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「カリン」 水彩 F4
もらったカリンの匂いがあまりにもいいので、部屋の中に置いていたが
もう限度かと、スケッチして埋めた
ガン治療を受けて3年、予後のチェックの為に3か月毎に総合医院に通っている。
先日、受診科の待合室で、多くの患者と順番待ちをしていた時、看護師が来て
カルテを手に、いつになく名前、生年月日、住所を丹念に問い掛けてきた。
暫くして、その看護師が再び来て、自分を内待合まで案内してくれた。
このことも今までに無いことであった。
連れて行かれた長椅子には年恰好も同じ男性の先客が座っていた。
其処で、看護師はおもむろに、臨席の男性に「中から、(Aさん)と呼ばれたら、
貴方が入ってください」 続いて私に向かって「その時、貴方は入らないでください。
後程 (Aさん)と呼ばれたときには、貴方が入ってください」とのお達しだった。
患者二人、互いにしばし挨拶のしようも無く、しばらく眺め合ったあと、ぺこりと
挨拶をする次第であった。
同じ日、何百人もの患者、同じ科、同じ主治医での、同姓同名どうしの鉢合わせの
不思議に驚いた。
その日、乳がん患者の取り違え治療のあったことをラジオが伝えていた。
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来年もどうぞよろしくお願いいたします