つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

定番!

2006-06-22 20:38:37 | 木曜漫画劇場(紅組)
さて、企画第3弾はこちらっ! の第569回は、

タイトル:彼方から(全14巻)
著者:ひかわきょうこ
出版社:白泉社 花とゆめコミックス

であります。

鈴:まだバポナ買ってないなぁと思っているLINNで~す。

扇:だから吊して一夏過ぎたら白骨化するってば、と思うSENでーす。

鈴:コバエが?

扇:君が。

鈴:いくら劇薬だからってなるかいっ!!

扇:だって食べたら死ぬんでしょ、あれ。

鈴:あぁ、初めて買ったときは薬局で名前、住所、電話番号を書かされたくらいやばいものを使っているらしいしな。

扇:ほう、それは知らなんだ……って、バポナの話はもうええっちゅうねん!
今、旬の話題と言ったら――。

鈴:茄子?

扇:いや、話題じゃないから、それ。
今、旬の話題と言えば――!

鈴:プロ野球交流戦?
ワールドカップなんて言うなよ。
オーストラリアに負けた時点でもう興味ゼロだから。

扇:異常なまでの反感買いそうだから、その話題はオミットとしておこう。
今、旬の話題と言えば……島本&ひかわ特集で六週間ごまかしてきた木劇のネタがないということだっ!(超内輪ネタ)

鈴:……そういえば、そうだなぁ。
もう企画ものでしばらく決まってたから、次に何をやるか、1ナノメートルほども考えてなかったなぁ。

扇:考えろよ。
いかにしてお前に少年漫画を読ませようかと悩んでいる俺の苦労も少しは知ってくれ。

鈴:なんのことかな?

扇:あっさり返しやがったな、をい。
だったら、昔の少女漫画を読めっ。
せめて萩尾望都、和田慎二、山岸凉子ぐらいは押さえとけっ!

鈴:……「超少女明日香」くらいしか読んだことはないのぅ……。
萩尾とか山岸はさっぱりだのぅ。
1ページたりとも読んだことはないっ!(威張り!)

扇:読めよ。
萩尾の構成力は凄いぞ、おかげで少女漫画界にやたらとフォロアーが出た。
山岸はどっちかつうとホラーメインの人だから、君には合わんかもねぇ。
やはりここは電○でDに出馬願うしかないのか……。

鈴:ん~、とりあえずはどっかでちょろっと立ち読みでもしてみんと何とも言えんなぁ、萩尾も山岸も。
おぉっ、○車でDかっ!
あれはよいぞっ! あまりのバカさ加減に常連さんがとらのあなHPに殺到すること間違いなしだ!
宣伝費もらわんとあかんな(笑)

扇:出ねーよ。
しかし……読んだことはないが、あれは笑った。
つーか、国電でドリフトかましてんぢゃねぇっ!

鈴:なに、それだけではないぞ。
隣の線路に前輪を乗せて曲がれない速度でコーナーを曲がる、と言う技を出したりするからなっ。
電車で。

扇:電車ってとこがミソだよな。
ギヤの代わりにマスコン握って、俺の前は何人たりとも走らせねーっ! って。

鈴:何人たりとも~は別のマンガだ(笑)
しかし、電車でDは1冊だけ、総集編みたいなのを読んだことがあるが、これがまぁ、ホントによく似てるんだよなぁ、キャラが。
驚き具合までそのまんまだし、ストーリーは基本的に原作踏襲してるから知ってると余計に笑える作品だな。

扇:後は、魁メモ○アルさえ読んどけば完璧だな。

鈴:あぁ、これはなぁ。
魁メ○リアルだけではなく、この魁のタイプのはどれを読んでも笑える(&きしょい)のがまたいいんだよなぁ。
つか、北斗の拳やら男塾やらでときメモとかやろうって発想が変だ(笑)

扇:つーか、劇画調の絵ってネタにしやすいんだろうねぇ。
ゴツイ男にセーラー服着せて北斗神拳て時点で笑わずにはおれん。

鈴:まぁなぁ。
男のほうがごつい劇画調でも、女性キャラがいかにもならそれだけだが、女性キャラが、告白する相手の女性キャラがラ○ウだったりする絵を見た瞬間に、引きつるほど笑えるのは必至だな。

扇:まさに、愛は戦いだな。(笑)
って、そろそろ真面目に次回何やるか考えないか?

鈴:あぁ、空が落ちてくるくらいだしな、愛で。
……って、そうね、ホントに次なにやろう?
少年マンガだよなぁ、次。

扇:うむ、ユーはショックという奴だ。
少年漫画と言えば、ブラック・エンジェルズやってなかったな。
少年? と言うとかなり疑問形な作品ではあるんだが……。

鈴:あー、そういえばやってなかったなぁ、黒天使たち。
じゃぁ、次はこれにするとして、その次の少女マンガはどないすべ?

扇:エイリアン通り、緑野原学園シリーズ、アクマくんシリーズ、赤い牙――ブルーソネット、V-Kカンパニー、どれか一つでも覚えがあるかね?

鈴:エイリアン通り、緑野原学園シリーズは憶えがあるぞ。
やるとするならエイリアン通りだろうなぁ。緑野原~はかなり、と言うか、すんごい痛いとこがあるしなぁ。
って、樹なつみはどうよ? 「花咲ける青少年」あたりはけっこう好きなんだが。

扇:実は『OZ』しか覚えてないのだ。
アフタヌーンで書いてた奴もちらっと読んだんだがパスしたし、『八雲立つ』は長くて……。
そいや、『獣王星』がアニメ化されてるな。

鈴:アニメ化か……。
まだアニメ化ならマシかなぁ。声のイメージ合わないと駄作の烙印を平気で押しまくるが(笑)
まぁだが、樹なつみは候補としてはよかろう。
……って、そろそろ本題に入らんとあかんのではないかえ?

扇:そうそう、藤臣君シリーズの話だったな。

鈴:をい
「星のハーモニー」だ!(違う)

扇:違うっ!
藤臣君シリーズの第一作は『春を待つころ』だっ!

鈴:ずれてるぞ。

扇:フッ……どれだけズラして相手を苦しめるかが俺達の友情の証だな。

鈴:……。
さて、本題に入って、ひかわきょうこの代表作「彼方から」であります。
突然、異世界に連れ込まれた主人公が、ヒーローキャラとともに様々な国を旅し、ふたりが持つファクターから様々な困難を乗り越えつつ、ハッピーエンドに向かうごくごくありきたりな、ひねりも何もない、定番的な異世界ファンタジーものであります。

扇:つーか、私に言わせると――
藤臣君シリーズの千津美と『荒野の天使ども』のダグラスを異世界で引き合わせただけの作品です。
他に何があるかと言われると何もありません。(今日の木劇は嵐の予感!)

鈴:さすが相棒。
古っ!
さておき、ストーリー紹介は終わったのでキャラ紹介といきませう。
と言うわけで、CM~。


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つれづれ読書日記、進化?

『作家別目録』、いつ更新したっけな?
『怪しいページ』は……存在自体が忘れられ……てるよな、絶対。
御覧になりたい方は、最新記事の『目録へのショートカット』、もしくはこちらから!


つれづれ読書日記


鈴:では、主人公の立木典子。
小説家の父を持ち、普段から空想家として友人たちに知られていたが、突然異世界に飛ばされ、破壊の神(?)のような天上鬼を呼び出すことができる「目覚め」として認識される。
本人は、至ってまじめで、けっこう前向きな女の子で、その天上鬼でもあるヒーローと旅をするうちにくっつき、悪とされていた天上鬼を世界を救う力へと変貌させることが出来る作品のキーとなる。
ある意味……というか、ひかわきょうこらしい、平凡で、前向きな、表情豊かなヒロインである。

扇:何度も言うけど、性格は藤臣君シリーズの千津美そのまんま……解らん世代の方が多いのだろうが。
一巻で赤面グラフィックを見た瞬間、「ひかわきょうこ、一ミリたりとも絵が変わってねぇ……!」と思った、これに関しては偉大だと思う。
千津美&藤臣のカップルが微笑ましかっただけに、同じ性格の典子がダグラス(だからイザークだってば)と一緒にいるのは何か違和感がある……って、もしかしてただの懐古主義?

鈴:いまさらだな>解雇主義。
……さて、名前も出たことだし、ヒーローのイザーク。
某種でブルーポイントためまくって、いつの間にか顔キャラ殺すまでに復活したひととは無関係(笑)
天上鬼とは、過去にいろいろあったためだが、典子と出会ってから恥ずかしいくらいのヒーローに変貌する。
少年マンガにも出てきそうな強さとぶっきらぼう、女性に対する不器用さなど、定番だがツボを押さえたキャラである。

扇:一言多いんだよ、てめぇは。
悪神とも呼ぶべき強大な魔・天上鬼を内に抱え、常に暴走と戦っている不遇のヒーロー――の筈なのだが、陰湿な話が苦手な作者らしく、シリアスさはあまり伝わってこないのが難点。
つっけんどんではあるが拒絶までいけないため、中途半端な性格になっているのもダグラスと同じ……『荒野~』はコメディだからいいが、こっちだと問題。
ん~、やっぱりコメディ向きだよなぁ、ひかわは。

鈴:いつものことだ。
コメディ向きってのは、まぁ納得だわね。
そもそも、ヒロインの典子自体、コメディ体質だし。
……で、あとのキャラ紹介どうするよ。

扇:いらん。

鈴:だろうなぁ……(笑)
個人的には、あのいかにもなバカ殿様な感じがすんごい楽しかったんだけどなぁ。

扇:アゴルとジーナハースの親子も悪くはないんだが、薄かったのは否めんな。
まぁ、ただの寂しがりのラチェフとパワー馬鹿のケイモスが敵って時点でバトル物としては終わってるんだがな。

鈴:そうね。脇キャラとしてはそれなりに個性的なのはけっこういるんだけど、影が薄いんだよなぁ、このマンガ。
でも、バトル物ではないのだから、それはいいではないか。
とにかく、異世界ファンタジーとしては、下手な少年マンガやラノベよりはあっさりとしてて読みやすいし、ちと長いがそこまで非難するほどのものではなかろう。

扇:まぁ、酷評するほどかと言われるとそうでもないんだが、いかにも合わないジャンルを選んだねってのが本音だ。
シリアスとほのぼのの使い分けがイマイチってのはかなり痛いぞ。(まだ言う)
というわけで私には合わなかったのですが、異世界ファンタジーものの一つとしてさらりと読める作品ではあると思います……長いけどね。
これ以上喋るとさらに毒吐きそうなので、今日はこのへんでさようならぁ~。

鈴:まぁねぇ。
私的には、いまどき捻って破綻するばっかりのファンタジーよりも、定番だけど安心できる設定や展開って言う意味では、オススメできるマンガだとは思うけどね。
と言うわけで、なんか微妙な評価な気はしないでもないけど、総括すると「悪くない」という程度で締めておきませう。
と言うわけで、この辺で、さよ~なら~