玄関軒下で孵った4羽の一番子たちも、やっと飛べるようになった。
親鳥が餌を運んできて与えるさまを写そうと、右目でフアインダ―を覗きながら、
左目で親鳥の接近を探ってシャッタ―を切るが間に合わない。
相手も用心しているからその動きは素早く、遅れてしまう。
親の接近を感知し、期待に口を大きくあける
口移しに餌を与える瞬間、すぐ飛び去る
話かわって
今までにも朝日、毎日、読売、産経、日経そして神戸と、少ない時でも2紙の新聞は購読してきた。
最近、手にして真っ先に目を通すのは読売の1面、「編集手帳」欄である。
ここに掲げるものは 6月8日付のものである。
【 この短い手紙を毎日書いていると、取り上げた出来事や書き留めた言葉をすべて記憶していては
身がもたない。
忘れ去るのが仕事のようなところがある。
それでも胸に刻まれて、そらで言える言葉が幾つかある。
◆たとえば、3年前の北京パラリンピック・車いすで2種目目を制した伊藤智也選手が、金メダルの
喜びを語った言葉。
「生きてきた人生のなかで5番目にうれしい。子供が4人いるので」
◆たとえば両親を津波にさらわれた昆愛海(まなみ)ちゃん(5)が母親にあてた手紙。
「ままへ。いきてるといいね。おげんきですか」
◆殺傷事件のあと、大阪教育大附属池田小学校を訪ねたことがある。
祭壇の設けられた正門に手紙が供えてあった。
近所に住む子供だろうか、5歳の男の子のたどたどしい字である。
「8人のおにいちゃん おねえちゃんへ つよくなってわるいひととたたかいます」。
心を凍らせた朝から、きょうで10年になる。
三つの言葉を結ぶひとつの糸があるとすれば<命>だろう。
大人たちも、あの坊やにならって誓うしかない。
命を脅かす天災にも、凶悪な犯罪にも、「つよくなってたたかいます」と。 】
腹が立って、購読契約を破棄しようかと何度も思う読売新聞であるけれど。
目を通してくださりありがとうございました