今日の棋譜20210831
昭和35年6月、丸田祐三先生と第1期王位戦です。
大山先生の中飛車です。ここで後手が34歩を突くと
22角成同銀53角、馬を作ることができます。前に大野先生が指していました。
74歩96歩42金97角成、この馬が安定しているのです。
大山先生は角の動きで2手損、さらに馬作りに2手掛けています。駒得でも後手から仕掛けがあると悪くなるでしょう。中央からの先攻を目指した46銀に後手は44銀、
美濃囲いまで組めば一安心です。
64歩78飛63金、ここまで進めば後手からの攻めが無く、先手の作戦勝ちです。
銀をぶつけられても逃げれば良く、
先手玉が堅いので攻めやすいです。75歩に同歩は同馬、74歩同馬同金同飛は後手の歩切れです。
72飛に65歩、65同歩は74歩同金53馬同金83銀で十分。
75歩同飛74金
79飛75歩66銀、7筋に位を取られましたが、それが目標になっています。丸田先生はピンチですが、
86歩を突けば同馬は88角がありました。64歩同銀86歩、急場はしのいだのですが、
65歩57銀53銀、歩切れですし、後手陣の薄さが目立ちます。
87馬45歩66歩、この歩は取りにくいです。
44角を打ちましたが65歩、99角成77桂は馬が死んでいます。
76歩(同馬は88角成)77歩
65金76歩。ここでは苦しいのですが、66歩を打っておくくらいだったか。
応援の64銀に66歩、
金銀交換して63金、これは技がかかりそうです。
74飛75歩。84飛は54馬が王手銀取りです。取るしかないですが、
75同銀65馬
73歩76歩、どう応じても駒を損します。
99角成75歩84飛85歩。85同飛は77桂88飛成99飛同竜とさばかれます。(64角くらいで悪いです。)
と言って82飛は83銀で死んでいます。
88馬としたら飛の取り合いにしてもらえましたが、ここまで。
序盤で
後手がすぐに34歩を突くのは、手得でも馬を作られた後に有力な攻め筋が無いようです。だから定跡では62銀~32玉まで囲って34歩を突くことになったのでしょう。
大山先生の快勝でした。
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# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1960/06/01
手合割:平手
先手:大山名人
後手:丸田祐三8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 5八飛(28)
8 3四歩(33)
9 2二角成(77)
10 同 銀(31)
11 5三角打
12 7四歩(73)
13 9六歩(97)
14 4二金(41)
15 9七角成(53)
16 6二銀(71)
17 6八銀(79)
18 4一玉(51)
19 4八玉(59)
20 3三銀(22)
21 3八玉(48)
22 3二玉(41)
23 5七銀(68)
24 5三銀(62)
25 4六銀(57)
26 4四銀(33)
27 2八玉(38)
28 5二金(61)
29 3八銀(39)
30 6四歩(63)
31 7八飛(58)
32 6三金(52)
33 5八金(69)
34 1四歩(13)
35 1六歩(17)
36 9四歩(93)
37 6六歩(67)
38 3五銀(44)
39 5七銀(46)
40 4四歩(43)
41 7五歩(76)
42 7二飛(82)
43 6五歩(66)
44 7五歩(74)
45 同 飛(78)
46 7四金(63)
47 7九飛(75)
48 7五歩打
49 6六銀(57)
50 8六歩(85)
51 6四歩(65)
52 同 銀(53)
53 8六歩(87)
54 6五歩打
55 5七銀(66)
56 5三銀(64)
57 8七馬(97)
58 4五歩(44)
59 6六歩打
60 4四角打
61 6五歩(66)
62 7六歩(75)
63 7七歩打
64 6五金(74)
65 7六歩(77)
66 6四銀(53)
67 6六歩打
68 同 金(65)
69 同 銀(57)
70 同 角(44)
71 6三金打
72 7四飛(72)
73 7五歩(76)
74 同 銀(64)
75 6五馬(87)
76 7三歩打
77 7六歩打
78 9九角成(66)
79 7五歩(76)
80 8四飛(74)
81 8五歩(86)
82 8二飛(84)
83 8三銀打
84 8八馬(99)
85 8二銀成(83)
86 7九馬(88)
87 7二飛打
88 投了
まで87手で先手の勝ち
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