第1問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/78/0d7249673739b09a92e1047f2125c9a4.png)
少し損な取引ですが、これで結構難しいです。
A 85歩 B 35歩 C 24角
第2問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/cf/54d3338f4ce484a3b0755c81df6c1ca3.png)
大山先生の好きな馬作りです。
A 28角 B 58角 C 38角
ここからは先手番阿部先生の手を考えます。
第3問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/2f/88ed8f8491df9a029acecba6a6dc63c2.png)
攻めを焦らず、落ち着いていました。
A 84桂 B 31馬 C 35馬
第4問
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/fe/e7b45c7964ed434429a337edcf61f4a1.png)
駒が当たっていて忙しいですが。
A 63馬 B 61銀 C 84歩
20181126今日の一手
7月28日の名南将棋大会から、KさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
銀と金歩の交換で、後手に持ち歩があります。わずかに先手の駒得です。
玉の堅さは同程度。穴熊のほうが深いですが、43銀は離れています。
先手の攻め駒は68飛77角と持ち駒金で3枚。
後手の攻め駒は84角と持ち駒銀で2枚。
総合すれば少し先手が指しやすいかというくらいです。
☆ 大局観として
4筋で歩がぶつかっているので後手の84角が活躍しそう、穴熊相手で心配してしまうかもしれません。
しかし先手が悪くない形勢(互角以上)ですから、自然な手を考えてみましょう。
自然な手とは、相手の駒を取る手、自分の駒を取られないようにする手、自分の駒の働きを良くする手、相手の駒の働きを悪く指せる手、の四種類です。
○ 一番自然なのは64飛でしょう。
駒を取って飛車をさばきます。実戦でこう指さなかったのは、46歩同金73角
というのが見えたからだと思います。けれど61飛成46角37金
角を逃げると31竜がありますね。37同角成同桂44歩64角
金銀と角の二枚換えではありますが、これで駒を取れそうです。32飛91角成くらいでしょう。先手が十分に指せます。
両取りを怖いと思えば46歩に37金です。
48銀同金同角成61飛成
31竜をどう受けるかですが、例えば66歩49歩57馬66角
馬を消してしまえば駒得です。
△ 最初に37金とかわしておいても
46歩64飛・・・ならば前と同じ変化です。もし53銀と我慢されたら58飛
57歩68飛46歩同金44歩
少し落ち着くかもしれません。形勢は互角です。
○ 45歩も自然な手で
でも46歩37金35歩同歩57角成
馬を作られます。64飛36同金47歩成
これで銀を取られます。61飛成38と同金33銀打
後手は歩切れなので取った銀を埋めるくらい。ならば47金打79馬64歩
と金を作って駒を取り返しに行くか
最後の64歩を55角として、52飛53歩同飛33角成
という寄せをねらうのもありそうです。
銀損というよりは金歩4と銀銀の交換と見ておくのでしょう。案外に指せます。
× 実戦は58飛でした。
53飛成を見つつ、57の地点を受けたというわけですが、自然な感じはしません。
46歩を取れなくて48金引47銀
53飛成は48銀成43竜47歩成
で寄せられます。
47銀には同銀と取ったのですが、同歩成同金46歩47銀
しつこく攻められて、88飛52飛55歩56歩
結局は2枚の と金を作られて寄せられることになりました。
△ 58歩と受けると
46歩同金48銀
46歩を取りやすくなるかと思えば、銀を打ちこまれます。48同金同角成37銀打64飛
52銀35歩63歩67飛35歩34歩
馬を作られましたがそんなに悪くないです。形勢互角に近いでしょう。
△ 56金打
手厚く受けてみます。46歩同金寄57銀46銀成同金
これは最初に見た64飛46歩同金と比べて、金銀の持ち駒が違っています。48歩39金49金
という余計な筋が生じていて、48同銀同歩成同金73角61飛成46角37金同角成同桂44歩64角
結局は38銀を打ってあるかどうかという違いです。先手玉が薄い分だけ少し劣る気はします。
△ 37金打も
46歩同金右でしょうから同じことになるでしょう。
× 67飛のほうが実戦の58飛よりも受けに働きそうです
46歩同金52飛44歩32銀56歩
48歩39金58銀64飛49歩成同銀同成銀同金73角
61飛成46角37銀同角成同桂51歩
最初のほうにやった変化と似ていますが、途中下車したので手が遅れています。底歩で受けられて損をしているから、二枚換えで駒得の後手のほうが良さそう。
× 69飛は
当たりを避けたわけですが、飛車の働きが良くなったわけでもありません。46歩同金52飛44歩32銀55歩
55歩で56歩と受けると57銀47金46歩が嫌です。
48銀64飛49銀成同銀62飛同飛成(63歩もある)同角38銀打
こんなところですが、55歩と打ってあるので77角の働きが悪く、後手もちです。
△ 攻めの手筋としては54歩
54同銀ならば64飛が銀取りになるというわけですが、46歩同金48歩39金57銀
64飛46銀成53歩成32銀61飛成
銀を取られても と金ができて、駒損は回復できるでしょう。悪くはないです。
☆ まとめ
形勢が互角以上であるというのが前提ですが、迷っても自然な手を指したいです。
不自然な手は思わぬ見落としがあって、一気に不利になってしまうことのほうが多いです。自然な手は、相手に好手があっても(あるように見えても)案外に対応できるものなのです。
形勢が良ければ自然な手を指して勝つ、自然流が一番良いのです。時間があれば相手のいろいろな応手を、あるいは相手の良さそうな手が見えたらなにか返せないかと、読んでみましょう。
20181124今日の一手
7月28日の名南将棋大会から、YさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
角桂交換で竜+と金 VS と金 の作り合いです。先手の駒損ですが、終盤なので控えめに評価しておきます。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は41銀52と73竜 と持ち駒桂で4枚。
後手の攻め駒は持ち駒飛角金で3枚。81角も働きそうです。
総合すれば互角です。
何手で詰めろかを見てみると、後手玉は42と~43と で詰めろで現状は3手すき。
先手玉は37歩成同金36歩が詰めろ(ほかの応手もあるのですが詰めろはかかります)で2手すき。
先手番ですが、このままの寄せ合いでは後手の勝ちですから後手有利です。
☆ 大局観として
先手の高美濃が堅いように見えるのですが、後手の持ち駒が豊富で81角も使えば次に詰めろがかかるようです。
先に受けるほうが手堅いのが原則で、互いに1手ずつ進めてから(後手玉が2手すき、先手玉が1手すき)受けるよりは、今のうちに受けるほうが手堅いです。
どこかで攻防の手があると良いのですが、竜を使った攻防の手があるか、41と の形で何かもらって詰めろになるか、ということを考えます。
× 実戦は42と でした。
素直に寄せ合いを選んだのですが、37歩成同金36歩
これが詰めろなのです。すなわち43と ならば37歩成同玉67飛47桂25桂同歩26角
きれいな捨て駒があって、逃げるほうが長いのですが詰みます。
実戦では36歩を同金と取って
36同角はやはり詰めろ。27銀打に同角成同銀37銀
きれいに詰まされました。
37歩成を同玉ならば
68飛(詰めろ)58歩35桂(詰めろ)36金67飛成57桂
までは妥当だとして、47金同銀同桂成同玉65角(好手)37玉36角
36同玉しかないですが、35歩同玉34銀
34同銀は24金44玉35銀~56竜です。36玉35歩27玉57竜以下も詰みです。
37同銀だと
後手のほうが簡単に見えて案外に迷うかもしれませんが、27飛39玉35桂(詰めろ)28銀打47桂成
という順で寄せられます。
詰み手順が長いし、実戦ならばどう転ぶかはわかりませんが、検討してみるとどれも後手の勝ち筋でした。
× 45桂と逃げてみると
45同桂同歩55角
王手竜取りがあります。だけど46桂73角42と
先手も悪くなさそうなのですが、35桂(詰めろ)36金47飛
まだ受けはあるものの49飛成が厳しいので負け筋です。
× 36同金は
金を取られてもすっきりしているので有力に思えます。36同角42と
後手から詰めろが続かなければ勝ちになります。54角打(詰めろ)45桂打同桂同桂27飛
という順で負けです。
54角打ち18銀と受けてみると
18同角成同香36歩
これが詰めろなので負けでしょう。
27銀打と受けて同角成同銀36歩
というのも詰めろです。
× 71竜としたら
角を取って42と が詰み筋ですが3手かかりますね。とりあえずは角を外して受けようという手です。37歩成同金36歩81竜
この時に37歩成同玉36歩同玉35飛
またも格好良い手があって、手数は長いですが先手玉が詰んでしまいます。
37歩成の時に同玉だと
27金(取ると清算して35桂で詰み)48玉88飛
58歩だと56桂同金47歩同玉36角打以下68飛成があるので詰み。58金打に93角が王手竜取りで負け筋です。
○ 63歩ならば
竜の横利きが止まるのですが、後手の81角の利きが1手で止まります。37歩成同金36歩同金44桂35金
金を上にかわすと歩で攻められにくくなっています。先手玉に詰めろはかからず、2手かけて詰めろというのも難しいのです。ということでこれが正しい受けでした。
☆ まとめ
後手が詰ます手順が長いので、実戦ならばどう転ぶかわからない要素はあるのですが、ソフトにかけてみると詰みを指摘されます。後手の持ち駒が豊富(37桂を逃げられないから飛角金桂もたれる)なので、それらしい手が詰めろになってしまいます。
攻防の手(詰めろ逃れの詰めろのような手)は出現しませんでした。73竜を使うぴったりした手がなく、後手玉は42と と取っても角をもらわないと詰まない、というのが背景です。
やはり先に受けるほうが手堅い原則で、後手の攻めの手がかりである81角を封じてしまうのが一番良いようです。2手かけて71竜~81竜では遅いので63歩が正解でした。1手かけて受けると(そのあとも受けねばなりませんが)、先手玉への2手すきが4手すきになっている計算です。それで寄せ合いの速度が逆転していました。