名南将棋大会ブログ 名古屋

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大山将棋研究(593);四間飛車にななめ棒銀(石田和雄)

2017-07-27 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番中原先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170727
昭和56年5月、石田和雄先生と第22期王位戦です。


大山先生の四間飛車に石田先生は急戦を見ています。でも大山先生の64歩まではともかく、74歩は早いでしょう。

石田先生は端も手抜いてななめ棒銀に出ました。

36歩と伸ばすのが(後手陣がおかしいのですが部分的には)定跡で、35銀を待って45歩で角交換。

素直に棒銀ではなくて77角と打っておくのもあります。この場合は55角もありそう。この24銀には34銀もありますが

金が41なので、素直に交換して22歩のほうが普通です。

55角には32金と守れます。さて、石田先生は64角や64飛、どちらもありそうで悩むところ。

じっと34歩が良く見えたのでしょうね。さっと62飛とかわされて当てが外れました。

大山先生の陣形が整っていきます。角を追って飛を使い

49銀。大山先生はたまにこういうところに金駒を打ちます。59金引38銀成に16歩としておけば石田先生も悪くないのだと思いますが

55歩は意味がない、というか悪手になりそうです。金を剥がされて66歩。66同角は65金が嫌味だし、66同歩は明らかな利かされ。でも我慢するほうが良かったでしょうね。66同飛から

交換は前の55歩を生かしたわけですが、先着するほうが少し有利になりやすいです。29飛が先手で

先に香を取られて56香は痛い。ここに空間があるから55歩は悪い手になってしまいました。

大山先生はしつこく5筋を攻めて

35角。石田先生はここで68銀打ならまだ難しかったはずですが

銀を引いたらばっさり角を切られて

68同玉しかないので再度の35角から攻められて、うまく受けられません。

だんだんに受けにくくなり

47歩成(2手すき)よりも速い攻めがあるか。

金をとっても詰めろがなくて投了です。

石田先生は苦手意識というか、勝ちにくい相手だと思うのでしょう、手が伸びていません。良くなりそうなところを慎重になり、まだまだというところで勝負に出て悪くなります。
大山先生は強引な手もありますが、良くなったら普通の手で勝ちますね。最後は負けのない形にしてしまいます。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:石田和雄8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5八金(49)
14 7一玉(62)
15 3六歩(37)
16 6四歩(63)
17 6八銀(79)
18 7四歩(73)
19 5七銀(68)
20 9四歩(93)
21 2五歩(26)
22 3三角(22)
23 3五歩(36)
24 同 歩(34)
25 4六銀(57)
26 3六歩(35)
27 3五銀(46)
28 4五歩(44)
29 3三角成(88)
30 同 銀(32)
31 2四歩(25)
32 同 歩(23)
33 同 銀(35)
34 同 銀(33)
35 同 飛(28)
36 2二歩打
37 5五角打
38 3二金(41)
39 3四歩打
40 6二飛(42)
41 2六飛(24)
42 8二玉(71)
43 3六飛(26)
44 5四歩(53)
45 8八角(55)
46 6三飛(62)
47 2六飛(36)
48 6五歩(64)
49 3七桂(29)
50 4九銀打
51 5五歩(56)
52 5八銀(49)
53 同 金(69)
54 6六歩(65)
55 同 飛(26)
56 同 飛(63)
57 同 角(88)
58 2九飛打
59 5九銀打
60 1九飛成(29)
61 4一飛打
62 5六香打
63 5七銀打
64 同 香成(56)
65 同 角(66)
66 5六銀打
67 2一飛成(41)
68 5七銀成(56)
69 同 銀(48)
70 3五角打
71 6八銀(57)
72 同 角成(35)
73 同 玉(78)
74 3五角打
75 5七香打
76 5六銀打
77 4八銀打
78 5七銀成(56)
79 同 銀(48)
80 5六香打
81 4六歩(47)
82 5七香成(56)
83 同 金(58)
84 4六歩(45)
85 8六桂打
86 7三銀打
87 3二龍(21)
88 4七歩成(46)
89 投了
まで88手で後手の勝ち

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