第177回は
壱9月16日(土)R1600以上
弐9月17日(日)R1600以下
第178回は
壱10月22日(日)R1600以上
弐10月7日(土)R1600以下
第179回は
壱11月18日(土)R1600以上
弐10月28日(土)R1600以下
です。11月はほかの大会の日程がばらけてしまったために、日取りに苦労しております。
10月末に(弐)をもう一回行い、11月は なしとします。
ご参加お待ちしております。
20170906今日の一手
7月8日の名南将棋大会から、YさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得ですが後手に持ち歩があるので損得なしと見ます。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は48飛、57銀や86角も数えても良さそうで、3枚に近いです。
後手の攻め駒は46銀、41飛や13角も数えても良さそうで、3枚に近いです。
総合すればやや先手が指しやすいか。
☆ 大局観として
違いは玉の堅さだけです。居飛車の銀冠は金銀4枚ならば金銀3枚の穴熊よりも堅いのです。ですから振り飛車穴熊と居飛車銀冠の戦いは居飛車のほうが勝率が良いです。
後手から4筋で大さばきを狙われました。交換に応じますか?
× 実戦は素直に46同銀と応じて、同飛同飛同角
当然のようなのですが、ここでは玉の堅さは逆転しているかもしれません。(穴熊でも73金が中途半端なので同程度かも。)自然に41飛48飛65桂で寄せ合い、と思ったら79角成
が詰めろ飛取りで終わってしまいました。この筋はうっかりすることがあります。88玉の形ならすぐにわかるのですが、98玉でも成立することがあるのです。
これに気が付いて65桂ではなく21飛成でも79角成
は厳しいです。89銀69銀88金同馬同銀78金
と食いつかれたら穴熊の遠さが生きます。
他には89銀
と受けておけばまだ持つのですが、66歩同金37角成くらいで少し悪いです。
もっと戻って飛を打つ前に65桂
と跳ねて、72金引53桂成62歩41飛
と進めば先手よしですが
65桂には69飛
89銀72金引53桂成66歩
桂を跳ねると銀冠が薄くなるので堅さ負けしています。
○ 前の変化は苦しいので66銀とかわすほうが良いです。(角筋を避ける、66歩のたたきを消す、ので68銀よりも66銀のほうが良い)
これなら玉の堅さが上回っています。47銀成28飛35角65桂72金24歩同歩
これくらいまでは進みそうで、先手に選択肢があります。
36歩46角27飛
で成銀取り。19角成に24飛は先手が指せるでしょう。
他には44歩とか
68角とか。
角交換になると63歩成同金52角という筋が残ります。
△ 後手からすぐに57銀成とはできないので、65桂
も考えられます。47歩73桂成57銀成
と激しく斬り合えば、82成桂同金28飛67成銀同金
というのは形勢不明です。先手が良いようにも思えますが。
また、47歩に58飛
として、57銀成同飛同角成同金72金引53桂成
というのも良い勝負です。
どちらの変化も後手の47歩が邪魔な駒なのです。
× 49飛もありますが
47銀成66銀48成銀89飛47飛成
では飛の働きに差があるのでやや後手よしです。
△か× 24歩は入るかどうか。
24同角66銀47銀成28飛
と進めば角が質駒ですし、65桂~53桂成が残る、というのが突き捨ての意味です。
でも手抜いて47銀成28飛57成銀
57同金49飛成というのが思わしくないです。
☆ まとめ
駒をぶつけられたら、一番激しい順を先に考えて、駒損でないならやってしまえ、と考えがちなのですが、応じないほうが良い場合もあります。
この時に関係するのは(駒の損得が無いとして)玉の堅さです。私は3枚穴熊と3枚銀冠なら同等だと思っているのですが、振り飛車穴熊居飛車銀冠の場合は右銀が守りについているなら銀冠のほうが金銀4枚で堅いのです。
振り飛車で4枚穴熊や4枚美濃や4枚銀冠になることは少なくて、居飛車は4枚穴熊や4枚美濃や4枚銀冠になることが多いです。25歩を突いているので攻勢を取りやすい、と言われるほかに堅さに関する優劣がある場合も多いので、居飛車の持久戦は好まれるのでしょうね。