇ。でも、キミは生まれるのが遅すぎたので、今更変更できない。「まァ、しゃ~ね~ナ」とは彼女の弁。
勿論世の中には後日名前を変えると言う事はありえます。植物学界の偉い人たちがこの友人の意見に同意すれば変わるかも知れないでしょう。学名を変える必要は無さそうなので通称だけ「触って!/ Touch-me / Tus^mino」に。。。

Pale jewelweed

オレンジ色で斑点の入ったのがSpotted ですが、↑黄色で斑点の無いPale Jewelweed (Impatiens pallida) もあります。
一度だけ真っ白いのを見つけた事がありました。そのことを言っても「へーっ?」と言われるだけで信じてもらえません。その写真が見つからないのがとても残念です。
春に摘む若芽は食用になるようですし花が咲き始めたら葉や茎は薬用になるので、
北米原住民は食用にも薬用にも大いに利用したそうです。
蔦漆のかぶれやイラクサに刺された時などはこの草の汁をつけると良く、火傷にも痔にも効くとのこと、頭皮が痒い時にはこの草の汁で濯ぐと良いそうです。
なにやら、草の王よりも効能が大きい気がしませんか?

試してみませんか:蔦漆かぶれ予防。日本の漆にも効果があるかもしれません。
この草の先っちょや茎を刻み、二十分ほど煮たら漉して、アイス・キューブを作る要領で凍らせます。蔦漆がありそうな場所に出掛けるときはこのキューブで皮膚をこすってから、また帰ってからもこすっておくと効果があります。(当然のことながらこの件につきserenaは責任を負いかねます。)
参考までに:蕁麻疹に効いたというページを追加しておきましょう。

ブタのピーナッツ September 11, 2005 14:34

2005-09-12 03:34:52 | 野の花 - 夏から秋へ
Hog Peanuts学名:Amphicarpaea bracteata
英語名:American Hog Peanut、
            又はHog Peanut
エスペラント名:Porkarakido(勝手命名)
日本名:ヤブマメ(藪豆)
ヤブマメの学名:Amphicarpaea edgeworthii

ちょうど葛を小型にしたような植物です。葉も小振りだし、花も目立たないし、蔓も細く頼りないので見逃してしまいがちですが、調べていて「口惜しい!」と思ったのは根元の方にもう一種類の違った花を付けるということを知らなかったので、上の花ばかり見ていたことです。
しかも上と下ではそれぞれ違った実を結ぶというのも随分変わった植物です。
根元に咲く花が結ぶ実は食用になるけれど上の方に結ぶ実は食用にならないのですから、上のほうにばかり気を取られていては生存競争に負けてしまいます。
根元の方に結ぶ実は往々にして地下に潜るとか、これも落花生の習性に似ています。
属名はギリシャ語で、Amphiは「両種の」carpos は「実」と言う意味があり、二種類の実を結ぶことを意味しています。
地下に潜る方の実は梨のような形をしており、茹でて食べるのだそうです。茹でると殻が剥け易くなるとか。小鳥は両方を食べるけれど豚は地下の実を食べるので、豚のピーナッツと名付けられたということです。
来年は草の根を分けても下の花を見よう!
日本のヤブマメは属名が同じなので、同じような実の結び方をするのでしょうが、やはり少し違うようです。

北米の原住民は根を、特に地下の「豚のピーナッツ」を食用にしました。この植物から集めるだけではなく鼠の食料貯蔵庫からも盗んだそうで、伝えられる所によるとダコタ族は代わりにトウモロコシなど代用品を置いてきたとか。可哀相な鼠たちは
「僕達集めたのはトウモロコシだった?」
「ホグピーナッツの心算だったけどねェ。。。」
等と言いながらそのトウモロコシを食べたのでしょう。

クリーピング・ベルフラワー September 02, 2005 06:12

2005-09-02 19:12:37 | 野の花 - 夏から秋へ
Creeping Bellflower
学名:Campanula rapunculoides
英語名:Creeping Bellflower
エスペラント名:Kampanulo(unu el…)
日本語名:キキョウ科ホタルブクロ属(の一つ)

ヨーロッパ原産の花、その美しさに惚れて庭に植えようと北米にも持ち込まれた、というのが経由のようですが、生命力があり、庭を逃れて野生となった今では手に負えない野草として退治される立場に成り下がってしまったようです。

ン、何か浪花節のネタにでもなりそうな。。。

この写真を撮ったのは昨年か一昨年か忘れましたが、私も綺麗な花と思って撮りました。
同じ場所に今年言ってみたら刈り取られて一本も残っていませんでした。
ガーデナーのサイトを見ると芝生に蔓延って来たら抜くようにとの注意書きがありましたが、根は生き延びるために特別デザインされているそうです。他の草を淘汰してしまうらしいのですが私の周囲ではそれほど多くは見られません。
この優しい色の花が。。。ミソハギの運命と似ています。
この花だけに与えられた名前がエスペラントに無いのは判るとして、日本語に無いのは、日本には持ち込まれていないと言うことなのでしょう。

何でも治す??? August 09 2005 14:46

2005-08-10 03:46:28 | 野の花 - 夏から秋へ

学名:Prunella vulgaris
英語名:Heal-All
エスペラント名:Brunelo
日本名:ウツボグサ(靭草)、カコソウ(夏枯草)

ヨーロッパ原産と憶測されているとは言え、世界中の殆ど至る所に見られる草のようです。また、別名も沢山あります。
子供の頃母が「アマチャ」と言う草だと教えてくれましたが、我が母には自分の憶測や想像や聞きかじりやらを真実と信じてしまう傾向がありましたから、半信半疑で聞いていた覚えがあります。つまり、母はそう言うけど違う名前のような気がすると言う状態で時は過ぎて行きました。
私のコンサイス英和辞典でHeal-All を引くと、万能薬、万病草と出ていますから、ウツボグサの他にそういう別名があるのかもしれません。
日本名はウツボグサで、花穂の形が弓矢を入れる靭(うつぼ)に似ていることに因ります。ちなみに、夏枯草は花が落ちた後の花穂のことで、漢方薬では利尿剤として使われるとのこと。日本での記憶は濃い紫色の花でした。この写真でも判るように、こちらのは少し色合いが違い、花の上唇は淡い紫、下唇は白です。学名にも多少の違いがあり、亜種の関係にあるようです。
食用、薬用両方に便利な草のようで、サラダに、スープに、シチューに良し、煎じた液は美味しい飲み物だし、薄い煎じ汁は眼を洗うのに良く、研究の過程では将来癌やエイズ、糖尿病などの薬となる可能性も見えているとか。信じたいですね。
人類や動物の病気を治すため神様が贈ってくれた草、従って魔除けの力もあると信じられていたそうです。アメリカ原住民の或る部族は狩に出掛ける前にこの草の根を煎じたお茶を飲みました。これを飲むと集中力が鋭くなると信じられていたのです。

ビタースィート・ナイトシェード August 07, 2005 15:19

2005-08-08 04:18:58 | 野の花 - 夏から秋へ

学名:Solanum dulcamara
英語名:Bittersweet Nightshade, Climbing Nightshade, Deadly Nightshade
エスペラント名:Dolc^amaro
日本名:ビタースィート、ツルナス、ズルカマラ

ヨーロッパ原産のナス科で、花は茄子の花とそっくりです。実が透き通る様な綺麗な赤に色づく頃、子供達が食べないように気を付けなさいよ、と注意してくれる人もありました。ちょくちょくその辺に生えているので、子供たちが幼かった時はやはり気を使いましたが、幸い何でも口に入れる子たちでなかったのは救いです。確かにその綺麗な実に関心を示しましたけど。
葉と未熟な実には毒気のあるAlkaloid solanine が含まれているそうです。
私の図鑑には別名の一つにDeadly Nightshadeと言うのが有るけれど死ぬことは無いとありますが、それは大人の話で、子供は死ぬこともあり得るそうです。
Bittersweetの名は初めに苦く、その後で甘さを感じるからなのだそうで、面白いな、とは思いますが試してみる気はありません。
この草で作った軟膏は皮膚の炎症を抑えるのに使われていたということです。
むかし英国ではこの草を魔法使いに対抗するのに用いたとか。どんな風に使ったのか興味があります。

デットゥフォード・ピンク August 04, 2005 15:30

2005-08-05 04:30:01 | 野の花 - 夏から秋へ

学名:Dianthus armeria
英語名:Deptford pink
エスペラント名:Dianto
日本名:ノハラナデシコ(野原撫子)

花の大きさは1センチ位、足許に咲いていても気付かず踏みつけてしまう可能性の大きい花です。でも、色の美しさに、「あれっ?」と見直すでしょう。まだ名前を知らなかった時撮った写真がいささかピンボケなので、改めて撮りたいとFiremen’s park に出掛けてみました。
芝刈り機をすっ飛ばしているおじさんが居て、刈られてしまったとガックリ。藪と芝との境目くらいに辛うじて残っていたのが数本有りましたが、カメラの結果は同じことでした。
ヨーロッパ原産のこの花、北米では、今では邪魔な雑草とみなしている地域もあるとか。
むかし英国はロンドン付近、デットゥフォードにふんだんに咲いていたのでこの名が付いたそうです。が、当の英国では保護の対象になっていると聞きました。
日本名が示すように葉や花のガクなど、ナデシコに似ています。


ワイルド・ベルガモット August 02, 2005 16:30

2005-08-03 05:30:23 | 野の花 - 夏から秋へ


学名:Monarda fistulosa
英語名:Wild Bergamot
日本名:矢車薄荷
エスペラント名:不明(勝手命名は:Sovag^a Bergamoto)

オンタリオ州から西はブリティッシュ・コロンビア州、南はジョージア州からメキシコまで広く分布しているワイルド・ベルガモットは別名ホースミント(馬の薄荷)とか、ビーバーム(蜂の香油)などとも呼ばれています。
淡い紫の小さな管状の花の集団が矢車草に似ているからでしょうか、日本名は矢車薄荷。その芳香がベルガモット・オレンジに似ているのでこの名があるそうです。
気管支の苦痛や風邪の症状を和らげるにはお茶にしてその蒸気を吸い込むのが良いそうですし、チモールという強力な防腐剤が含まれているところから興奮剤として、また、鼓腸(胃腸内にガスが溜まること)、吐き気を緩和することに利用されていたそうです。
原住民は葉を肉と煮て食べ、煮出し汁は髪のポマードに入れていたとか。
もう季節と思い、近くでこの花の咲いている所と言えば、Firemen’s park(消防士の組織が所有管理している自然保護公園)なので行って見ました。かなり終わりに近い状態でしたし、例年より少なく寂しい状況でちょっとがっかりしましたが、やはり良い年と悪い年があるのでしょう。来年に期待というところです。



ティーゼル July 28-16:14

2005-07-29 05:14:19 | 野の花 - 夏から秋へ

学名 : Dipsacus fullonum
英語名 : Common Teasel
日本名 : オニナベナ
エスペラント名 : Dipsako

むかし妹が毛糸編みの毛立て道具にこの花の「カラ」を使っていて、薊の実よ、と教えてくれました。
薊と言えば鬼薊しか知らなかった私はその卵形の道具と鬼薊の花の形が一致せず納得できなかったものです。
カナダへ来てから、卵形の花を咲かせるこの「アザミ」が野に一杯あることに気づき、アザミが咲いていると思っていました。英語名を知って初めて、アザミではないことに気づいたのです。
葉の形やトゲがあることではとても良く似ていますが。。。(ティーゼルの葉には皺がある)。
冬、雪の中に卵形のシルエットを描く立ち枯れたティーゼルの群生には何故かもの悲しさを感じます。
ヨーロッパ原産で、北米では中央部に集中しているようです。
花は真中辺から咲き始め上下に発展していくのが普通ですが、この写真の花は真中を忘れたように残して咲き始めていました。
別名をラシャカキグサとも言うそうです、毛立てに使ったからでしょう。
Lint(綿ぼこリ)取りにも使ったようですけど、この粗い爪で撫でられる生地の方が堪ったものではないでしょうね。
薄いライラック色の花が綺麗ですが、雑草として片付けられています。でも、その形から、ドライフラワーにされたり、生け花の材料に使われたりとのことですから、あながち無駄な花でもないようです。
昔は薬用として根をものもらいなどの眼疾患、肝臓、胃の強化などに用いられたとか。
花は今が盛りです。

スノーベリー

2005-07-27 03:30:21 | 野の花 - 夏から秋へ


もう何年も同じ道を通りながらつい近年までこの花に気づいていませんでした。車で通るとこんなものです。冬になって葉がすっかり落ちてからまだ枝にしがみついている白い実に気が付いたのがその出会い。

長さが5-6ミリしかないピンクを帯びた白の可愛い花は葉の陰に隠れてしまうほどの小ささですから、これもうっかり見落とし勝ちです。
白いビー玉サイズの実が独特です。ただし小鳥達には見向きもされないそうで、辛うじて食糧難の冬に雉が食べてくれる程度とか。この実は一応有毒と見なされているそうですから、小鳥達が見向きもしないのは当然かもしれません。
ではどうやって繁殖するのか、ですが、吸根(寄生根)というもので増えるそうで、この仕組みを私は未だ理解していません。栽培するなら挿し木で殖やすようです。花は今が盛り、はや実に変わっているのもありました。
北米原産。他に似たような種類が幾つかあるようです。
英語名はCommon Snowberry当然その実の色形から。学名はSymphoricarpos albus。エスペラント名は見つかりませんでした。勝手にNeg^beroとしておきます。日本名はセッコウボク(雪晃木)。

英国には1817年に紹介されたとありますが、日本には何時頃渡って行ったのでしょう。

ドクター・ジョー・パイの妙薬

2005-07-25 05:50:30 | 野の花 - 夏から秋へ
ジョー・パイ・ウィードと名の付く種類は幾つかありますが、茎に斑点のあるこの種類(スポッテッド・ジョー・パイ・ウィード)がこの辺で最も良く見かける種類です。時には斑点が無く、茎が濃い赤紫の場合もあります。
比較的水際を好み沼や湿地帯の近くに良く見かけます。ピンク又は紫っぽい花房は小さな花の集団ですが、それぞれの小花が開くと柔らかな毛がモヤモヤっと生えてお化粧用の刷毛に似ています。個々の花の大きさは1センチ足らずですが、花房は15センチもあります。

この風変わりな名前の由来は、むかし原住民の医者でジョー・パイという名の人が発疹チフスの治療に使い、大いに効果があったところから来たものなのだそうです。
その後の植民地人たちも腎結石を溶かす薬として使ったりしていました。その美しさから、「草原の女王(Queen of the Meadow)」という別名まで貰っている花です。

ところで、日本語での「草」は例え読み方が濁って「ナントカぐさ」とか「ナントカそう」とかに変わっても草ですが、英語の「草」には weed(Joe-Pye weed), herb(Herb Robertヒメフウロ), wort(St. John’s wortオトギリソウ) などがあります。
ジョー・パイ・ウィードと聞いて、「あ、これウィードなの?(この場合は雑草の意)」といった人、ハーブ・ロバーツと聞いて、「ああ、ハーブですか(この場合は薬草の意)」と感心した人、色々いますが、ウィードが必ずしも雑草を意味しないし、ハーブも必ずしも薬草を意味しません。

学名はEupatorium maculatum、エスペラント名はEu’patorioです。
日本名は ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)Eupatorium chinense subsp. Sachalinenseですが、学名を見ても判るように少し違います。

他にスィート・ジョー・パイ・ウィード(Eupatorium purpureum)、ホーロー・ジョー・パイ・ウィード(Eupatorium fistulosum)などが有ります。






ボタンブッシュが咲きました

2005-07-22 02:37:23 | 野の花 - 夏から秋へ

七月に入ると、水に影を落とすボタンブッシュの緑色の蕾が目立ってきます。丸いビー球サイズの蕾は固くなかなか咲きそうにも無いのですが2週間もすると可愛らしいポンポンは蕾の時の倍位の大きさになって咲きます。小さな四弁の筒状の花が丸い玉に密集しています。それぞれの花から毛羽のように突っ張って飛び出ている細いマッチ棒のようなものは「花柱」、蜂などが蜜を取りに来た時花粉が付き易い状態なのでしょうね。葉には毒があるそうですが、果実は鴨や水鳥たちが好んで食べます。
始めてこの花を見つけた時、水際と言うより水の中にドップリ浸かって生えているこの潅木にビックリしたものでした。こんなに水漬けになって生き延びられるのかしら、と。
実はこの潅木は水の中に生えるのが好きなのです。
英語名はButtonbush、日本名は「アメリカたにわたりのき (谷渡りの木)」
学名はCephalanthus occidentalis、エスペラント名は見つかりませんでした。
英語名の由来は一目瞭然、その独特な花の形から。水の中が好きという習性を考えると日本名の(谷渡り)も頷けます。


みんなのプロフィールSP

毛深い花、エピロビーオ

2005-07-16 23:24:15 | 野の花 - 夏から秋へ
Hairy Willowherb
ヨーロッパ原産のこの花を性質の悪い邪魔な雑草と看做している州も多いようです。
私が見る限り特別旺盛な繁殖力を発揮しているわけでもなく水際のささやかな所に遠慮がちに咲いています。優しいピンクの色にほんのりとかかった白が可愛らしく合歓の花の色を思い出させてくれます。雌蕊が極端に突き出ている所に意志の強い個性を感じるのは私だけ?。
ダッファリン島の片隅に見つけて以来、他の何処にも見たことがありません。
葉の両面に、茎に柔らかな毛が生えているところからこの名(Hairy/毛の多い)が付いたようですが、ビロードのような柔らかいい感触は花の優しさと良く合っています。
日本名はオオアカバナ(Epilobium hirsutum var. villosum)、カナダのとは少し違うようですが絶滅の危機にさらされているとか。
学名はEpilobium hirsutum、エスペラント名はEpilobio (の一つ)です。

もう一回り花の小さいアカバナ(Northern willowherb / Epilobium ciliatum / Epilobio)もありますが、今回写真が見つかりませんので、人様の写真ですがこちらを見てください。

アピオス・アメリカーナ

2005-07-14 02:38:50 | 野の花 - 夏から秋へ

この花もダッファリン島で見つけた一つです。
マメ科の花は大方が綺麗な明るい色をしているのに、「変な色!」というのが第一印象でした。グラウンド・ナッツという英語名を知ってから、アメリカ・ホドイモという日本名を知るまでに大分時間を掛けました。見つからなかったのではなく探さなかっただけなのですが。
整理して書いておこうと思うまで探さないのが常です。
むしろ茶色に近い、紫を帯びた暗赤色の花に慣れてくると「君はちょっと変わり者、だから。。」という愛着のような感情が芽生えて来て、最近では花は未だかな、と前年咲いていた場所を探すようになりました。
花から判るように、マメ科。湿っぽい茂みに生え、蔓は3メートルくらいまで伸びます。
北米原産で、原住民にとっては栄養価に満ちた食料でもあり、植民地人も最初の年を過ごす食糧をこの植物に依存しました。
日本へは明治時代に渡来したようです。市販されている苗の宣伝文句は
「ジャガイモの30倍のカルシュウム、鉄分は4倍、エネルギーは2.5倍。サツマイモの3倍の食物繊維、ほかのいもにないビタミンEも含んでいます」
 さらに「糖尿、高血圧、アトピー、便秘、花粉症の予防効果があるといわれます。ダイエット、元気回復にも最適」と書いてあるそうです。
http://www.nava21.ne.jp/~masaki-f/apios.htm 参照。
ホドイモ、と言う言葉もこの花を調べていて始めて知りました。
塊根はスープやシチューに、或いはお芋のように油で揚げて、豆も煮て食べられます。

Apiosはギリシャ語の「梨」で、塊根の形が西洋梨に似ているところから。
日本名はアメリカ・ホドイモの他、学名をそのまま使いアピオスとも呼ばれています。
英語名はグラウンド・ナッツ又はワイルド・ビーン。
エスペラント名は判りません。Apioso とでも言うのかなと調べてみましたが出ていませんでした。でも、Apioso Amerikana で良いと思います。
花は7月から9月頃まで。私の図鑑によれば、栽培も良いけれど丈夫で他の植物を淘汰してしまうので注意が必要とのこと。