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千年家 旧古井家住宅 前面 水彩スケッチ F3
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千年家 旧古井家住宅 前面道路より 水彩スケッチ F3
他人(ひと)さんのブログを見て、前から是非にと思っていた姫路市安富町皆河の
「千年家 古井家」へ行ってきた。
ここでも姫路市かと思うような山間の県道を走行していると、山裾の斜面を削って造られた
平坦地に一戸一戸が立つ小さな集落が現われて、その中にこの「千年家」は自然な振る舞いで
建っていた。
建造は室町末期と推定されていて、優に400年を経たこの古民家の前に立つたとき、不思議な
感動を覚えた。
この建物に対して大きすぎるほどの屋根、深い軒、低い軒先。
開口部の少ない、土塗りの大壁。
視線を遮るものは何も無しに美しい姿を展開してくれていた。
周辺の広場には、ベンチもテーブルも設置してくれていて、近隣の人がボランテイアで管理を
されていた。
現地でもらった姫路市教育委員会発行の案内チラシによると、
「床の間に置かれている石は、この家建設の時、裏山から転がりこんできたもので、『万万年無災の
亀石』と称されていて、火難の際にはこの石が水を噴いて村人たちを救ったというような霊異が伝え
られており、昔から「無災の千年家」とか「寿永の家」と呼ばれていた」そうである。
そういうことであれば、この家は、近隣の人たちからも大事にされ、家主も勝手な改造、建て替え
は出来ず、今の時代までしっかりと受け継がれてきたのではなかろうかと思う。
家屋内の半分は住まいとする高床、残り半分は土間とし、その一部を厩(うまや)としている。
昭和の時代に入って半解体修理が行われているが、古い時代の製材工法で作られた柱、板、梁が
使われているうえ、移築再建でないことが、この家に住み、あるいは通り過ぎて行った人たちの息吹きが
漂っているように思えてくる。
千年家 (旧)古井家住宅のこと (現地でもらた説明書から抜粋)
国指定 重要文化財
建築年代は構造技法からみて室町末期と推定され、四百余年以上を経たものに間違いなく、全国でも
一、二を争う遺構であり、建築史や民族学的にみても、重要かつ貴重な文化財であるといわれている。
昭和42年 国 重要文化財の指定を受ける
昭和45年 国庫補助事業として、半解体修理を行う
平成9年 茅葺屋根の葺き替え
また、日本最古住宅の一つという意味で三大千年家の一つともいわれている。
三大千年家とは
箱木家 (神戸市北区)
古井家 (当家)
横大路家 (福岡市新宮町)である。
姫路市所有
兵庫県姫路市安富町皆河
中国自動車道 山崎ICより 東北12キロ
開館日 土、日、祝
入館料 無料