名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS1-3 四間飛車に山田定跡(3)

2023-04-13 | 基本定跡の研究

先手の工夫を見ます。

後手の64歩型で、35歩同歩46銀36歩

35銀45歩33角成同銀24歩同歩

ここで24同銀は難しいけれど、後手もちでした。先手の最善手は77角など、元のラインに角を打つ手です。対して後手も54角と打ちます。

24銀同銀同飛28歩

後手の54角は21飛成を防いでいます。28同飛もあるけれど、11角成のほうが簡明で、29歩成21馬

評価値は+376、先手有利です。なので山田定跡はここでも優秀なのかと思えたのですが。AIによると、後手としては24銀のときに

46歩が最善のようです。33銀不成同桂同角成37歩成同桂27歩

55歩63角29飛47歩成同銀46歩56銀47銀

必然の手順ではなさそうですが、この図で評価値は-1、全くの互角です。少なくとも先手が好んで指す定跡ではなさそうです。

後手としてはこれで問題がないわけですが、最初の35歩の仕掛けに、35同歩の1手でもありません。

43銀と受けたら、先手に選択肢があって、46銀とすれば形のちょっと違う左46銀急戦にすることができます。38飛35歩46銀はこの後に検討する予定の鷺宮定跡に近づきます。34歩同銀38飛43金はよくわからない力戦です。

また大山流で35歩に43金

というのも力戦です。AIはいずれも先手にとって悪くはないと評価しているようですが。

 

仕掛けの前の後手の第3の選択肢に12香があります。

35歩同歩46銀36歩35銀45歩33角成同銀24歩同歩

同じ手順をなぞると、77角54角24銀同銀同飛28歩

今度は11角成で香を取れません。28同飛46歩同歩37歩成同銀27銀

48飛38歩49飛

これは従来互角と言われていました(68金上64歩の形だったかも)。でも評価値は+618、先手有利です。後手としては27銀を打たない変化、28歩同飛37歩成同銀27歩

48飛76角11角成

とするほうが優りますが、評価値は+347、これも先手有利です。AIは後手の54角を良いとは思っていないようで、64角を推奨します。

55歩22飛38飛43金

こんな展開を考えていて評価値は-144の後手良しです。

先手の77角が無効だというならば24同銀と進めてどうかにもどるのですが、

34銀35歩64角55角

55同角同歩43銀23銀不成44角77角54歩

こんな手順で(必然ではないですが)評価値は+47の互角です。

従来の理由とはちょっと違うのですが、斜め棒銀はせいぜい互角にしかならないというのが結論です。ということで次は鷺宮定跡を検討します。

 

 

 

 


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