前々回のブログ『フィギュアスケート競技の……』の訪問者や閲覧者が一向に減りませんので、すでに書きあげている記事がこのブログを除いて2本ありますが、まだ投稿できません。このブログも11月16日には書きあげているのですが、20日現在、まだ投稿できません。ブログ投稿者としては妙な感想ですが、早く次のブログが投稿できるように訪問者・閲覧者が減少傾向に入ってほしいと思うことさえあります。
私のブログは長いために1週間に1本くらいのペースでしか投稿できないわけではありません。書くのはかなり早く、現役時代でも取材が終われば1か月もあれば単行本1冊を書きあげていました。取材しながら同時進行で書き進め、本当に取材開始から1か月で脱稿したこともありました。青春出版社から上梓した『シーマ苦闘の700日 この男たちの大逆襲』がその本で、このときは青春出版社が銀座東急ホテルの1室を借りてくれて(当時の日産自動車の本社がホテルから目と鼻の先にあったためです)、宿泊費だけでなくホテル内での飲食もすべて出版社が持ってくれました(私はできるだけ外食するようにしましたが)。
私が昨年夏に体調不調から回復して2年ぶりにブログ活動を再開して以来、読者は以前より増えていますが、読者からのコメントは激減していました。私はブログ記事と関係のない卑猥な書き込みは削除していますが、それ以外はいかなる批判も削除していません。かつてもそうであったように今回もご批判に対する私の見解を述べさせていただくことにします。
まずイオンに対する告発ですが、「◌◌」さんから「重箱のすみをつつくとはこのこと」というご意見をいただきました。私がイギリスの大手スーパーのテスコ社が日本に進出して展開していたスーパー(店名はテスコ)を運営する日本法人からイオンが50%の株式を買い取りました。
当初、イオンはテスコ社の日本法人の株式をすべて買い取る予定でしたが、テスコ社との交渉の結果、持ち株比率を50%に引き下げて共同経営にすることにしたためテスコは店名を「つるかめ」と変更しました。このときイオンは子会社で5%割引を行っている感謝デー(毎月20日と30日)をつるかめでも実施するためイオンのレジ機器をつるかめ各店に導入したのです。その結果、つるかめの領収書の表示が「イオン 青葉つるかめ店」となっていました。
しかしつるかめ店ではイオンが実施しているサービスのすべてが実施されているわけではなく、一部だけの実施でした。そのため、イオンが発行しているかに装ったレシートは明らかに虚偽表示に相当すると考えて、私はブログで告発したうえでブログ記事を消費者庁にFAXしたのです(表示法違反の担当は公正取引委員会から消費者庁に移行されていました)。消費者庁の指導により、現在はつるかめ各店のレシートの表示は「イオン」から「つるかめ」に変わったのです。
この領収書の表示が「重箱の隅をつつくとは…」とお考えの「◌◌」さんは、その後、大問題になったホテルや百貨店の「不作為な表示違反」(バナメイエビなど小さなエビを「芝エビ」と称してきた業界慣習)、「意図した悪質な虚偽表示」(成型肉を和牛ステーキと表示したり、ブラックタイガーを車エビと表示したケース)についても「重箱の隅をつつくとは…」とお考えなのでしょうか。虚偽表示を「重箱のすみをつつくような」話とお考えの方は私のブログを読まれても、何も得るものはないと思いますよ。
ついでにまだ消費者庁も問題視していませんが「ズワイガニ」の表示も業界慣習の「不作為な表示違反」なのです。ズワイには本ズワイと紅ズワイの2種類があり、両方とも鳥取県の境港で水揚げされています。このことはあまり知られていませんが本ズワイ・越前ガニ・松葉ガニはすべて同一のカニなのです。ただ昔から水揚げされた港で蟹の名称が別々につけられてきたため、ややこしいことになっているのです。もちろんそうしたことは水産業者なら百も承知ですが、本ズワイよりはるかに安価な紅ズワイを「ズワイガニ」という紛らわしい表示をしてきてスーパーなどが売っているのが実態です。「◌◌」さんのコメントには特に悪意は感じませんでしたが、表示法違反は重箱のすみをつつくような些細なことではないのです。エビやステーキ肉の虚偽表示が社会問題になったのは、私がイオンの虚偽表示を指摘した後だったので、いまでは「◌◌」さんも「重箱のすみを…」といったコメントを書いたことを後悔されているのではないでしょうか。
つぎに『フィギュアスケート競技の……』の記事に関しては、私のブログへの極めて悪質で幼稚なコメントがお二人から寄せられていますので、私の見解を明らかにしておきます。
まず「A氏」さんのコメントです。「PASMOあんだけ得意げに講釈垂れといて負けましたって。ただの迷惑老人じゃねーか」というものです。もう一人の「1」さんのコメントは「やってんだ、この老害ブログ。あんたみたいな人が日本を駄目にしたんじゃない ?」というものでした。このお二人は、NHKの職員か関係者あるいはNHKから金銭の授与を受けているのではないかと私は考えています。お一人だけだったら「頭が悪い読者もいるんだな」と軽く流すケースですが、二人がまったく同じような罵倒を私に浴びせたということは、背後に何らかの意図が働いていると考えざるを得ないからです。
だいぶ古い話で恐縮ですが、日米貿易摩擦が火を噴き、自動車王国の象徴だった米デトロイト市で市民(大半はビッグ3の従業員のようです)が日本車をひっくり返したり火をつけるという、いまの中国や韓国の反日デモのような騒動が生じた時期があります。その時アメリカの有名な経済学者が「太平洋戦争の真の勝利者はどっちだったのか」というテーマの論文を発表し、日米両国で大きな話題になったことがあります。彼が書いたことは、戦争ではアメリカが勝ったが、日本は敗戦の痛手から立ち直り、経済競争でアメリカを脅かす存在になったという趣旨、つまり真の勝者は日本ではなかったかというのが論文を書いた意図でした。
このエピソードをあえて私が持ち出したのは、確かに裁判では私が負けましたが、真の勝利者はパスモ社ではなく私だったのです。というのは、私が訴訟を起こした結果、パスモ社も私鉄各社も大打撃を受けたからです。
今はバスに乗るとき、バス共通カードが使えませんね。バス会社がいっせいにバス共通カードの廃止に踏み切った理由をお二人は知っていますか。ま、ご存じないでしょうね。頭の悪い人は、そういうことに疑問を持たないんですよ。
実は、バス共通カードは割引率が非常に高かったのです。5000円カードで5850円分利用できました。割引率は17%で、しかも利用期間も無制限でした。一方バスの定期券は非常に割高でした。電車の定期の割引率は原則1か月に19~20日利用するという計算で割り引き率を決めていますが、バスは1か月に25日利用するという計算をしています(いずれも通勤定期の場合)。バス会社は通勤・通学の時間帯を除いた日中の乗客を増やしたいという目的で非常に割引率の高いバス共通カードを発行していたのです。
ところが、リーマン・ショック以降、若い人たちの車離れが急速に進み、その結果、バス共通カードを発行しなくてもバスの利用者が増えるようになったのです。つまりバス会社にとっては、もはや割引率が高いバス共通カードでバス利用者を増やす必要性がなくなったのです。で、バス共通カードに代わるカードとしてパスモやスイカを使わせようという作戦に出たのです。
バス共通カードを廃止し、パスモかスイカに変えることにした時、バス会社(念のために公営バス以外の民営バスの経営母体はほとんど私鉄です)にとってはオートチャージ式パスモの利用者を増やすための絶好のチャンスが訪れたのです。しかし、その絶好のチャンスを私鉄各社は生かせませんでした。私の訴訟によって私鉄各社はウソをつくことがもうできなくなってしまったからです。その結果、どの駅でもかつてのような駅頭でのキャンペー販売が行えなくなっただけでなく、かつては券売機の横に山積みされていたパスモの案内パンフレットも完全に姿を消してしまいました。
私は裁判では負けましたが(私に有能な弁護士がついていれば裁判でも勝っていました)、真の勝利者はどっちだったか、いくら頭が悪い人でもそのくらいのことはわかるでしょう。なお現在はオートチャージパスモは極めてリスキーなカードだということが知れ渡っており、ほとんど姿を消しつつあるようですが、お二人はまだオートチャージ式パスモをご利用ですか ?
なぜお二人は私がNHKの報道基準を批判したことが迷惑で老害とお考えなのでしょうか。私の批判で困っているのはNHK職員か関係者以外にないはずです。いまNHKは各方面から厳しい批判を受けており、職員の給与水準も引き下げざるをえなくなっています。それもお二人にとっては「迷惑」なんでしょうか。
ついでだからお二人にとってもう一つ「迷惑」な話を披露しておきます。フィギュアスケートの報道基準とは別にやはりNHKの報道基準について山本氏とFAXでやり取りしたことがあります。それは「いじめ自殺」問題の報道基準についてです。いまある事情で「いじめ自殺」が生じなくなっていますが、その原因を作ったのは「迷惑老人」の私であることを明らかにしておきます。
私がブログを再開したのは昨年の夏、ちょうど高校野球の甲子園大会の直前でした。その少し前からいじめ自殺事件が相次ぎ、甲子園大会の出場校・仙台育英高校でいじめ自殺事件が生じ、いじめが一気に社会問題化したときを契機にブログを再開したのです。以来いじめ問題については何度もブログでマスコミの責任を追及してきました。
①「仙台育英高校は甲子園大会に出場できるのか」(8月8日)
②「いじめ社会の復活に手を貸した大手マスコミの罪」(8月11日)
③「札幌市立中学校男子生徒の飛び降り自殺の真相は……」(9月9日)
④「桜宮高校を実名報道し、仙台育英高校や皇字山中学の校名を伏せたマスコ
ミの報道モラルはどこにあるのか?」(13年1月24日)
⑤「桜宮高校体罰自殺の実名報道をマスコミは重く噛みしめよ」(2月3日)
私は大手マスコミがいじめ自殺事件が生じた学校名(とくに小中学校)を実名報道しなかったため、全国の小中学校も教育委員会も「対岸の火事」視して危機感を持たず、本腰を入れていじめ対策に取り組もうとしなかったため、マイナスのアナウンス効果が働いて、いじめ事件がかえって増大し、いわば社会現象化していった最大の原因があると考えていました。そのため報道機関(当然NHKも含む)は、いじめ自殺事件が生じた場合、学校名を公表することがいじめ防止のために欠くことが出来ない責務であると訴えてきたのです。
その私の訴えに真っ先に応えてくれたのが朝日新聞でした。6月に生じた湯河原中学校でのいじめ自殺事件で初めて学校名を報道し、私は、⑥「でかした、朝日新聞。いじめ自殺中学の実名報道によくぞ踏み切った」(6月11日)というブログを投稿したのです。朝日新聞に続いて読売新聞も7月に生じた名古屋市立明豊中学のいじめ自殺の学校名の実名報道に踏み切り、2大新聞がいじめ自殺事件が生じた学校の実名報道に踏み切ったことで、全国の小中学校の校長以下教職員や教育委員会が強烈な危機感を抱いたことが、明豊中学での事件以降いじめ自殺事件がその後生じなくなった最大の原因なのです(これでいじめ問題が完全に解決したとまでは言いませんが)。
しかしNHKはいじめ自殺事件が生じた学校名をいまだに実名報道していません。NHKというのはそういう「公共報道機関」なんですよ。民放と張り合って大金をつぎ込んだ娯楽番組ばかり制作したり、とにかく職員の仕事を「作り出す」ことしか念頭においていない報道機関(もはや報道機関とは言えないと思います)でしかないということを視聴者は肝に銘じておいた方がいいですよ。むしろNHKは民営化したほうがいいとさえ私は思っています。
もちろんNHKも良心的番組を制作しています。『クローズアップ現代』や『NHKスペシャル』、討論番組の『日曜討論』や『日本のこれから』など素晴らしい番組も少なくありません。しかしスカパーがほとんどすべての分野のエンターテイメント・コンテンツを流し、レンタルDVD店が全国に広がっている中で、なぜ職員の仕事を確保するだけの目的のために民放と張り合って大金を投じて娯楽作品を作る必要があるのか、私には不条理としか思えないんですがね。むしろNHKの経営姿勢の影響を受けて民放の番組の視聴率は軒並み低下し、経営的に苦しくなっています。これは日本の経済再建にとっても大きな足かせの一つとなってさえいるのです。
それはさておき、朝日新聞にしても読売新聞にしても学校名の実名報道は苦渋の選択だっただろうとは思います。その学校の生徒が周囲から白い目で見られる可能性はありますし、またその学校に進学することを嫌がる子供や子供を進学させることに不安を持つ親が増える可能性もあります。しかし私が仙台育英高校や皇字山中学、明豊中学の実名を知ったのは報道機関の報道によってではなく、インターネットへの書き込みによってでした。校長や教育長(校長経験者)は、大手マスコミが実名報道に踏み切るまで危機感を持たず、インターネット社会の持つ影響力を軽視してきたことがいじめ社会の拡大を招いたのです。
もちろん実名報道は、社会的影響力が大きいだけに慎重であるべきですが、いじめ自殺を防げなかった(防ごうという努力をしなかった)学校を守るべきか、いじめ社会根絶を最優先にすべきかという、報道機関の姿勢が問われる問題です。
フィギュア競技の報道にしても、いじめ問題の報道にしてもNHKは報道機関としての本来の使命を果たして言えるでしょうか。フィギュア競技報道に関してNHKに対する批判のブログを書いた私に対し罵詈雑言を浴びせたお二人にお尋ねします。あなたたちはNHKからいくら貰ったのですか。NHKの職員は政府から給料が高すぎると減額を要求されたくらいですから、お二人も相当いただいたのでしょうね。うらやましいなぁ。
私が提起した問題について議論を深めるための批判は大いに歓迎しますが、根拠もなく他人の人格を傷つけるようなレッテル張りは、自らの人間性の卑しさをさらけ出しただけだということを認識してください。
日本には「恥じる」という世界中のどの国にもない精神的文化が伝統的に培われてきましたが、そういう意識が若い人たちの中から失われつつあるような感じが最近します。
たとえば、このエピソードは確かブログに書いた記憶がありますが、若い人がバスの優先席に座って、杖をついたお年寄りがバスに乗ってこられた時に、私が若い人に「代わってあげてくれませんか」とお願いしたとき、彼が平然と「ここは専用席ではないでしょう」とうそぶいて代わってあげようとしなかったことがありました。結局、この場合は運転手さんが「その席は障害者や高齢者、妊婦、赤ちゃんをだっこしたお母さんが優先的に使用できる席です。健康な若い人は変わってあげてください」とマイクで呼びかけ、周囲の人たちも「代われ、代われ」とシュプレヒコールを上げたため、しぶしぶ席を立ちましたが、恥ずかしそうな顔すらしませんでした。
もちろんボランティアに熱心な若い人も多く、私は時代も違ってはいますが、若かったころのことを思い自ら恥じています。
「恥じる」という文化は、日本が世界に誇る精神的文化の一つです。それが若い人たちから失われつつあることが残念です。私は読んだことがありませんが、いまは義務付けられている「道徳」という教科の中に、「恥」という日本人が大切にすべき精神的文化についての記述がないのではないかと危惧しています。どなたかご存知の方がいたら教えてください。
ついでに最新のニュースである猪瀬・東京都知事の徳洲会からの借金問題についても触れておこうと思います。猪瀬氏は都知事選の工事前に選挙への支援をお願いするために鎌倉の病院で療養中の徳田虎雄氏を訪ねたと主張していますが、その主張に疑問を挟むジャーナリスト(猪瀬氏にインタビューした記者たち)の中にだれもいないことを指摘しておきたいと思います。
その最重要なポイントは、徳洲会は日本全国に280もの医療関係の施設を展開している世界でも第3位の規模の医療法人ということですが、東京都には徳洲会が運営する医療関係の施設は昭島市の東京西徳洲会病院と西東京市の武蔵野特集円(有料老人ホーム)だけです。つまり最大限善意に考えても猪瀬氏が徳田虎雄氏に選挙支援を依頼しても昭島市と西東京市の選挙民だけでしかありません。一体昭島市と西東京市の選挙民が都知事選で重要なカギを握っていたでしょうか。そう考えると、猪瀬氏が徳田氏に依頼したのは選挙活動資金の提供以外には考えにくいと判断するのが、ジャーナリストに求められる感性なのです。
猪瀬氏は、あくまで個人の借金と言い張っていますが、個人の借金だったら何に使う予定だったのかを明らかにすべきです。猪瀬氏は「自分から借金を申し込んだことはない。徳洲会側から貸してくれるという申し出があったので、選挙活動で必要になるかもしれないと思って借金した。だから借用書も書いた」と主張していますが、この主張自体矛盾しています。彼はノンフィクション作家としてジャーナリスト以上の鋭い感性で時代を輪切りにしてきた人です。政治と金の関係について「うかつだった」ではすまされません。
その際重要なポイントを追及していないのはNHKの記者だけではないので、そのことでNHKをジャーナリズム失格とまでは言いませんが、娯楽番組に入れる力の半分でも本物のジャーナリストを育てることに注ぐべきではないでしょうか。私がフィギュアスケートの報道基準を問題にしたのはNHKの体質が、いじめ問題や猪瀬問題の報道にも現れているからです。
私のブログは長いために1週間に1本くらいのペースでしか投稿できないわけではありません。書くのはかなり早く、現役時代でも取材が終われば1か月もあれば単行本1冊を書きあげていました。取材しながら同時進行で書き進め、本当に取材開始から1か月で脱稿したこともありました。青春出版社から上梓した『シーマ苦闘の700日 この男たちの大逆襲』がその本で、このときは青春出版社が銀座東急ホテルの1室を借りてくれて(当時の日産自動車の本社がホテルから目と鼻の先にあったためです)、宿泊費だけでなくホテル内での飲食もすべて出版社が持ってくれました(私はできるだけ外食するようにしましたが)。
私が昨年夏に体調不調から回復して2年ぶりにブログ活動を再開して以来、読者は以前より増えていますが、読者からのコメントは激減していました。私はブログ記事と関係のない卑猥な書き込みは削除していますが、それ以外はいかなる批判も削除していません。かつてもそうであったように今回もご批判に対する私の見解を述べさせていただくことにします。
まずイオンに対する告発ですが、「◌◌」さんから「重箱のすみをつつくとはこのこと」というご意見をいただきました。私がイギリスの大手スーパーのテスコ社が日本に進出して展開していたスーパー(店名はテスコ)を運営する日本法人からイオンが50%の株式を買い取りました。
当初、イオンはテスコ社の日本法人の株式をすべて買い取る予定でしたが、テスコ社との交渉の結果、持ち株比率を50%に引き下げて共同経営にすることにしたためテスコは店名を「つるかめ」と変更しました。このときイオンは子会社で5%割引を行っている感謝デー(毎月20日と30日)をつるかめでも実施するためイオンのレジ機器をつるかめ各店に導入したのです。その結果、つるかめの領収書の表示が「イオン 青葉つるかめ店」となっていました。
しかしつるかめ店ではイオンが実施しているサービスのすべてが実施されているわけではなく、一部だけの実施でした。そのため、イオンが発行しているかに装ったレシートは明らかに虚偽表示に相当すると考えて、私はブログで告発したうえでブログ記事を消費者庁にFAXしたのです(表示法違反の担当は公正取引委員会から消費者庁に移行されていました)。消費者庁の指導により、現在はつるかめ各店のレシートの表示は「イオン」から「つるかめ」に変わったのです。
この領収書の表示が「重箱の隅をつつくとは…」とお考えの「◌◌」さんは、その後、大問題になったホテルや百貨店の「不作為な表示違反」(バナメイエビなど小さなエビを「芝エビ」と称してきた業界慣習)、「意図した悪質な虚偽表示」(成型肉を和牛ステーキと表示したり、ブラックタイガーを車エビと表示したケース)についても「重箱の隅をつつくとは…」とお考えなのでしょうか。虚偽表示を「重箱のすみをつつくような」話とお考えの方は私のブログを読まれても、何も得るものはないと思いますよ。
ついでにまだ消費者庁も問題視していませんが「ズワイガニ」の表示も業界慣習の「不作為な表示違反」なのです。ズワイには本ズワイと紅ズワイの2種類があり、両方とも鳥取県の境港で水揚げされています。このことはあまり知られていませんが本ズワイ・越前ガニ・松葉ガニはすべて同一のカニなのです。ただ昔から水揚げされた港で蟹の名称が別々につけられてきたため、ややこしいことになっているのです。もちろんそうしたことは水産業者なら百も承知ですが、本ズワイよりはるかに安価な紅ズワイを「ズワイガニ」という紛らわしい表示をしてきてスーパーなどが売っているのが実態です。「◌◌」さんのコメントには特に悪意は感じませんでしたが、表示法違反は重箱のすみをつつくような些細なことではないのです。エビやステーキ肉の虚偽表示が社会問題になったのは、私がイオンの虚偽表示を指摘した後だったので、いまでは「◌◌」さんも「重箱のすみを…」といったコメントを書いたことを後悔されているのではないでしょうか。
つぎに『フィギュアスケート競技の……』の記事に関しては、私のブログへの極めて悪質で幼稚なコメントがお二人から寄せられていますので、私の見解を明らかにしておきます。
まず「A氏」さんのコメントです。「PASMOあんだけ得意げに講釈垂れといて負けましたって。ただの迷惑老人じゃねーか」というものです。もう一人の「1」さんのコメントは「やってんだ、この老害ブログ。あんたみたいな人が日本を駄目にしたんじゃない ?」というものでした。このお二人は、NHKの職員か関係者あるいはNHKから金銭の授与を受けているのではないかと私は考えています。お一人だけだったら「頭が悪い読者もいるんだな」と軽く流すケースですが、二人がまったく同じような罵倒を私に浴びせたということは、背後に何らかの意図が働いていると考えざるを得ないからです。
だいぶ古い話で恐縮ですが、日米貿易摩擦が火を噴き、自動車王国の象徴だった米デトロイト市で市民(大半はビッグ3の従業員のようです)が日本車をひっくり返したり火をつけるという、いまの中国や韓国の反日デモのような騒動が生じた時期があります。その時アメリカの有名な経済学者が「太平洋戦争の真の勝利者はどっちだったのか」というテーマの論文を発表し、日米両国で大きな話題になったことがあります。彼が書いたことは、戦争ではアメリカが勝ったが、日本は敗戦の痛手から立ち直り、経済競争でアメリカを脅かす存在になったという趣旨、つまり真の勝者は日本ではなかったかというのが論文を書いた意図でした。
このエピソードをあえて私が持ち出したのは、確かに裁判では私が負けましたが、真の勝利者はパスモ社ではなく私だったのです。というのは、私が訴訟を起こした結果、パスモ社も私鉄各社も大打撃を受けたからです。
今はバスに乗るとき、バス共通カードが使えませんね。バス会社がいっせいにバス共通カードの廃止に踏み切った理由をお二人は知っていますか。ま、ご存じないでしょうね。頭の悪い人は、そういうことに疑問を持たないんですよ。
実は、バス共通カードは割引率が非常に高かったのです。5000円カードで5850円分利用できました。割引率は17%で、しかも利用期間も無制限でした。一方バスの定期券は非常に割高でした。電車の定期の割引率は原則1か月に19~20日利用するという計算で割り引き率を決めていますが、バスは1か月に25日利用するという計算をしています(いずれも通勤定期の場合)。バス会社は通勤・通学の時間帯を除いた日中の乗客を増やしたいという目的で非常に割引率の高いバス共通カードを発行していたのです。
ところが、リーマン・ショック以降、若い人たちの車離れが急速に進み、その結果、バス共通カードを発行しなくてもバスの利用者が増えるようになったのです。つまりバス会社にとっては、もはや割引率が高いバス共通カードでバス利用者を増やす必要性がなくなったのです。で、バス共通カードに代わるカードとしてパスモやスイカを使わせようという作戦に出たのです。
バス共通カードを廃止し、パスモかスイカに変えることにした時、バス会社(念のために公営バス以外の民営バスの経営母体はほとんど私鉄です)にとってはオートチャージ式パスモの利用者を増やすための絶好のチャンスが訪れたのです。しかし、その絶好のチャンスを私鉄各社は生かせませんでした。私の訴訟によって私鉄各社はウソをつくことがもうできなくなってしまったからです。その結果、どの駅でもかつてのような駅頭でのキャンペー販売が行えなくなっただけでなく、かつては券売機の横に山積みされていたパスモの案内パンフレットも完全に姿を消してしまいました。
私は裁判では負けましたが(私に有能な弁護士がついていれば裁判でも勝っていました)、真の勝利者はどっちだったか、いくら頭が悪い人でもそのくらいのことはわかるでしょう。なお現在はオートチャージパスモは極めてリスキーなカードだということが知れ渡っており、ほとんど姿を消しつつあるようですが、お二人はまだオートチャージ式パスモをご利用ですか ?
なぜお二人は私がNHKの報道基準を批判したことが迷惑で老害とお考えなのでしょうか。私の批判で困っているのはNHK職員か関係者以外にないはずです。いまNHKは各方面から厳しい批判を受けており、職員の給与水準も引き下げざるをえなくなっています。それもお二人にとっては「迷惑」なんでしょうか。
ついでだからお二人にとってもう一つ「迷惑」な話を披露しておきます。フィギュアスケートの報道基準とは別にやはりNHKの報道基準について山本氏とFAXでやり取りしたことがあります。それは「いじめ自殺」問題の報道基準についてです。いまある事情で「いじめ自殺」が生じなくなっていますが、その原因を作ったのは「迷惑老人」の私であることを明らかにしておきます。
私がブログを再開したのは昨年の夏、ちょうど高校野球の甲子園大会の直前でした。その少し前からいじめ自殺事件が相次ぎ、甲子園大会の出場校・仙台育英高校でいじめ自殺事件が生じ、いじめが一気に社会問題化したときを契機にブログを再開したのです。以来いじめ問題については何度もブログでマスコミの責任を追及してきました。
①「仙台育英高校は甲子園大会に出場できるのか」(8月8日)
②「いじめ社会の復活に手を貸した大手マスコミの罪」(8月11日)
③「札幌市立中学校男子生徒の飛び降り自殺の真相は……」(9月9日)
④「桜宮高校を実名報道し、仙台育英高校や皇字山中学の校名を伏せたマスコ
ミの報道モラルはどこにあるのか?」(13年1月24日)
⑤「桜宮高校体罰自殺の実名報道をマスコミは重く噛みしめよ」(2月3日)
私は大手マスコミがいじめ自殺事件が生じた学校名(とくに小中学校)を実名報道しなかったため、全国の小中学校も教育委員会も「対岸の火事」視して危機感を持たず、本腰を入れていじめ対策に取り組もうとしなかったため、マイナスのアナウンス効果が働いて、いじめ事件がかえって増大し、いわば社会現象化していった最大の原因があると考えていました。そのため報道機関(当然NHKも含む)は、いじめ自殺事件が生じた場合、学校名を公表することがいじめ防止のために欠くことが出来ない責務であると訴えてきたのです。
その私の訴えに真っ先に応えてくれたのが朝日新聞でした。6月に生じた湯河原中学校でのいじめ自殺事件で初めて学校名を報道し、私は、⑥「でかした、朝日新聞。いじめ自殺中学の実名報道によくぞ踏み切った」(6月11日)というブログを投稿したのです。朝日新聞に続いて読売新聞も7月に生じた名古屋市立明豊中学のいじめ自殺の学校名の実名報道に踏み切り、2大新聞がいじめ自殺事件が生じた学校の実名報道に踏み切ったことで、全国の小中学校の校長以下教職員や教育委員会が強烈な危機感を抱いたことが、明豊中学での事件以降いじめ自殺事件がその後生じなくなった最大の原因なのです(これでいじめ問題が完全に解決したとまでは言いませんが)。
しかしNHKはいじめ自殺事件が生じた学校名をいまだに実名報道していません。NHKというのはそういう「公共報道機関」なんですよ。民放と張り合って大金をつぎ込んだ娯楽番組ばかり制作したり、とにかく職員の仕事を「作り出す」ことしか念頭においていない報道機関(もはや報道機関とは言えないと思います)でしかないということを視聴者は肝に銘じておいた方がいいですよ。むしろNHKは民営化したほうがいいとさえ私は思っています。
もちろんNHKも良心的番組を制作しています。『クローズアップ現代』や『NHKスペシャル』、討論番組の『日曜討論』や『日本のこれから』など素晴らしい番組も少なくありません。しかしスカパーがほとんどすべての分野のエンターテイメント・コンテンツを流し、レンタルDVD店が全国に広がっている中で、なぜ職員の仕事を確保するだけの目的のために民放と張り合って大金を投じて娯楽作品を作る必要があるのか、私には不条理としか思えないんですがね。むしろNHKの経営姿勢の影響を受けて民放の番組の視聴率は軒並み低下し、経営的に苦しくなっています。これは日本の経済再建にとっても大きな足かせの一つとなってさえいるのです。
それはさておき、朝日新聞にしても読売新聞にしても学校名の実名報道は苦渋の選択だっただろうとは思います。その学校の生徒が周囲から白い目で見られる可能性はありますし、またその学校に進学することを嫌がる子供や子供を進学させることに不安を持つ親が増える可能性もあります。しかし私が仙台育英高校や皇字山中学、明豊中学の実名を知ったのは報道機関の報道によってではなく、インターネットへの書き込みによってでした。校長や教育長(校長経験者)は、大手マスコミが実名報道に踏み切るまで危機感を持たず、インターネット社会の持つ影響力を軽視してきたことがいじめ社会の拡大を招いたのです。
もちろん実名報道は、社会的影響力が大きいだけに慎重であるべきですが、いじめ自殺を防げなかった(防ごうという努力をしなかった)学校を守るべきか、いじめ社会根絶を最優先にすべきかという、報道機関の姿勢が問われる問題です。
フィギュア競技の報道にしても、いじめ問題の報道にしてもNHKは報道機関としての本来の使命を果たして言えるでしょうか。フィギュア競技報道に関してNHKに対する批判のブログを書いた私に対し罵詈雑言を浴びせたお二人にお尋ねします。あなたたちはNHKからいくら貰ったのですか。NHKの職員は政府から給料が高すぎると減額を要求されたくらいですから、お二人も相当いただいたのでしょうね。うらやましいなぁ。
私が提起した問題について議論を深めるための批判は大いに歓迎しますが、根拠もなく他人の人格を傷つけるようなレッテル張りは、自らの人間性の卑しさをさらけ出しただけだということを認識してください。
日本には「恥じる」という世界中のどの国にもない精神的文化が伝統的に培われてきましたが、そういう意識が若い人たちの中から失われつつあるような感じが最近します。
たとえば、このエピソードは確かブログに書いた記憶がありますが、若い人がバスの優先席に座って、杖をついたお年寄りがバスに乗ってこられた時に、私が若い人に「代わってあげてくれませんか」とお願いしたとき、彼が平然と「ここは専用席ではないでしょう」とうそぶいて代わってあげようとしなかったことがありました。結局、この場合は運転手さんが「その席は障害者や高齢者、妊婦、赤ちゃんをだっこしたお母さんが優先的に使用できる席です。健康な若い人は変わってあげてください」とマイクで呼びかけ、周囲の人たちも「代われ、代われ」とシュプレヒコールを上げたため、しぶしぶ席を立ちましたが、恥ずかしそうな顔すらしませんでした。
もちろんボランティアに熱心な若い人も多く、私は時代も違ってはいますが、若かったころのことを思い自ら恥じています。
「恥じる」という文化は、日本が世界に誇る精神的文化の一つです。それが若い人たちから失われつつあることが残念です。私は読んだことがありませんが、いまは義務付けられている「道徳」という教科の中に、「恥」という日本人が大切にすべき精神的文化についての記述がないのではないかと危惧しています。どなたかご存知の方がいたら教えてください。
ついでに最新のニュースである猪瀬・東京都知事の徳洲会からの借金問題についても触れておこうと思います。猪瀬氏は都知事選の工事前に選挙への支援をお願いするために鎌倉の病院で療養中の徳田虎雄氏を訪ねたと主張していますが、その主張に疑問を挟むジャーナリスト(猪瀬氏にインタビューした記者たち)の中にだれもいないことを指摘しておきたいと思います。
その最重要なポイントは、徳洲会は日本全国に280もの医療関係の施設を展開している世界でも第3位の規模の医療法人ということですが、東京都には徳洲会が運営する医療関係の施設は昭島市の東京西徳洲会病院と西東京市の武蔵野特集円(有料老人ホーム)だけです。つまり最大限善意に考えても猪瀬氏が徳田虎雄氏に選挙支援を依頼しても昭島市と西東京市の選挙民だけでしかありません。一体昭島市と西東京市の選挙民が都知事選で重要なカギを握っていたでしょうか。そう考えると、猪瀬氏が徳田氏に依頼したのは選挙活動資金の提供以外には考えにくいと判断するのが、ジャーナリストに求められる感性なのです。
猪瀬氏は、あくまで個人の借金と言い張っていますが、個人の借金だったら何に使う予定だったのかを明らかにすべきです。猪瀬氏は「自分から借金を申し込んだことはない。徳洲会側から貸してくれるという申し出があったので、選挙活動で必要になるかもしれないと思って借金した。だから借用書も書いた」と主張していますが、この主張自体矛盾しています。彼はノンフィクション作家としてジャーナリスト以上の鋭い感性で時代を輪切りにしてきた人です。政治と金の関係について「うかつだった」ではすまされません。
その際重要なポイントを追及していないのはNHKの記者だけではないので、そのことでNHKをジャーナリズム失格とまでは言いませんが、娯楽番組に入れる力の半分でも本物のジャーナリストを育てることに注ぐべきではないでしょうか。私がフィギュアスケートの報道基準を問題にしたのはNHKの体質が、いじめ問題や猪瀬問題の報道にも現れているからです。