つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

はやっ!

2007-02-13 23:40:42 | ファンタジー(現世界)
さて、いつのまにかもう3巻だよの第805回は、

タイトル:9S <ナインエス> III
著者:葉山透
出版社:メディアワークス 電撃文庫(初版:H16)

であります。

1巻が2月4日、2巻が2月6日、3巻が2月13日……。
う~む、「彩雲国物語」シリーズ、「マリア様がみてる」シリーズに続き、ここまで早く続きを読むラノベは久々やなぁ。
まぁ、おもしろいからいーんだけどね(笑)

さて、ラノベの中ではかなりのオススメのひとつになってしまった「9S <ナインエス>」シリーズだけど、この巻は初の上下巻と言うことで、その上巻。
1巻で出会った重い運命を背負う峰島由宇と坂上闘真。
2巻でふたりの運命と絡み合うように起きた真目家のお家争いに、当主不坐の登場。

そしてこの3巻では、真目勝司が手を組んだ遺産強奪組織ミネルヴァ、さらに由宇がいるADEMまでを巻き込んだ前半部分となる。

ちなみに、この文庫のストーリー紹介は読む気をかなりそそられるので、そのまま引用~。

「由宇の調査により明らかとなった遺産【天国の門ヘブンズ・ゲート】。異常なまでの封印が施されたそれには、真目家の家紋が刻まれていた。相容れぬはずの両者に一体何が……。
時をおなじくしてNon-Cognizable Technology――NCT研究所では創設以来の大惨事が発生する。所員の木梨が多くの人間を殺害し、研究所を飛び出したのだ。目指す先は【天国の門】。由宇は独断で木梨を追う。度重なる不祥事に、伊達は切り札の特殊部隊四名を招集。木梨・由宇の捕獲もしくは抹消を命じる。
ミネルヴァと勝司も【天国の門】の奪取に暗躍する。そして運命に導かれる闘真。今すべてが一つの地に集結せんとしていた。謀略と妄執、急展開の第3弾!」

的確なストーリー紹介だ……(笑)
ぢつはこのストーリー紹介、読んだときにマジでそのまま読み始めようかと思ったよ。
もう夜中の2時近かったってのに(笑)
いかん、ぜったい全部読んでしまう……と自制し、早く帰れた日に読破。

中盤あたりで、これはもしかして「続く」とかテロップが流れる展開か? と思っていたらやはりそうでした。
まぁ、もう続きをゼッタイに読むぞと思っていたので、この辺りに来ればもう上下巻で引きを作ったままでもぜんぜんOK。

しかし、3巻ともなると評価のしようがない、と言うか、2巻の記事でほとんど書いてしまった感がある。
ただ、2巻よりも3巻のほうが序盤から緊迫感があり、パワーと言う面では1巻に近い。
中盤終わりまで由宇のほぼひとり舞台で推移するも、インターバルのように闘真が自らの「禍神の血」にまつわる過去を辿る、と言う展開があり、また3巻まで来るとお約束となった由宇(突っ込み)と闘真(ボケ)の漫才コンビも、だいぶんほほえましく見えるようになったねぇ。
著者のホームページの人気投票でこのコンビがトップと言うのは、まぁ、当然だろう。

あと1巻、2巻でも思ったが、展開に硬軟使い分けて無理がまったくないところを見ると、こういうところはうまいんだろうなぁ。
文章面も2巻よりも専門用語ばりばりの説明台詞や地の文が少なく、適度に散らしてあって読みやすさという点で言えば、さらによくなっている。

1巻、2巻、3巻と続けることでよりよくなってますますオススメ度はアップ、ってところかなぁ。
さぁて、4巻借りて……いや、ここまで来ると著者に悪いので……買って読むぞぉ~!(笑)



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