つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

調・べ・は、アマデウス♪

2007-11-29 04:35:26 | おしゃべり
さて、第924回であります。


鈴:最近広響のコンサートに行ってないなぁと思うLINNで~す。

扇:二十年以上、コンサートなるものに行ってないSENでーす。

鈴:20年以上……逆にこっちは生まれてこの方、20年以上、行ったことがなかったが、ここ1年くらい月1くらいで行ってんなぁ。
ただ、ふつうのバンドとか、アイドルとかのは一度たりとも行ったことがないが。

扇:月に一度とはまた豪毅な……。
どこかで金のなる木でも捕まえたか?

鈴:月1と言っても、広響だとS席でも会員だから4千円だからな。
それくらいなら大した金額ではあるまい。
それに、金のなる木があるなら東京だろうと大阪だろうと有名どころばっかり行くぞ、ゼッタイ

扇:月に4千円……なんて贅沢な奴。
チロルチョコが400個買えるぜ!
ちなみに金のなる木があったら、俺はきっと引っ越しするぞ。念願の書庫をゲットするために!

鈴:ええいっ、みみっちい計算をするなっ!!
しかし、引っ越しかぁ。確かに、いいところには引っ越しはしたい。
私の場合は、防音完璧オーディオルームのために。

扇:音楽ぅ?
ラジカセとヘッドホンあればそれでいいぢゃん。

鈴:前にも似たようなこと言ってたな。
まぁ、趣味の世界だから仕方がないが、今回のWikiのネタはいつのまにか、よくわからん研究結果のおかげで、余計に有名且つCDの売上が増えてしまったお方です。


『Wikipediaに聞け!』


鈴:では、お方と言うことで今回のWikiは人物です。
その名も、「ヴォルフガング・クラウザー」
某格闘ゲームに登場し、その財力にものを言わせていろんなことのパトロンをやっていた(んだと思う)ひと……。

扇:一応、ガロスペではボスキャラだったぞ。
SNK史上最弱のラスボスだったけどな。
で、LINN君の軽いボケはさらりと流して――。
『今週のこの人』は、「ウォルフガング・ペーターゼン」
『Uボート』、『ネバーエンディング・ストーリー』等、有名な映画をいくつも撮っている監督さんです。

鈴:ええいっ、タイトルを勝手に変えるなっ!!
しかし、また古いものを持ち出したな。「ネバーエンディング・ストーリー」とは。
さて、相棒のフロンなみのボケはほっといて。
今回の本当のネタは、タイトルのアマデウスと、すぐ上の映画ネタから想像したとおり、映画の「アマデウス」……ではなく、その主人公のひとり、「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」であります。
知らないひとはいないくらい有名な作曲家ですが……「ネバーエンディング・ストーリー」よりも200年くらい古いな……(爆)

扇:略してモー様ですね。
ところで、今週の見出しは?

鈴:どこの牛だ、それは。
で、見出しだが……音楽理論関係ははっきり言って私にもぜんぜんわからんし、今回は……じゃなくて、「も」かな、見出しはいらんだろ。
じゃぁまず最初に目につくネタと言えば……どう見ても、これに目が行くんだよなぁ。
「俺の尻をなめろ」(K.231、K.233)って言う名前のカノン。
「アマデウス」の映画を見ていると、なんかすんげぇ納得できるんだが……(笑)

扇:せめて伏せ字にせんかぁっ!
いくらモーツァルトの曲だからって、多少は羞恥心というものをだなぁ!

鈴:なんか、この手の話題になるとノリノリだな。
だが、ほんとうにそういう名前の曲なんだから仕方あるまい。20世紀後半になると録音されたりしてるみたいだから、いっぺんくらい聞いてみていたい気はするが。
しかし、こんな話をしてるといらんトラックバックが増えそうだから、次に気になる記事でも探してみるか。
なんかあるかえ?

扇:ノリノリなのは貴様だろう。
私は下ネタは嫌いだ。嫌いなんだぞっ! 
えーと、他に面白そうなネタと言えば……七歳のマリー・アントワネットに求婚したって話かな。
もっとも、モーツァルト自身もまだ六歳の御子様だったらしいが。

鈴:まぁ、幼稚園児がお手々つないで、○○ちゃんと結婚するんだ、って話と似たようもんだろう。
これが17歳と16歳だったらかなりやばいな。マリー・アントワネット自身、14歳でフランス国王と結婚してんだし。

扇:てんとう虫のサンバとか聞こえてきそうだな、それ。
俺のイメージとしては、『小さな恋のメロディ』だけどね……あれはいい映画だった。
と、思い出に浸るのは記事書いた後に回すとして、モーツァルトの暗殺ネタはどうかね?
確か、アマデウスでも取り上げられてたろ?

鈴:まぁ、確かに、サリエリとモーツァルトの関係はいろいろと噂にもなったし、毒殺疑惑も有名ではあるわな。
でも、あんまりサリエリにそういう動機があったかと考えるといまいち納得しきれんしなぁ。
Wikiにも「実際、当時の売れなかった二流の音楽家達は彼を非常に敵対視していた」とあるし、どっちかって言うとこいつらがなんかやらかした、って考えたほうがしっくり来るな。

扇:宮廷からもらう給金より、楽譜で儲けた額の方が多かったっぽいしなァ。
イメージとしては、薄幸の天才って方が受けがいいんだろうが、ここの記事読む限り、単なる自業自得のような気がするねぇ。
つーか薄幸の天才って言ったら、どう考えてもシューベルトだよな。モーツァルトより若死にだし。

鈴:気がするじゃなくて、自業自得じゃないのか?
そもそも「晩年までの数年間は収入が減り、借金を求める手紙が残されている」ってWikiにあるし。
まぁ、収入が減ったのが、何の理由かまではわからんが。
確かにシューベルトは31歳で死んでるから、35歳で死んでるモーツァルトよりも早死にだが、「20代のシューベルトは買春宿に大量に投資した、という過激な説を展開する研究者さえ存在するが、投資したのかどうかはともかく入り浸ったことだけは確かである」って記事見るかぎり、こいつも薄幸って感じじゃないよな。
どっちかって言うと、両方とも発酵だろ(笑)

扇:腐ってるのか……。
このままいくと、音楽家好きの方々に喧嘩売りそうだから、次のコーナーに移った方がいいかな?
またオチがないけど。(爆)

鈴:そうね、次行ったほうがいいだろう。
オチなしは……まぁ、Wikiだし、いーんじゃね?
しかし、「発酵」って頻繁にクラシックのコンサートに行ってる私のセリフじゃないよな(爆)


『今週の一冊』


鈴:では、今週の一冊は今月の最初にWikiでもネタにした知る人ぞ知るあのお方の本「どこかで誰かが見ていてくれる」です。
ストーカー被害に遭った俳優の悲哀を聞き書きで綴った涙と恐怖を誘うサスペンス実録……。

扇:"見てる"の意味が違ぁう!
それでは、見張られていることになってしまうではないかっ!
まったく、神を名乗るコンピューターに見守られた少年が、三体のカプセル怪獣を従えて邪神軍団と戦うSF巨編を、訳の解らんものに変えおって……。

鈴:なぁ、「どこか」で「誰か」に見られてるのに、どこの誰が見てるかわかってるってのはタイトルからしてどーよ?(笑)
さておき、今回のネタは、11月2日のWikiでネタにした福本清三さんのインタビューを本にした「どこかで誰かが見ていてくれる」です。
タイトルはホントに一緒です。

扇:そんな冷たいツッコミ、俺は認めんぞ。
どっかの覆面グラサンヒーローだって、どこの誰だか知らないけれど誰もがみんな知っているなんて、激しく矛盾した歌で有名になったんだぞ!
ちなみにこの本、かな~り前に私が読んでたりします。
でも、二冊目読んだのは相方の方が先だったり……。(爆)

鈴:あぁ、覆面グラサンヒーローって額に三日月があって、「天下御免の向こう傷」とか言うヤツね。
で、本書だが最初はかなり古いね。まだ回数が1桁のときだし。
ちょうどWikiでネタにして、図書館で蔵書検索したらあったから借りたんだが……本人もおもしろいが、たまに出てくるお姉さんとか、いい味出してたねぇ。

扇:それは眠狂四郎。
この本は単純に面白かったね。
福本さんのキャラもかなりいいんだけど、とにかく強いお姉さんに、傍若無人な銀幕スターに、無茶なことぬかす監督にと、出てくる人達のエピソードもかなり面白い。
一番強烈だったのは、お嬢の御母堂だったがね……あれは怖いわ、マジで。

鈴:ちゃうわっ!
「天下御免の向こう傷」は旗本退屈男だ!
お嬢の母親は……あの当時、絶大な権力を誇ってたからなぁ。
それなのに、「舞台じゃ金にならないから京都に帰っていい?」って言う福本さんも福本さんだと思うぞ。

扇:旗本退屈男って、頭にターバン巻いて、拳銃を武器にしてたのか……初耳だな。
よく無事でいられたよなぁ、福本さん。
もっともそれを、「お嬢の舞台断ったのはあんたが初めてや」と許しながら脅しをかけるあたり、お嬢の母親も大物だわな。

鈴:それはそれで「旗本退屈仮面」とか名前つけたくなってきた……(笑)
さておき、あのときの話はちゃんと自分でも「脅し」って言ってたな、福本さん。
まぁ、それでも許してもらえるあたり、人柄が出てるんかもしれんな。実際、かわいがってもらったって書いてあったし。
あとは……何があるかな。
やっぱ、この本で特徴的なのは、「恥ずかしゅうて」「情けない」「しょうもない」の口癖だろな。
だいたい、自分で親父ギャグかましといて、「あぁ、情けない」って言ったの自分や! って突っ込みたくなること必至やし(笑)

扇:つーか、わざわざ旗本って名乗る仮面ってどうよ?
明らかに、喧嘩売っちゃったから、気に入られたって感じだね。
しかも、言った時点では気付いてないあたり……天然だよなぁ、この方。(笑)
「ああ、情けない」は本当に多かった。自分で親父ギャグかました時もそうだが、他人がボケをかました時もこれ言うし。音声で聞いたわけではないが、何となくフレーズが想像出来て笑える。

鈴:旗本なくして「退屈仮面」じゃぁ、暇つぶしに付き合ってくれる悪の結社もないだろ。肩書きくらいあったほうが猫のヒゲくらい「こいつを倒せば……」って思ってくれそうじゃん?
「情けない」以外だと「しょうもない」も多かったな。
でも「情けない」は、いまの時代劇の状況とか、いろんなところで使われてたり、インタビュアーに刀持たせたりしたときに、思いっきり言ってたなぁ。
あと印象的な話と言えば、上にも書いたけど、5つくらい上のお姉さんだね。
名前は本文中に出てこなかったけど、実家でのインタビューのときの「フフフやあらへんがな」という福本さんのセリフで、「フフフのお姉さん」と通称してたりしたが……。
福本さんを東映の社員になるために尽力したり、欲しいジャケットを買うために足りない金(お姉さんの月給の約半分)をぽんと出してあげたりと、かな~り剛毅でかっこいいお姉さんだったねぇ。

扇:退屈仮面って、正義の味方の名前ぢゃないよなぁ……。暇潰しに付き合ってくれる悪の秘密結社を探すんじゃなくて、強引に暇潰しに付き合うことを要求しそうな感じだ。
『フフフのお姉さん』は、まんま気っ風のいい人って感じだったね。
つーか、福本さんの穏和だけど実は結構頑固な性格って、明らかにお姉さんの影響受けてるっぽい。
どっちも決定事項は意地でも曲げないタイプだしなぁ……こういう昔気質の人って嫌いじゃないけど。

鈴:なんか、せこせこと脱税してるとこに向かっていって無理矢理悪役に仕立て上げてばったばったと斬り倒しそうだなぁ。どっちが悪だ? ってツッコミ入ること間違いないな(爆)
まぁ、確かに昔気質のひと……と言うか、年齢が年齢だけに当然と言えば当然だけど、人柄いいし、嫌みがあんまりないから見てて眉をひそめるようなことはないわね。
……それにしても、なんかこのまま行くとWikiに続いて、オチなしって可能性がかな~り高くなってきたな。
まぁ、読んでておもしろい本ではあるけれど、お笑いのネタになるようなもんではないしなぁ。

扇:何で月光仮面からここまで話がずれるんだか……。
まぁ、単なる小悪党を、世紀の大悪党に仕立て上げてブッ殺すのはヒーロー物のお約束ではあるがね。
ん? さりげに、本とは全然関係ないところでギャグネタが続いてないか?

鈴:!Σ( ̄□ ̄;)
まぁ、いいではないか。
本来の一冊のほうが真面目街道まっしぐらだから、少しくらい潤いがあったほうがよかろう(爆)

扇:まー確かに、いつになく真面目な話をしてるんだが……笑えるネタは結構あったよね、この本。
福本さんの、「しょうもない」「ああ、情けない」「そんなアホな」連打も楽しいんだけど、一番受けたのはあれかな――。
テレビを視てたお子さんが、福本さんの首が飛んだの見て、「あっ、パパ死んだ!」って言った話。
貴方のパパは毎日死んでます。(笑)

鈴:で、帰ってきたパパを見て「パパ、生きてる!」って、あーたゼッタイ剛毅な人間になるよ(笑)
……ってボケてねぇじゃんかよっ!

扇:!Σ( ̄□ ̄;)
この俺様がボケを入れ忘れるとは……リンリンの老いが感染ったか?
では、改めてオチを付けよう――。(新技)
大丈夫、フェニックスの翼がある限り、君のパパは何度でも蘇る!

鈴:福本さんがあんな妙な鎧を着るかぁっっ!!



to be continued……

1年以上前だよ……

2007-11-25 17:30:28 | 小説全般
さて、晴れだろうが何だろうが寒くて暖房器具を増やしたの第923回は、

タイトル:薬指の標本
著者:小川洋子
出版社:新潮社 新潮文庫(初版:H10)

であります。

電気座布団買いました。
でも家ではいいものの、職場はまだまだ寒いので、そのうちちっこいセラミックファンヒーターでも買ってきて冷え性対策する予定~(爆)

さておき、前にいつ読んだかと目録を見てみると去年の10月以来のご登場の小川洋子さんです。
意外にも総評の○が少なかったりするんだけど……何故かたまに手に取ってしまうのよねぇ(笑)

で、本書ですが、表題作を含む中編2作の作品集。
なので各話ごとに。

○薬指の標本
『以前勤めていたサイダーの工場で機械に薬指を挟まれ、指先を失ってしまったことで辞職し、あらゆるものを標本にし、保存すると言うところでわたしは働いていた。
そこでは事務や雑用をするわたしと、持ち込まれた物を標本にする弟子丸氏以外に、働いている者は誰もいなかった。

飼っていた文鳥の骨、失った恋人の作った曲、キノコなど、あらゆる物が持ち込まれ、標本にされていくこの場所で、わたしは弟子丸氏から靴をプレゼントされる。
ずっと履いているようにと言われたそれは、とても足にはまっていて、訪れた靴磨きをしているおじいさんから、ずっと履いていると靴に飲み込まれてしまう、とまで言われるくらいのものだった。

その靴をプレゼントされてから、わたしは弟子丸氏と密やかな逢瀬を重ねるようになり……』

第一印象は、不思議な透明感のある作品。
いちおう、恋愛小説とは言えるのだろうが、そういうものが前面に押し出されているわけではなく、静かに進行していっている。
とは言え、表題の「薬指」や「標本」、プレゼントされた「靴」と靴磨きのおじいさんが語る「靴の話」などがいいアクセントになっていて、恋愛小説としては独特の雰囲気を醸し出している。

ただ、作品として好きか、と言われれば悩むところ。

○六角形の小部屋
『スポーツジムの更衣室で友人らしき老婦人を待っているミドリさんと言う中年の女性が、わたしは何故か気になっていた。
大切な約束があるにもかかわらず、ミドリさんに話しかけてしまっていた。おかげで約束の時間に遅れ、友達から恋人へのステップを踏み外してしまった。

けれど、ミドリさんへの興味は薄れず、ついに友人らしき老婦人とともに家路につくミドリさんを追って、古ぼけた社宅にたどり着いた。
そこで出会ったユズルさんから、ここには六角形の小部屋があり、そこでひとは、ただ様々なことを……苦楽はもちろん、真実でも嘘でも語っていくだけの場所を提供するところだと言うことを聞いた。

最初はミドリさんを追いかけてきただけだったわたしは、小部屋には入らなかったが2度目に訪れたとき、小部屋に入った。
そしてその後、ミドリさんとユズルさんとお茶を飲みながら話をするのがいつものことになった。
小部屋で語る者は小部屋のことを黙して語らないルールだったが、わたしにはそれは当てはまらなかった。』

こちらは小部屋の中で、終わった恋愛を語る形を取った恋愛小説。
ほんの些細なきっかけで変化してしまった「わたし」の心が独白の形でよく描かれていて、透明感はあるが「薬指の標本」よりは人間味があるように感じる。

と言っても、両方ともに独特の雰囲気があり、そうしたところは楽しめるし、著者らしい作品だとは思うけど、なんかいまいち感じられるものが少ない。
「薬指の標本」はある意味、ホラーだし、読むひとにとっては「靴」の話なんかはかなり怖い印象を持ったりするだろう、とは思う。

Amazonのレビューもいいのが多いし、確かに悪いとは言わないけど……。
微妙なところ。

てなわけで、総評は及第。
合うひとにはとことん合うだろうけど、そうでなければおもしろみは少ないと思うので、ね。

ちょいと新企画

2007-11-22 20:11:49 | おしゃべり
さて、第922回であります。


扇:ようやく灰から復活したSENでーす。

鈴:ちっ、カント寺院の強欲坊主め、成功しやがったかと舌打ちするLINNで~す。

扇:いや、マハマン使ったんだ。
もちろんお前のレベルを吸って。

鈴:……そうだったな。
……どうせレベルが下がるんなら、仏心なんか出さず、素直にハマンにしときゃよかった。

扇:ハマンに蘇生はねぇっ!
どーせグレーターデーモンで荒稼ぎしてるんだから、レベルの1つや2つケチケチすんな。

鈴:だからハマンにしたほうがいいと思ったんだっ!
さておき、グレーターくん稼ぎはあんまりしたことはないなぁ。
聞いた話では、一日中やってるヤツもいたらしいが、1時間もおんなじことやってりゃ、はっきり言って飽きる。

扇:コマンド記憶式パッド使って、丸一日放置状態にしてる奴もいたな。
ワードナの魔除け装備して、マーフィ君殺しまくるんだ。ほぼ死なない。
何が彼らをそこまでさせるのかは不明だがね。

鈴:あー、あったな、コマンド記憶式パッド……。
まぁでも、これをさんざんやってたころは、レベル上げがめんどくさいころだったから、実際やり込んだと言えるほどやったわけではないんだよなぁ。
ターボファイルも持ってなかったし。

扇:俺もターボファイルは持ってなかったが、今でもカセットの電池保ってるぞ。(凄ぇ)
で、ウィズネタは置いといて!
本来ならこのまま、『Wikipediaに聞け!』に突入するところですが、今週はちょっとした実験企画をやってみたいと思います。
準備はいいかな、LINN君?

鈴:はいっ! ぜんぜんまだですっ!!

扇:はいっ! 本番五秒前!(無視)


『振り返れば目録!』


扇:というわけで今週も、『振り返れば目録!』の時間がやって参りました。
簡単に説明しますと、「多すぎる」、「見辛い」、「読むのが面倒」と大変御好評を頂いております、『総目録』を読み返して、月毎にベストワンとワーストワンの本を発表しようという、環境に優しくて労力もいらない非常にナイスな企画でございます。
いかにも、面倒臭がりのLINN君が考えそうな企画ですね。困ったものです。

鈴:……う~ん、なんかツッコミどころ満載なので、いちいちひとつずつ突っ込んでいってやる。
①「振り返れば目録」、大昔の医者のドラマじゃねぇんだからよ!
②「多すぎる」とか、そこまでネガティブに書いといて大好評なわけねぇだろっ!
③面倒くさがりのLINN君が考えそう、ってこの企画を提案したのは相棒のほうだっっ!!

……ふぅ、満足満足♪

と言うわけで、今回の目録から引っ張ってくる年月は「2006年5月」でございます。

扇:LINN君も随分細かくなったよなァ……大らかになった私とはえらい違いだ。
で、「2006年5月」から、ベストワンを一冊選ぶわけですが――。
私の場合、文句なしにそして扉が閉ざされた(著者:岡嶋二人)ですね。
岡嶋作品の中で考えても、これがベストです!
映画『キューブ』や『ソウ』のような設定が好きな方にはかなりオススメ。

鈴:仕事で数字ばっかり見てると細かくなるわな。
で、この月のベストワン……なんかこれ! ってがないなぁ。
選ぶなら自由戀愛(著者:岩井志麻子)か。
この前に読んだ「女學校」がよすぎて、ちょっといまいちなところはあったけど、独特の雰囲気のある作品ではあった。
しかし、なんかこの月、ベストと言うより、ワースト書いときたいのがあるな(笑)

扇:『そして扉が閉ざされた』は面白かったぞ~。
なんせ初手から男女複数名でシェルターに閉じこめられ、しかもそこから出る方法が、メンバーの内の誰かが自分が殺人犯であることを白状すること!
どいつもこいつも身に覚えがないとか言いつつ、どっか後ろ暗いところがありそーで……心理劇としてはかなり好みの部類であった。
ワーストワンは後で書くとして、『自由戀愛』は尻すぼみだったようだねぇ。

鈴:尻すぼみだったなぁ。最後のふつ~の話になったし。
最初は「女學校」のような情念にまみれた雰囲気があってよかったんだが……。
ただ、この作品、私は○にしてるけど、個人的に好きだけど、まず男性にはきついほだと思うから、いま考えると総評としては△にしとくべきだったかもしれん。

扇:これが△ってことは……君のベストワンは『雲上楼閣綺談』ってことにならないか?
まぁ、イマイチ当たりがなかったLINN君は放置して、ワーストワンに参りましょう――。
私の場合は、新編 実録・宮本武蔵(著者:早乙女 貢)以外に考えられません。
記事のタイトルもまんま、「これはひどい」だし。(笑)
なんと言うか、「強い男ってのはこーあるべきだ」とか、「誰それほどの男が××だった筈がない」とか、いかにも『カビの生えた男のプライドみたいなもん』を撒き散らすだけの最悪の書でした。

鈴:いや「沙羅は和子の名を呼ぶ」がある……と思ったら私の書いた記事ぢゃないし……(T_T)
「雲上楼閣綺談」は……懐かしさにかまけてるところもあって○だったから……となると、本気でこの月、ベストなしかい(爆)

では、ワーストです。
私にはこれしかない。エクリトワールの蝶(著者:生田美話)です。
この後、いろいろとボロクソ言ってるのはあるけど、世界観、キャラ、文章どれを取っても下手の一言が似合う作品は初めてでした。

扇:あー……こいつがシナリオ書いたゲームやったことある。
確かサガ・フロンティアだ。
そいや、Wikiの『生田美和』の項目に面白いこと書いてあるぞ。(以下、引用)

「パクリや質の悪いコピーを作る事は好まないため、影響を受けた作品の表現は意図的に避けるとのこと。またタニス・リーやポーの一族を先に知っていたらアセルス編のシナリオは書かなかったであろうと語っている。好きなジャンルはジュブナイル小説で、質の悪い作品が簡単に本になる世相から読む物は古典ばかりに傾倒してしまうと本人は語っている」(引用ここまで)

はっきり言わせてもらうけどさ、アセルス編のシナリオって、まんま『少女革命ウテナ』のパクリじゃん。なに寝言言ってんのこいつ?

鈴:サガ・フロンティアの話はわからんが、「質の悪い作品~」のところは私も言いたいね。
質の悪いのを出してんのはどっちだ?ってな。
しかもAmazon見ると、「編集部オススメ」の煽り文句があったクセに、続きが出てないんだからよっぽど評判悪かったんだろうなぁ。
まぁ、ファンには悪いけど、200%オーバーで納得するけど。

扇:ベストより、ワーストの方が盛り上がるってどうなのかなぁ……この企画。

鈴:企画としてはおもしろいけどね。ただ、ファンにはケンカ売ってるよな(爆)
まぁでも、確かにこれ以上続けるとどんどんやばくなりそうだから、次行くか。


『今週の一冊』


扇:さて、今週の一冊は普通に参りましょう。
つーか、これをやめたら読書ブログとは呼べん。(爆)
今週の一冊は――一冊じゃないけど、『ロードス島戦記』シリーズ(著者:水野良)であります。

鈴:おぉ、ロードス。懐かしいのぅ。
目録見たら第81回からシリーズで全巻ネタにしてるから、記事としても懐かしいし、作品としてもかな~り懐かしい。
これ、中学から高校にかけて読んでて、そのころはけっこうハマってたからなぁ。

扇:俺は遅咲きで、大学に入ってからだな。
いい感じにスレてた頃に読んだからか、さほどの思い入れはない。
まぁ、何と言うか……性格悪いけどビジュアル受けはしそうなディードリットで釣ったのかな? ぐらいの印象。(毒!)

鈴:……ディードが人気出たのは、まぁ否定はせん。
実際、と言うか、何というか、おそらく、この手の異類婚姻譚は昔から人気あるし、ビジュアル的にも女性らしさが表に出てるキャラとなると、こいつしかいなかったからな。
(実際は、ヴァリスの王女や女傭兵のシーリス、ダークエルフのピロテースあたりがいるにはいるが、キャラとしてヒロインらしいヒロインはディードだけ)
それに、実際問題としてディードは激しく人気出たからな。
短編集だと、ちゃんとパーンの地元で同棲してたりするし。

扇:一応、ピロテースは敵側のヒロインではなかったか?
キャラ的に存在薄かったのは確かだけどさ。
アシュラムのオマケ以上にになってないしねぇ……。

鈴:薄いからヒロインになれてないんじゃないのか?
まぁ、実際ディードの対比になってるから、ヒロインと言えんこともないが……もっとこいつのほうがきっちりとアシュラム含めて書き込まれていれば、いいキャラになったんだろうとは思うんだがねぇ。

扇:つーか、敗色濃厚になってから、マーモ側って明らかに扱い低くなったからねぇ。
美形悪役のアシュ様が、叩き上げの傭兵オヤヂに負けた時点で書くことなくなったとも言うが。(笑)
バグナード先生も……モンデインの後釜のミナクスにすらなれてない方だったし。

鈴:傭兵親父に負けてっつってもなぁ……。
どー考えても、修羅場くぐってる数違うからなぁ。アシュラムの相手って、基本的に猪突猛進のモンスターばっかだから、海千山千の人間相手に生き残ってきた傭兵親父に勝てるわけがない。
バグナードは……悪役らしい悪役なんだけど、仕掛け作ってやぶられるだけのミステリの犯人って感じよね。

扇:つーか、バグナードってただのマゾだから。
まぁ、「不幸!」しかネタがない某三番手主人公より大分マシだがね。
他に……何かいたっけ?

鈴:マゾって言うなっ! いらんトラックバックが増えるではないか!
で、他に……お気に入りのキャラと言えば、ラストでかっこいいところを見せたナルディアとか、感情がなさげに見えてぢつはシーリスLoveのオルソンくんとか、てめぇいい嫁さん捕まえたなって言いたくなるスレインとか、まぁ、小ネタ的なのはいくらでもいるんだがな(爆)

扇:本当に小ネタだな……。
ところで、何か大ネタを忘れてるような気がするんだか、気のせいかな?
例えば、本作の主人公って誰だったっけ? とかさ。

!Σ( ̄□ ̄;) そ、そうだな、えーっと、主人公は、黒騎士とか呼ばれてても中身バレバレだった……

扇:それ、"パ"と"バ"を間違えてるぞ。(冷静)


to be continued……

ようやくこちらも復活 ~つれづれ号外~

2007-11-21 22:19:38 | つれづれ号外
「ご~が~い、ご~が~い」

な~んて、影絵少女ごっこをやりつつ突入する号外参回目は――。

タイトル:新暗行御史 第17巻(完結)
原作:尹仁完ユン・インワン  作画:梁慶一ヤン・ギョンイル
文庫名:サンデーGXコミックス

であります。

読者の皆様、御無沙汰しております。sen-linnの片割れ、SENでございます。
相方が個人記事を復活させているのは存じておりましたが、「猛暑で脳が死んでるし、もうちょっと寝ててもいっか~」と、惰弱極まりない思考のまま潜伏しておりました。
しかしながら、二ヶ月前、じゃからんだ様より過分の御褒めの言葉を頂き、「これは記事を書くことでお応えせねば失礼にあたる!」と、一念発起してPCの前に座ったのですが――いつの間にか十一月。
冷たくて気持ちのいい空気も、私の怠け癖だけは直せなかったようです。(爆)

えーと……いつもの口調に戻して、と。
記事数が減ったにも関わらず、拙ブログを読んで下さっている読者の皆様、これまで大変失礼致しました。
完全復活とは言えませんが、私の方もせめて週に一度は個人記事を挙げていきたいと思いますので、何卒御容赦下さい。

というわけで今日のネタは、かな~り以前に木劇で取り上げた新暗行御史アメンオサの最終巻です。
以前の記事の時はまだ12巻までしか出ていなかったので、4巻ほどすっ飛ばした紹介になりますね。(爆)

間にあったことをかいつまんで書くと……主役の文秀ムンスの方は、仮死状態で過去の夢を見たり、山道サンド誘拐されたり、弥土の御老公に説教食らったりしてました。要するにパワーアップはなし。
一方、ラスボスの阿志泰アジテですが、人外軍団を呼び集めて人類総ブチ殺し計画を発動しました。ついでに文秀の前で、サイヤ人並みの力を披露しちゃったりして、インフレ街道まっしぐら。
戦力差は開くばっかりで、どう足掻いても勝てない状態なのですが、それでも文秀は仲間(?)を引き連れて絶望的な戦いに身を投じます。

で、実際に戦争が始まったのがイッコ前の16巻で、本巻はその続き。
予想通りと言うか、それしかないと言うか、敵も味方もバタバタ死にます。
キャラ皆殺しモード入るとは思ってたけど、ここまで綺麗さっぱり殺しまくるとは思いませんでした。
(もしかして……打ち切り?)

枝葉キャラはほとんど死ぬと思って間違いないです。
意外にも太儒テユが生き残ったりしますが、活貧党編での扱いを考えると、最初からそういう役回りだったのかも。
とりあえず、阿志泰ファイナル・クラッシュ(非公式名称。略称AFC。S級大規模攻撃につき、抵抗不可)で、十把一絡げに消されたキャラがいたのはかなり不満。

私はキャラが死ぬことに抵抗は覚えないタチなのですが、今まで時間かけて育てて来たのだから、もうちょっと上手く処理して欲しかったというのが正直な所です。
文秀個人の問題に関しては強引にケリを付けた感じですが、山道との絡みはあってないようなもので終わってるし、阿志泰との決着も納得いかないし、他のキャラは……殺せばいいってもんじゃないだろ、をい。
つーか、16巻で死んだ元述ウォンスルの扱いからして無茶苦茶でしたがね。思いっきり引っ張っといて、あのオチはひどい。

初期の頃のオムニバス話が面白かっただけに、残念な結末となりました。
まー、十巻辺りから惰性で読んでたので、こんなもんかなぁ……とは思うけど。

読んだことがないと思ったのに

2007-11-18 17:02:31 | ホラー
さて、毛色が違うからいっかの第921回は、

タイトル:幻少女
著者:高橋克彦
出版社:角川書店 角川文庫(初版:'02)

であります。

このひと読んだことなかったよなぁ、と思って手にしたものの、目録を見てみたら伝奇小説を読んでました(^_^;
まぁでも、前のは長編の伝奇小説。
今回のは裏表紙の解説文に「幻想ホラー掌編集」とあるように、短編集。
しかも200ページあまりのページ数に27もの作品が収録されているので、短編と言うよりショートショート集と言った感じ。

とは言え、27編もあるのを全部書いていくのも何なので、いくつかをば。

○祈り作戦
『きっかけはクラスの女の子だった。
入学したときに植えた桜の木。風が強くて花びらが飛ばないように祈っていた女の子の祈りが届いて、その桜だけがまだ花びらをたたえていた。
信じ切れていなかったぼくだったが、入院中の先生の無事を祈ったとき、先生が奇跡的に助かったことで考えを変えた。
そして、それはぼくたち、子供だけに与えられた力だと知ったクラスメイトたちは、もっと大きなことを願おうと、祈りを続けた。』

単純ないい話、と言うものだが子供の無邪気さや幻想的な雰囲気、余韻に満ちた佳品。
とは言え、今時の小学5年生はこんな無邪気じゃないとは思うけど。

○電話
『あるとき、昔使っていた時計が出てきた。それを見て、私は少し落ち込んでいた。
過去の私、貧乏だったら妻と幸せだった時期と、その崩壊。成功と新しい妻との生活。様々な思いが巡っていた。
そんなとき、電話が鳴った。
「幸福なの?」
だったそれだけの電話の声は、死んだ妻の道代だった。』

パラレルワールドで、別の歴史を歩んだ世界が電話でつながる、と言うものでネタ的にはありふれたもの。
ただ、これも主人公である「私」の哀愁と余韻が感じられる作品。

○明日の夢
『教頭である私には、予知夢を見ると言う特技があり、それを夢日記として憶えている限り記録していることにしていた。
そのことはおなじ学校に、何年かいる教師たちの間では有名だったが、予言と言えるほどのものではなく、他愛ない日常を夢に見ていると言う程度のものだった。
研修で一緒になった若い女教師がイカスミのパスタを頼むところやそのときの服装、その程度だった。
だが、気付くと予知夢で見る光景がどんどん短い期間に集中し始めていた。
それを確かめるべく、夢日記を詳細に見ていた私はあることに気付いた。』

予知夢というネタを扱ってはいるが、妙に現実味があって、その現実味がラストのオチの怖さを際立たせている。
と言うか、けっこうこのラスト、シャレにならねぇ……。

○不思議な卵
『ぼくは入院中の弟に、工作で作った卵を不思議な卵だと言って渡した。卵がかえれば何でも夢が叶う、そんなふうに言って。
最初は他愛ない思いつきみたいなものだった。それまでに弟の願い事を聞いて、退院できる日に、こっそり弟が欲しいものと交換しておく。両親の許可ももらって願い事の「犬が欲しい」というもの聞いておいた。
だが、弟の病気は退院できなくなってしまった。
それでも弟は、夢が叶うと言う卵を大切に暖めていた。』

これはたった4ページの小品で、系統としては「祈り作戦」とおなじいい話の部類。
子供らしい思いつきがかわいらしく、心温まる作品。

……と、いくつか、って4つだけかい……(爆)
と言うか、「幻想ホラー」と銘打ってあるが、実はホラー作品のほうがほとんどおもしろくないのよねぇ。
中には少しくらい怖さのある作品がないわけではないけど、「これは怖い!」って思えるものはほとんどない。

むしろ、「怖さ」よりも「幻想」に重点があるほうが、雰囲気もありいい話が多い。
さらに作品によってページ数がだいぶ多い短編と呼べるくらいのものもあるのだが、短編ではなく、10ページにも満たないショートショートのほうが想像力が掻き立てられるし、雰囲気、余韻ともに感じられるものが多い。

まぁでも、こういう短編集だとどうしてもおもしろいものもあれば、いまいちなのもあるのは仕方がない。
私はいまいちだと思ったけど、読むひとによってはおもしろいと思えるものもあるだろうしね。
それに、以前読んだ伝奇小説なんかよりはよっぽどかマシ。

なので、総評としては及第。
でもやっぱり、この手の人間の内面をホラーとして描くのは女性のほうがうまいと思うね。
刺繍する少女」なんてその最たるものって感じだし。

知らないのは多いねぇ

2007-11-15 20:45:59 | おしゃべり
さて、第920回であります。

鈴:最近薬漬けのLINNで~す。

扇:最近酒浸りのSENでーす。

鈴:先週が酔っ払いだったと言うのに今週もか……。
こっちはとうとう禁酒せなならんと言うのに……(T_T)

扇:ほう……アル中でも発覚したか?

鈴:アル中なら気合いでどうにかならんこともないが、胃炎ではさすがに飲めまい。
……なんか、さらり~まんな病気って感じ……(爆)

扇:いわゆる、おっさん病だな。
中間管理職ってわけでもあるまいに、何で唐突にそんなものに取り憑かれるんだ?

鈴:おっさんって言うな!
……まぁ、そう呼ばれても仕方がない年齢にはなってきているが……(爆)
なに、本社の担当は支所と総務系に挟まれてるから中間管理職みたいなもんだな。
……つーか、どーやら健康診断ではその傾向が前からあったんだが、今回いろいろ検査したらそういうことだったことがわかっただけなんだがな。

扇:まぁ、十万××歳越えてるから、そろそろ保たないよねぇ――君は。
しかし、中間管理職みたいなもんだったとは初めて知ったな。
肩書きは、『準副係長補佐代行心得扱い』とかか?

鈴:そんな肩書きがあるかぁっっ!!!
ったく、なんかこれ以上、この話を続けると肩書きばっかり増えそうなんで次だな。


『Wikipediaに聞け!』


鈴:と言うわけで、今週のWikiは、かの有名な「ジャッカー電撃隊」です。

扇:また、凄まじくマイナーなネタを……。
あまりにも序盤が暗すぎたので、途中からギャグ調に変えたら支離滅裂になってしまった伝説の打ち切り作品だぞ、それ。
ちなみに、私はオープニングとエンディング歌えたりするけどね――って、違ぁう!
それの元になった奴だ! ほら、あれだよあれ!

鈴:ジャッカーのもとになったヤツ……。
あぁ! 「秘密戦隊ゴレンジャー」だな!?

扇:それは一個前の作品!
ちなみに次はバトルフィーバーJだ!
だーかーら、ジャッカーのマスクの元ネタで、三人から五人で札持って遊ぶ室内遊戯があるだろ?

鈴:ちなみにまで言う必要あったんだろうか……(笑)
室内遊戯で5人も……麻雀は4人までだし……あ、カード関係か。

扇:ブッブ~、時間切れっ!
正解は花札でした。

鈴:そっちではな~いっ!
ほんとうの正解は、「トランプ」です。
でも、花札戦隊ファイブスターとかなんかいーかも……(爆)

扇:まったく、誰かさんの無駄なボケのおかげで大分時間を喰ったが、ようやく本題に入れるな……フッ。
と言うわけで、今週の見出しは――

「52枚とは限りません――地方札あれこれ」
「誰だ? タロットのパチモンなんて言ってるのは? ――起源諸説」
「ジン・ラミーはカクテルではありません――様々なトランプゲーム」

の三つでお送りします。

鈴:とりあえず最初のだが……デッキの枚数が20~108枚って幅ありすぎやな。
しかもロシアじゃ36枚が常識って……なんか、52枚あるのが当たり前だったから、なんか妙な違和感あるな。

扇:深~く考えると、世界標準の13×4って数も妙なんだけどね。
イタリア、スペイン及びラテンアメリカ諸国の剣、カップ、貨幣、杖って、まんま小アルカナだな。
36枚ってのも、ちょうど9×4で小アルカナと同じだ。

鈴:う~ん、36枚ってのは確かに納得できる枚数ではあるわな。
しかし、フィリピンの112枚はいったいどうやって遊ぶんだ……。
これはさすがに多すぎだろう。これで7並べやったらきっといい時間潰しになるな(笑)

扇:それ、7並べぢゃなくて、14.5並べだろう。(笑)
どっちかと言えば、27×4=108枚の方がキリが良さげやね。
煩悩の数だけ札に妖怪変化を描いて、魑魅魍魎トランプとかって売り出したら結構受けるかも。

鈴:14.5並べって、すんげぇびみょ~
まぁ、108枚にして14並べにしても似たり寄ったりだが(笑)
しかし、キャラクターもののトランプとか、いろいろ出てるからそういうのがあってもいい感じではあるわな。

扇:大将棋なんかと同じで、実際に遊ぶことよりも、並べて楽しむことの方が多そうだがね。(爆)
次の項目に移るけど、タロットとは無関係で、中国を起源とする説が有力ってのは初めて知ったな。
何となく、四種のマーク=カーストと考えて、インドを起源とした方が座りがいい感じもするけどね。

鈴:東洋起源ってのは確かにな。
タロットとかもあるし、ヨーロッパ起源ってのが考えやすいからなぁ。
だが、インド起源……まぁでも、中国ってのは何でもありなところだから、起源になりそうなもんもあったんだろうけどな。
麻雀なんかもいちおう、4種だし。
それと日本への伝来のとこだが、意外に伝わったのが早かったんやな。1597年に長宗我部元親が「博多かるた諸勝負」を禁止しているってあるし。

扇:インドも割と何でもありだぞ。まー、中国と並んで東洋の神秘ってとこだな。
正確な伝来年数は不明だが、禁止令出したあたり、博打の道具としては受けが良かったみたいだな。
しかし、相変わらず日本人は亜流を作るのが大好きだね。まさか、花札がトランプのパクリだとは思わなかったぜよ。

鈴:まぁ、中国もインドも国土広いし、人口も多いからなぁ。
花札は……みたいだな。花札含め、いろいろ作られたって書いてあるし。
でもやっぱカードゲームならトランプより花札のほうが好きだねぇ。

扇:俺はトランプの方が好きだな。
数字が書いてある分、花札より汎用性が高い。
つーか……花札の遊び方を知らんとも言うが。

鈴:あれ? 花札の遊び方を知らんのか。それはそれでけっこう珍しい気が……。
まぁいい。花札の話で盛り上がるわけにもいかんし。
じゃぁ、次は……各種トランプゲームだな。
……ひとり用から4人用まで、ほとんど知らん……。ソリティアやフリーセルなんかも、窓にフリーでついてなきゃ聞いたこともないゲームだな。

扇:一人遊び用ゲームは、その二つ以外は全滅だな。
二人遊び……スピードと戦争はよく遊んだな。他は名前すら聞いたことがない。
やはり一番よく知ってるのは複数プレイヤーで遊ぶものか。ポーカー、ババ抜き、ナポレオン、ブラックジャック、大富豪なんかは誰でも知ってるわな。
その他のところで紹介されてる、ジジ抜き、セブンブリッジ、7並べ、ダウト、神経衰弱、ページワン、ドボンも有名だ。

鈴:うむ、確かに名前は有名だが……実際、そこまでトランプで遊んだ経験がないから、意外にやってなかったりするのもあるんだよなぁ。
つか、セブンブリッジ、ナポレオン、ダウト、ドボンあたりはやった憶えがねぇ……。

扇:俺の場合、ガキの頃の遊びはトランプがメインだったからなァ。
何か他にもあったような気がするんだが、有名どころはこのあたりだろう。
ん……ひょっとしてオチなしか?

鈴:……ガキのころ……花札がメインだった(爆)
(注:賭け事としてはやっていません)

って……!Σ( ̄□ ̄;) ホントにオチがねぇっ!!


『今週の一冊』


鈴:さて、見事にオチなくWikiを終わってしまったけど気を取り直して今週の一冊です。
今回のネタは「FUJIYAMA BUSTER」です。
その昔、カネコと言うメーカーが出した変な江戸時代風格闘ゲームを無理矢理マンガにしたと言う……。

扇:それは花ゆめに掲載できるのか?
大江戸ファイトならまだ可能性はあるが。

鈴:いや、大江戸ファイトも花ゆめ系じゃ無理だろ(笑)
さておき、ボケはこれくらいにして次こそホントの今週の一冊は「フェザーダスター」です。
各種マンガで、本屋の親父が立ち読みの客を追っ払うときに使うはたき……。

扇:最近、「気を取り直して」って言ってからが長いよなぁ……。
それはさておき、はたきで人類が幸福になれるかっ!
本当は、『ANGEL DUSTER』(著者:桜井 雪)です。
地上に降りた最後の天使が平凡な少年Aと共に、人間の血を集めたり、猫に変身して恋の仲人をしたり、幼馴染みを恋人同士に発展させたりして、世界平和を目指す物語です。

鈴:長いってその前例を作り、暗黙の了解みたいにしたのは誰ぢゃっ。
さておき、ホントにようやくタイトルに行ったな。……って、!Σ( ̄□ ̄;) 相棒がアルファベットを半角で入力している……。
またもやさておき、各読み切りのストーリーもしくは設定の一部をつなげて、変な物語にすんじゃねぇっ!
ったく、とりあえず、簡単な紹介をば。

まずは表題作の「ANGEL DUSTER」
クリスマスイブの日、人間を救う気になれないおちこぼれの天使が、人待ちの青年の心象をふとしたことで覗いてしまったことから気になり始めて……。

次は「太陽の中の恋人たち」
父親が吸血鬼のため、昼間がとにかくダメで夜型、さらに夜には血を求めて「夜の蝶」をやっていた小糸静は、見た目ヤンキー、中身はまじめなパン屋の息子、竹若に夜の町を徘徊しているところを見つかり、ひょんなことから竹若に、昼型人間へ更生させられることに。

ほんでもって「長靴に入った猫」……あぁ、気力が持たん……残りよろしく(爆)

扇:原作タイトルが半角になってたから、それを尊重しただけだっ!
何か……非常に重要なことを言い忘れていたのですが、本書は全四編+おまけを収録した短編集です。
で、残り二編の紹介をば――。

「長靴に入った猫」
魚屋の娘・小波子は、八王子グループの御曹司に片思い中。しかし、王子と呼ばれ、誰からも好かれる彼は大の魚嫌いだった。だが、適う筈のない想いを抱えたままクリスマスを迎えた小波子の前に、不思議な猫が現れて――。

「レンアイモドキ~疑似恋愛に捧ぐ~」
痴漢よけのため、幼馴染みの能晴(通称くま)に偽の恋人を演じてもらっている小雪。しかし、くまに本気で惚れている生徒が、別のボディガードを用意すると言い出して――。

えー……おまけは別にいっか。

鈴:……なんだ、半角にしたのはそんな理由か……つまんな~い……。
さておき、……感想か、そういえば……。
う~む、「ショート寸前!」以来、このひとの単行本はとりあえず全部読んでるが、基本が同じ系統の話ばっかなので、「うむっ、いつもの話だな」で終わるんだよな(笑)
そこまで記憶が定かではないが、たいていの場合、「友達以上恋人未満」をベースにしてるし、この短編集も「ANGEL DUSTER」以外は、この定番をベースに、ラストとかでちょいと恋人色をつけたくらいだから、すごいいいっ! ってのはないんだよなぁ。
「レンアイモドキ~疑似恋愛に捧ぐ~」に出てきた宮野姐さん(姉は不可)だけはかっこよくて好きだけど(笑)

扇:確かに、『ANGEL DUSTER』はちと毛色が違う感じだな。
巻末のおまけで一応くっついたことになってるよーだが、実際の所、恋愛物ではない。
青年が待っている相手は実は――というちっちゃなヒネリも悪くないね。
他の三つについては……ハナっから結末が解りきっているので、何とも言えん話ばかりだったなァ。
どれもこれもデフォで彼氏役は主人公に惚れてるし、全身が痒くなって耐えられないって程じゃないんだけど基本的にストーリーは甘いし、特にけなす点はないけど褒めるとこもないね。
ただし、宮野姐さんだけはガチ――あれはいい女だ。
(もっとも、本人は貧乏籤ばかり引きそうだが)

鈴:まぁ、絵はかわいいほうだし、悪くないんだからそこそこ読める作品を作るひとではあるわね。
しかし……結局最後は宮野姐さんかいっ!!
まぁ、まったく否定はせんが(爆)
(でも、はっきりした話のほうが好きだから、私はどっちかって言うと、山本修世の「告白倶楽部」シリーズのほうが好きだけどね。相棒には甘々すぎて読めないだろうけど(笑))


to be continued……

突発街道まっしぐら ~つれづれ号外~

2007-11-13 21:27:58 | つれづれ号外
さて、探し物が見つからねぇ、ってことで小休止。
そういえば、号外なんてのを始めた割に書いてねぇなぁ、と言うことで第弐回です。

雑誌名:LaLa DX 2007年11月号(その2)
出版社:白泉社

前回に引き続き、LaLaDXネタです。
最近の連載ものの一押しは、

「ヒメギミの作り方 -HOW TO MAKE A PRINCESS-」(著者:和泉明日香)

であります。
5月号から始まったので今回で4話目。

『母子家庭だったまりあは母親を亡くして現在ひとり。
それでも明るく前向きに、笑顔を忘れず生活していたところへユリ・カークライトとルーファス・ケリーと言う人物が。
実はまりあは北欧の一国の王の落とし胤で、国へ連れ帰るために訪れた執事だった。
……のだが、執事ふたりはお姫さま教育と称してまりあの側に……。』

なーんて感じで始まった読み切り連載ですが……ベッタベタの疑似家族ものです(笑)

男ふたりが「執事」というのが今風と言えば今風……(か?(笑))

ストーリーの基本は、お姫さまとして猫っかわいがりをする執事ふたりと家族になりたいまりあとの距離をいろんなイベントを通して近づけていく、と言うのがコンセプトでしょう。
王道と言えば王道。

でも、王道だろうと何だろうと、まりあがかわいいので許す(爆)
つーか、昔からそうだったけど、まりあのような感情型元気系ヒロインというのは私のツボのひとつだったりするのが最大の要因だけど。
読んでで、「がんばれよ~」と応援したくなるキャラってのはいいね。
(誰だ、そこで「おっさんやん……」って突っ込んでるヤツは(笑))

いままででいちばん……

2007-11-11 16:38:41 | ファンタジー(異世界)
さて、やっと読んだなぁって前も使った気がするの第919回は、

タイトル:狼と香辛料5
著者:支倉凍砂
出版社:メディアワークス 電撃文庫(初版:'07)

であります。

……そういえば、ラノベが続いてるんだ。
とは言え、相変わらず買ってから読み始めるのが遅いし、せっかく読んだので記事にはせんと。

では、早速ストーリーをば。

『ホロの故郷を探し、そこへ向かう旅を続ける行商人のロレンスと賢狼ホロは、テレオの村を出立し、ホロの伝承が残ると言う町レノスを訪れた。
材木と毛皮で有名なレノスでは、市壁の外に商人が群がり、テントを張って日々を過ごしている、と言う普段とは違う光景が目に出来た。

そんな普段とは異なる光景に、商人として金儲けの匂いを感じて、何があったのか好奇心を抑えられないでいた。
原因は、教会が例年の北の大遠征を行わないことを発端とする、毛皮の取引に関することだった。

そこへ、宿泊した宿屋で出会ったエーブという商人から商談を持ちかけられる。
成功すればかなりの利益。さらに、念願の町商人となるために必須の建物まで手に入る、と言うものだった。
その条件に、ホロを質草に出すと言う条件があったものの、情報収集の結果とホロの協力からその商談に乗ることとになる。

そんな商売に勤しむ中、ホロはいつもの調子でロレンスを手玉に取って楽しんでいたが、この商談を機にひとつの提案をした。』

えー……、最初の印象はまず、いままで読んだ5冊の中で、いちばんおもしろくない、と言うこと。
なーんかね、微妙に……と言うより、ロレンスとホロの関係と、このシリーズの特徴でもある商売の話とがきちんと重なってない、って感じが強いんだよね。

もちろん、ストーリー上、絡み合っていない、と言うわけではない。
でも、ロレンスとホロの関係を描く比率がやや多めで、商売部分のロジックがそうしたふたりの関係を描く部分でうまく消化されずに、脇に残ったままで進んでいった、と言う感じ。
4巻では、ふたりの関係と商売の話がきちんとハマってて、登場するキャラとの調和もうまい具合に取れててよかったのにねぇ。

あと、そのふたりの関係の部分も4巻でけっこう大団円(大はつかないかもしれないけど)で終わって、5巻でいきなりこれかい、ってとこもある。
ネタとしてはちらほら見える話ではあるので、ありだと思うし、そういうふたりの関係……ロレンスやホロの心の動きと言うところではしっかりと書いているから、理解できないわけではない。
……ないが、そういう伏線を入れた話とかを、1クッション置いてから語られたほうがストーリーの流れがより自然になったのではないかと思う。
まぁ、これは私が書いたら流れが悪くなりそうだから、そうする、と言う感じだけど。
(読んでないひとには意味不明だけど、ここは核心の話なのではっきりとは書けないのよ~(笑))

ストーリーはこんな感じかなぁ。
文章は……以前から気にしていた部分の改善点なし。
と言うか、今回は悪化してる。
無意味に回りくどいのはいつものことだけど、表現の変なところがちらほらあるから余計に流れは悪いし、読みにくい。

なんか、1巻からこっち、だんだんよくなってきて、4巻はかなりいい出来だと思ったのに今回は悪いところばっかりが目につく。
なので、いままでは△、△、○、○とよさげな評価で来たけれど、今回の総評は、落第。
次……に期待しようかね。

それにしても、いいところがないと記事の内容が薄いな、私……(爆)



――【つれづれナビ!】――
 ◆ 『狼と香辛料』のまとめページへ
 ◇ 『ライトノベル一覧表(その1)』へ
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今週は地元ネタじゃあ!

2007-11-08 17:23:33 | おしゃべり
さて、第918回であります。


扇:先週、木曜日に記事を上げるのを忘れたSENでーす♪

鈴:「♪」つけるような話じゃないぞと突っ込むLINNで~す☆

扇:気付けよ、てめぇっ!

鈴:木金は出張で松江に行っとるって言っとったやろっ!!
とは言え、こんな時期にあんなところに行くもんじゃないな。
風邪引いちまったし(T_T)

扇:そんな昔のことは覚えていない。
で、そんなに寒かったのか? 松江。

鈴:先週がそんなに昔とは言えんぞ。
まぁでも、松江が寒かったと言うより、高速バスの中が寒かったってとこかな。
頼むから暖房つけてくれ、って言いたくなるくらいだったし、隙間風まであって余計に寒かった。
会議のあったホテルの会議室も暖かくなかったからなぁ。

扇:どさ回りも大変だねぇ。
俺は久々に明日休みだから、
非情なまでに元気だぞ。
あ~、酒が美味い。

鈴:まぁ、昔ほど頻繁に出ていくことはなくなったけどな。
しかし、飲んでんのか……こんな調子でなけりゃ私も飲んでんのに……(T_T)

扇:いやぁ、今日の酒は本当に美味いなぁ~♪

鈴:なんかすでに酔ってるみたいだからこれ以上壊れる前にWikiに行ったほうがよさそうだな。


『Wikipediaに聞け!』


扇:ぷはぁ~。
とゆーわけで、今週のWIKIはどっかの方言です。
あー、酒が足りん。

鈴:どっかってタイトルに地元ってでかでかと書いてんだから、常連さんには丸わかりだぞ。

扇:そだねぇぇぇ~。
と言うわけで、常連さんは御存知の通り、地元香川の方言、讃岐弁が今週のネタです。

鈴:うわっ、まぢで酔っ払いモード入ってる……。
しかも香川って大学のとき4年間いただけだし、地元とは言えんぞ。

扇:うわぁ、素で返されたぁぁぁぁぁ~~~~~。
zzz……。

鈴:寝るなぁぁっっ!!(げしげし)
起きてはよ今週のWikiの宣言をせんかぁっ!

扇:はいっ、寝てます! 起きてません、教官殿!
ん? 逆だったかなかなかなかな……。
すったもんだがありましたが、今週のネタは、今は住んでないけど一応地元の方言――広島弁です、ヒック。

鈴:思いっきり逆じゃぁ!
しかも王様モード込みとは……なんか本気で酔っ払い状態みたいだな。
で、今週のWikiネタ、広島弁……というと広島県全体という感じですが、Wikiにもあるように福山市など岡山県に近い地域と、広島市を中心にした地域でけっこう違うので、主にここでは広島市中心の安芸弁がメインです。
えーっと、今回も見出しは……なんかWikiも単語紹介がメインだからなくてもいいな。

扇:紹介されてる単語だけで、1、2、3……10……今、何刻だい? ってぐらい沢山あるので、見出しは必要なさそーだねぇ~ねぇねぇねぇねぇ~。
これ全部解説するとなると今回の記事だけではスペースが足りないので、次回から『つれづれ読書日記』は『方言研究室』と名を改めましてぇ――。

鈴:そうそう、作品の書評を全部広島弁で……って誰がやるかっ!!
んなことやったらただでさえ少ない読者が逃げていくわっ!!
げに、Wikiに載ってる単語は確かに多いなぁ。いくつか……つか、けっこうこれは使ったことがないってのもあったりするな。

扇:さりげに凄まじい自虐発言だな。(素面)
つーか、予告もなしに広島弁使ってんぢゃねぇよねぇよねぇよ~♪
「げに」なんて、県外の人にはまず間違いなく通じないぞぉ。

鈴:……そういや、そうだな。あんまり考えないようにしよう。悲しくなるから(爆)
通じんわなぁ。Wiki曰く「げに=ところで」になってます。
これ、県外のひとと話してても、何気に出てくるから、けっこうタチ悪いんだよな。
他にもこの手の単語ってしっかりと説明書いてあるな、Wiki。

扇:俺はまったく出ないぞぉぉぉ、広島弁~。
讃岐にいる間に捨てたからな。
自然に出てしまう単語として、「えいがにいかん」とか「ほいで」なんかも挙げられてるねぇ……それにしても、酒が美味いぃぃぃ。

鈴:相変わらず地元意識の薄いやっちゃなぁ。
私は……まぁ、実際に広島に戻ってきたから、ふつ~に出てしまうけどな。
そういえば、経験上、これは標準語の意味ではなかったのがわかったのは、「たちまち」だな。

扇:つーかぁぁぁ、暑すぎない県ならどこで生きてたっていいも~ん。
「たちまち」は標準語にも存在するが、広島弁だと、つなぎの言葉に変化するからなぁなぁなぁなぁなぁ……。(エンドレス)
似たような単語に、「つまらん」があるね。
標準語だと、「面白くねぇぇぇ(byザン・デン)」の意だが、広島弁だと、「めげる」の意味にもな~る。

鈴:「めげる」も広島弁だから、それだけじゃ「つまらん」の意味はぜんぜん通じんぞ。

扇:じゃっかぁしゃい! 「めげる」は標準語じゃあ! そがいなつまらんことばーよーったら、しごうするぞ!
(久々に使いましたが、本当に汚いですね……広島弁。
ちなみにSENは、大学入学初日で県外の人にかけるつもりのない脅しをかけ、それ以後、標準語に直すことを決めました。
いや、ドアぶつけてきたのをちょっと注意しただけなんですが……引いてたなぁ)


鈴:捨てたぁゆうてぶち使ぅとんじゃなぁかっ!!
(注:ちなみに上記は、「うるさい。「めげる」は標準語だ。そんなくだらないことばかり言っていると殴るぞ」
「捨てたと言いながら思いきり使っているではないか」です。ちなみに「めげる」は「壊れる」の意味です。)


『今週の一冊』


扇:酔いも冷めたので、普通に参りましょう。
今週の一冊は、以前クロスレビューで紹介した『バイトでウォーザード パスワード入れろよ、とCPS3は言った』です。

鈴:誰がアーケードゲームをするのにバイトを雇うかっ!!
二重に金払ってもったいないことこの上ないぞ。
やり直しっ!

扇:では、気を取り直して。
今週の一冊は、以前クロスレビューで紹介したような気がする、『バイトでウォーターハザード 一打罰でフェアウェイに戻せ、とキャディは言った』です。

鈴:バイトでウォーターハザードなんて給金出さんぞ、私は。
……ってそれも違うっ!
次! 三度目の正直っ!

扇:では、今度こそ真面目に。
今週の一冊は、以前クロスレビューで紹介したんじゃないかな? と思う、『バイトでバイオハザード 時給は高いけど補償はなしね、と雇い主はほざいた』です。

鈴:「二度あることは三度ある」にすんなぁぁぁっ!
……ったく、なんでバイオハザードなんだよ……って、なんか中身を考えるとあんまりシャレになってないな、そのネーミング……(笑)

扇:確かに、本の内容を考えると、全く違和感がないな。
兄妹二人がラスで対決する奴も、タイラントみたいなもんだし。

鈴:あー、なんかいたなぁ、反魂やられて化け物にされたヤツだったっけか。
しかし、2巻の自分のレビューを見ると、2冊目もOKって書いてあるのに、3巻以降ぜんぜん読んでないな(爆)

扇:そうそう、復活したと思ったら化け物でしたなあいつ。
俺は三巻までまとめて買ったんだが……この一巻で萎えたな。
あの風紀の二人組がどーにもならん。豊花もあんま好きじゃないし。
お前さんの二巻のレビュー見てから、さらに続きを読む気が失せた――南無。

鈴:風紀の二人組は……まだ1巻は眉をひそめる程度ですんでたんだが、2巻は……。
よくあれで退学にならないと本気で思えるくらいろくでなしだもんなぁ。
しかし、せっかく買ったのに読んでないとはもったいない。精神修行だと思って読んでみたらどうだ?(笑)

扇:一巻の時点でも、かなりアレだと思うぞ。
間接的とは言え、こいつらのせいで京介死ぬしな。
二巻ではもっとひどい状態になるとあっては、精神修行どころか苦行じゃわい。

鈴:苦行だから精神修行になるんじゃないか。
体力使うわけじゃない……使うか……。
う~む、かの「恋愛中毒」とどっちが苦行だろう……(悩)

扇:ある意味、究極の選択だな。
でも人気あるんだよね、このシリーズ。
イラストがいいって意見は置いとくとして、ギャグが面白いってのは……どうなんでしョ?
これだけ話が暗いとむしろブラックジョークの方がバランス的にいいと思うんだが、微妙に笑わせようとしてモロにすべってると言うか、毒だらけの話にちょっとした息抜きを入れたつもりが砂漠にスポイトにしかなってないと言うか……ま、俺に言わせりゃ単なる添え物で作品の魅力になってるとは思えないねぇ。(毒毒毒っ!)

鈴:1巻読んだときのギャグ……というか、ギャグではない文章のアクセントはいいと思うが……ホントに笑えるギャグって、いま思い起こしてもあったっけなぁ……(爆)
まぁ、実際、ギャグがおもしろかったとは書いてないな、私も。
しかし……相変わらず、毒まみれでこき下ろしてんな。

扇:だって暗いんだもん、この話。
京介はいかにもな死者に引きずられて生きてる奴だし、豊花はワガママっぷりが鼻につくウザイ小娘、風紀二人組は弱者のコンプレックスを権力で払拭しようとするクズ共、で、今回のキーパーソン二人は、ハナっからヘタレな奴に土壇場でヘタレと化す奴――ロクな人間いないじゃん。
しかも、この話、ほとんどなし崩し的に事件が終わって、とりあえず日常が戻ったから、ま、いっか~、てな終わり方してるんだぜ? 何も解決してねぇのに、何だその無意味に幸せそうなツラは。
ん~……過去記事より、数段毒が増してるなぁ。何故だろう……。

鈴:……まぁ、キャラ分析の話は否定できる要素があんまないなぁ。
もっと言えば、風紀委員連中だけは、クズってのに大賛成、と言うか否定できるヤツがいたら見てみたいくらいだな。
しかし、確かこの作品「第6回角川学園小説大賞〈大賞〉受賞作」だったはずなんだがなぁ。

扇:大賞……ま、お前さんの言う通り、文章はしっかりしてるとは思うが……。
あー、もう一つ気になるところがあったな、光流脈使いの設定だ。
よーするに、魔法を使う正義の味方ってことになるんだろうが、よく考えると、ただのカルト教団なんだよな、こいつら。
つーか、一巻、二巻どっちの事件を見ても、こいつらが諸悪の根源のような気がするのは俺だけか?

鈴:1巻はいまいちよく憶えてないが、2巻は完全にあの腐れ風紀に権力持たせる原因になったのは、光流脈使いのだもんなぁ。
確か、研究室から逃げたかなんかした実験動物だったはずだし。
……う~む……もともと光流脈使いって、いわゆる瘴気みたいなのを消滅させる術者みたいな感じだったはずなんだが……なんか、昔噂になったが、ウィルスを自前で作ってたウィルス対策ソフトメーカーみたいな感じだな(ちょっと違う(笑))

扇:まさに本末転倒だな。
下手に力を持つと、正義を掲げてろくでもないことをするようになるってのは、どこの組織も同じだがね。
ま、結論としては、俺はスニーカーとは致命的に相性が悪いってことになるんだろう。

鈴:それはこっちも一緒だがな(笑)
……ところで、いま気付いたんだが、この作品の正式タイトル、まだ言ってないぞ。

扇:!Σ( ̄□ ̄;)
えーと……今週の一冊は、『バイトでウィザード 流れよ光、と魔女は言った』(著者:椎野美由貴)であります。
いやぁ、今週もつつがなく終わったねぇ。(棒読み)

鈴:恙無くか? ホンットに恙無くか!?


to be continued……



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長かった~、……図書館の予約待ちが(笑)

2007-11-04 00:16:50 | ファンタジー(異世界)
さて、読んでたんだけど1巻ごとには書けなかったのよねの第917回は、

タイトル:空ノ鐘の響く惑星で5~12(完結)
著者:渡瀬草一郎
出版社:メディアワークス 電撃文庫(初版:'04~'06)

であります。

1~3までを個別記事で、4をおしゃべりでネタにした人気シリーズ、通称「空鐘」です。
5巻からこっち、図書館の予約を入れながら5ヶ月。
ようやく全巻読破したので記事に出来る~(笑)

と言うわけで、4巻で次兄、レージクとの王位を巡る内乱を収めることが出来たフェリオ。
その次に待っているのは……と言うことで、5巻からのストーリーは、

『レージクとの戦いに勝利し、すぐ上の兄であるブラドーが王位を継承。歴史的に何度も戦火を交えてきたタートムの不穏な動きに備えていたフェリオのもとへ、今度は長年良好な関係を築いてきたフォルナム神殿が、その宗主であるジラーハから派遣されたカシナート・クーガたちによって占拠されてしまう。
神殿内部の問題に太刀打ちできないアルセイフに、ついにタートムが進撃を開始してくる。

神殿開放にタートムとの戦争、実はタートムとジラーハの密約によって成されたふたつの難題……その対応に苦慮するフェリオたちに、今度はフォルナム神殿の異変の報が届く。
得体の知れない兵がフォルナム神殿の御柱ピラーから現れ、さらに輝石セレナイトの生産が止まってしまった。

驚くべき事態の裏には西の大国ラトロアの影があった。「大地の輝石」のためにフォルナム神殿とアルセイフを攻略しようとしていたジラーハ側は、タートムとの密約を破棄、ラトロアと対抗するため、アルセイフと手を組むことになった。
激戦の末、タートムを退け、フォルナム神殿の開放も一応成ったが、その際、リセリナを追ってきたイリスたち来訪者ビジターによって、ジラーハとの交渉などに尽力してくれた幼馴染みのウルクの記憶を奪われてしまう。

失望と後悔を憶えながらラトロアへの対策のため、ジラーハを訪れようとしたフェリオたちの前に、ついにラトロアの者が姿を現す。
来訪者たちとおなじリングを使うラトロアの暗殺者たち。ラトロアとはいったいどういう国なのか。
ジラーハで行われた神姫との会談、ジラーハの御柱から現れた不気味な兵……対ラトロアをどうするべきか、ジラーハを中心とした対策を思案する中、そのラトロアから思いがけない使者が訪れた。

民主主義を採るラトロアの中にも、ジラーハとの戦争を望まない非戦派の者たちがおり、その者が、交流もなく、実情がほとんどわからないジラーハのことを議員たちに知らしめるために、ラトロアへジラーハの使者を要請するためだった。
記憶を取り戻したウルクは、そのことを聞いてラトロアへ行くことを決意する。
フェリオもウルクを守るために、使者の一員としてラトロア行きを決意。

一議員が独断で行ったこの訪問はいったい事態をどう動かすのか。
政治と、御柱を制御し、不気味な兵を送り込み、輝石の生産を止めた「死の神霊アービタ・スピリット」とを巡るフェリオたちの戦いは、ラトロアとジラーハだけではない世界を巻き込む事態へと発展していく。』

……概ね、こんな感じだった……と思う……(爆)
すいません、やっぱり5ヶ月も経つとだいぶ記憶が怪しかったり……。
つーか、8冊のストーリーをこれだけにしようってのが間違いだよな、ゼッタイ。
ともあれ、大きくは、
・フォルナム神殿とジラーハの対立
・タートム(裏にジラーハ)との戦争
・ラトロアでの「死の神霊」を巡る戦い
がストーリーの柱でしょう。

こうした大きな物語の流れの中で、フェリオと巡るヒロインふたり、ウルクとリセリナの関係や、来訪者たちの分裂、アルセイフ国王ブラドーの成長などなど、様々な人間模様が描かれている。

で、評価と言うか、感想というか。
人気シリーズで、Amazonの評価も高いだけあって、しっかりとした物語だと思う。
政治や戦争などのマクロな話と、それぞれの役割に応じたキャラの行動や心の動きなどのミクロな部分が両方ともきちんと描かれている。
文庫のレーベルはライトノベルだけど、ライトノベルの枠に入れるのがもったいないくらい、長編SFファンタジーとしてはかなり高いレベルの作品と言えるでしょう。

まぁ、ミクロな部分の話、特に各キャラの色恋に関してはなんか取って付けたような感じだったり、予定調和であっさりとくっついたりと、けっこう扱いが安易。
フェリオ、ウルク、リセリナの三角関係をラストまで引っ張っているから、余計にそんな感じに見えるんだろうとは思うけど。

あと、ラストの盛り上がりが……やっぱりいまいち……(笑)
3巻くらいから政治向きの話が入り乱れて、戦争あり、暗躍ありと盛り上がっていたので、12巻の平坦さがちょっと残念。
それから、エピローグのあたりも、とりあえず全員の後日談をやっつけで書いてみた、って感じのところがあったり、やや冗長気味に感じるところがあったりするのもマイナス。

まぁ、これは最後の12巻だけの話ではあるので、全12巻として見た場合の評価に大きく影響するか、と言われれば、そういうわけじゃないんだけど。

キャラは最初のころ、フェリオのキャラがどうかと思ったことはあったけど、概ね全員キャラは立っている。
一部、イリスとか書き込みが足りないように思えるキャラもいないわけではないが、これだけたくさんのキャラを出して、ほとんどをきちんと描けているのだから、ひとり、ふたりくらい少々気になるのがいるのは仕方がない……かな。
つか、何人いるんだ、この話……主人公のフェリオ、ウルク、リセリナにウィスタル、ライナスティ、ディアメルは1巻から出張ってるし、神殿側はコウ司教、カシナート、神姫、来訪者はイリス、パンプキン、カトル、バニッシュ、シア、ムスカ、でラトロア側にハーミット……は仲間になるけど、敵としてはメビウス、シズヤ以下、暗殺者や議員あたりがメインキャラだから……20人くらいはいんのか……。

う~む、やはりイリスがいまいちなのは目をつぶろう。
12巻の長丁場とは言え、これだけよくもまぁキャラ出して立たせてるのはすごいとは思うし。

ただ、真面目人間が多いのでキャラ的におもしろみのあるのが少ないけど。
まぁだから独特の言い回しと妙な姿、さらには男気のある行動などが真面目人間たちの中で一際目立っているから、パンプキンは人気があるんだろうけど。
実際、私もこのキャラは好き。つーか、12巻に至ってはフェリオよりもパンプキンのほうがかっこいいのはどうかと思うぞ(笑)
あとはライナスティだろうなぁ。
飄々としたお調子者で相方の女騎士ディアメルに怒られてばっかりだけど、剣の腕は最強のパンプキンと渡り合えるほどだし、そのくせ、錠前外しが出来てヴァイオリンまで弾き、絵心もあるという得体の知れなさが個性的でよろし。

……なんか、書いてて褒めてんのか、けなしてんのか、わかんなくなってきた……(爆)
と、ともあれ、ライトノベルらしからぬ重厚な物語で12巻分、決して損をさせない作品と言えるでしょう。
文章も相変わらず、過不足なく読みやすいしね。

と言うわけで、全12巻、気になるところがないわけではないけれど、総評としては文句なし、良品。
長いからちょっと……なんて躊躇する必要はないでしょう。



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