つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

も~か~りまっか~?

2004-12-31 07:00:20 | その他
さて、日々進化し続ける究極の書評ブログ!(大嘘) な第31回は、

タイトル:ゲーム理論 カジノの法則
著者:アーサー・ファウスト
出版社:データハウス

であります。

バクチに勝つ方法とは――?

ないです、そんなもん

負ける確率を下げることはできます、多分。
だからプロなんてのがいるわけだし。

でも、必勝法なんてのはないです。
あったら胴元が儲からないし。

というわけで――
この本片手にベガスに行こうなんて思ってはいけません。(そんな奴ぁいない)

ちょっとした知識を仕入れるぐらいの気持ちで読みましょう。

イカサマの話から簡単なゲーム説明、ちょっとした確率の話が載ってます。
ギャンブル好きの人(カンピュターではない人限定)が暇つぶしに読むにはいいかも。

PS
全然関係ないけど、この本、訳者のところが超訳者になってます。

懐かしさ10%、胡散臭さ90%ですね。(笑)

いまのところ最高

2004-12-30 20:58:53 | 事典/図典
さて、とうとうここまで来てしまったよの第30回は、

タイトル:四季花ごよみ-草木花の歳時記
著者:講談社
出版社:講談社

であります。

草木花の紹介はすべてカラー!
大判の辞書よりもでかいサイズ!
12000円を超える値段!

いまのところ、買った本の中でいちばんのでかさと値段。

でも、資料には最適。
季節は四季だけじゃなく、春なら初春、仲春、晩春と季節ごと3つに分類されているし、花だけでなく草木もある。
日本で分布している場所の地図もある。

背景描写って、やっぱり花や樹木を入れると季節感が出るし、場所によってはいくらでも植物が必要なところがある。

となるとこういうものの出番。
高いだけのことはある。
ある意味、物書きには必須の辞書みたいな感じかな。

ルーツを探せ

2004-12-29 21:13:36 | 事典/図典
さて、思えば遠くへ来たもんだって感じの29回は、

タイトル:ヴィジュアル版 世界の神話百科 ギリシャ・ローマ/ケルト/北欧
著者:アーサー・コットレル
出版社:原書房

であります。

オールカラー! ハードカバー! 税別4800円!

強敵です。シャレになってないぐらい強敵です。

でも西洋神話好きの人は必携、マジで。

アテナ、アーサー王、ロキ様などのメジャーどころはもちろん、あんた誰よって連中まで絵付きで詳しく解説。
神や英雄だけでなく、お付きの獣や、神具、物語の概説なども多数収録。

神話やそれをモチーフにした物語を読む時の補助とするもよし。
ゲーム、萬画等に出てくるカタカナ語をふらっと引いてみるもよし。
物書きの方は、カタカナ人名を付ける時の参考にしてみるもよし。

まあ、使い方は人それぞれですが、極論を言ってしまうと――

読んでるだけで楽しいです。

値段分は元が取れるとだけ言っておきましょう。オススメ。

試しに読んだもの

2004-12-28 20:58:55 | 小説全般
さて、よく毎日続いているなぁの第28回は、

タイトル:天使の卵-エンジェルズ・エッグ
著者:村山由佳
出版社:集英社文庫

であります。

知人が「おいしいコーヒーのいれ方」のシリーズが好きで試しに読んでみたもの。
だいたいこういう試しのものはごく初期、見つかればデビュー作を選ぶのが常。

なので、デビュー作と銘打たれたこの本を選んでみた。

あらすじは書店で本書を手に取るか、Amazon.co.jpあたりで見るとして、すぅっと流れていくあまり起伏のない印象。

つか、なんかその辺にありふれたお約束のネタばかりで目新しいところはなし。

ただ、最後の解説にあるように、ここまで凡庸に書ける、と言う評価は納得。
とは言うものの、ただ凡庸なものがすばる新人賞なんてのに選ばれるはずもなく、デビュー作にしてはけっこう読める。

まぁ、逆に奇を衒うより、こういう凡庸な中に読ませるものを書くほうが難しいのかもしれない。

でも、個人的にもっと読もうと思わせるだけのものはなかったので、たまに読む本がないときに手に取る程度だけど。

さー、みんなで考えよー

2004-12-27 01:22:06 | その他
さーて、今週の第27回はぁ(何か文法間違ってるような気が……)

タイトル:5分間ミステリー
著者:ケン・ウェバー
出版社:扶桑社

であります。

推理小説を読む時、犯人当てやりますか?
私はやんないです、めんどいから。(おいおい)

本書は謎解き好きのために書かれた推理クイズ集です。

5頁前後の短編の末尾に、「なぜ××氏は犯人が解ったのでしょう?」とか、「××が犯人でない証拠とは何でしょう」等の質問があります。

じっくり考えた上で頁をめくり、回答を見て一喜一憂。

全部で37問もあるので、空いた時間に一問ずつやるのが吉。

灰色の脳細胞に自信のある方はどうぞ。

んがんん。

漫才コンビ

2004-12-26 18:24:19 | ファンタジー(異世界)
さて、もうここまで来たかの26回は、

タイトル:デルフィニア戦記シリーズ
著者:茅田砂胡
出版社:中央公論社

であります。

漫才。

これの何者でもありませぬ(笑)

つか、主人公ふたりの掛け合いがどう読んでも漫才。

著者は後書きで、なぜ笑えるのか、教えてほしいとのたまわっておりますが、笑えるものは笑える。

ただ、新書で出てるくせにかなり長いのが玉に瑕。

4巻までは放浪の王様が国を奪還するまでの話で、そこからいろいろと長い。

でも、これはふつうに読んで、笑うのには申し分なし。ラストがいまいち、「をい!」と言う感じではあるけど、それまではどんどん読み進んでしまう作品。

比較的、おすすめな作品であることには間違いなし。
ただし、全部揃えるとかなりの出費を覚悟する必要あり。

がんばれフールズ

2004-12-25 04:16:41 | SF(海外)
さて、運の悪い人がひっかかることを祈りつつ第25回は、

タイトル:銀河おさわがせ中隊
著者:ロバート・アスプリン
文庫名:ハヤカワ文庫

であります。

大金持ちのおぼっちゃまが、宇宙軍一の問題児達を率いて大暴れ。

あ、また一言で終わってしまいましたね。

主人公は億万長者にして宇宙軍中尉のウィラード・フール君。
ある事件がきっかけで辺境惑星に駐留する落ちこぼれ集団の中隊長になり、全員を立ち直らせるため寝る間も惜しんで大奮闘します。

要するに――『ポリスアカデミー』の銀河バージョン。(ああ、言っちまった!)

このフール君、金の力ですべて解決してしまう嫌な野郎……ではありません。
頭が回って、ほどほどに人情家で、ユーモアを解することも知っている、かなりイイ男です。

敵は三癖も四癖もある隊員達、ハナから中隊を馬鹿にしている辺境惑星の住人、軍の上層部、正規軍の最強部隊と盛りだくさん。
でも、確固たる信念と生来の悪知恵でことごとく粉砕。(笑)

話の運びも軽妙で、一気に読めます。
コメディ好きの人にはかなりオススメ。

あえて苦言を呈するとすれば、続きがあるのが前提となっているのですらっと終わっていないことでしょうか。
(でも、次の『銀河おさわがせパラダイス』もかなり楽しいのだよ)



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珍しい作品

2004-12-24 22:36:09 | ファンタジー(現世界)
さて、読まなくても続ける第24回は、

タイトル:ファウファウ物語(上)(下)
著者:富野由悠季
出版社:角川文庫

であります。

言わずと知れた富野御大の作品であります。

とは言うものの、イデオンやダンバイン、ガンダムなどなど、数々の名作アニメを生み出してきた氏の作品の中ではかなーり異色作。

主人公はいわゆる妖精。
ダンバインとおなじバイストン・ウェルの設定を利用して、フェラリオであるファウファウがひょんなことから地上に出てしまい……。

ふつーの、ファンタジーであります。
知るかぎり、氏の小説でこういうものは知らない。

でも、なんのかんのと言っても読める作品であります。
癒し系というのは最近の言葉ではあるけど、ほっとしたいときにはいいかもしれない。



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カリフォルニア物語ではない(罠)

2004-12-23 20:02:06 | 文学
さて、誰も読んでないかも知れないけど(自虐的)、第23回目は、

タイトル:嵐が丘
著者:E・ブロンテ
文庫名:新潮文庫

であります。

突然だけど、

二十年も待たないで下さい――。
(※未読の人は意味不明のノイズだと思って読み飛ばすこと。詳しくは本編42頁参照)

気をとりなおして。
これはヒースクリフという悲しい男の物語です。
ただし、同情の余地ゼロ。

ああ~、貴方に~☆
恋心~、盗まれて~☆

はいいんだけどさ。

惚れた女の墓を暴くな、女々しいぞヒースクリフ。
息子と、惚れた女の娘を強引に結婚させるなヒースクリフ。
嵐が丘を荒らすだけ荒らして、最後は絶食して死亡かよヒースクリフ。

要は――

暗いぞヒースクリフ。

名前の響きはいいんですけどね、ヒースクリフ。

はっきり言って重いです、本作。(おまけに一人称)
名作だから……とか言われて仕方なく読む場合は覚悟しましょう。

(今更遅いけど、『つれづれ読書日記』はネタバレ禁止してません。注意!)

なぜか記憶にある本

2004-12-22 22:43:15 | 文学
さて、そろそろボケるネタがなくなったけど、第22回目は、

タイトル:深い河
著者:遠藤周作
出版社:講談社

であります。

Amazonで検索するまでタイトルを完全に忘れてたんだけど(爆)

様々な過去や考えを持った数人がインドを旅行して、いろんなことを発見する話。

……いや、ホントにそれくらいしか憶えてないんだけど、なぜかすごい記憶にあるんだよね。

それだけいい話だったんだろう、と思う。純文学でこれだけ印象に残ってる作品はすごい少ないし。

んー、なんかこうして思い出すともっぺん読んでみようかと思うな。
ただ、家の段ボールのどこにあるか……探すのにいったい何日かかることやら……