須磨寺へ行ってきた。
初めてなので境内の様子は分からなかったが入り口の仁王門と
竜華橋の取合せが面白かったので、いきなり其処でスケッチを始めた。
しばらくして境内でスケッチをして来たという人から話しかけられて
互いに日頃の絵描きの状況を話し合うことになったが、自分が立ったまま
鉛筆デッサンをしていることに関心を持っておられた。
またしばらくして、30過ぎの女性から話しかけられた。
絵に興味があって、展覧会や個展にも行くのだけれど、絵を描きたいと
思ってもそれがなかなかでと言いつつ自分の絵筆の動きをじっと見ていた。
淡彩スケッチなら簡単だから是非始めたらと勧めながら、その時持って
いたスケッチブックに綴じたままの [ 023 ネスカフエ ] の絵を見せたら、
ひと目みて、その建物の名前を言い当てて、たいへん気に入った様なので、
それを引き剥がしてプレゼントしたら、驚くほど喜んでくれた。
そこそこ出来上がったので、帰り支度をしていたら、お参りを済ませた
らしい先ほどの女性が、これをと言ってお寺の小さな紙袋をくれた。
中には、「七色くみひも手作り」と書かれたちいさなお守りが入っていて、
ありがたく戴くことにした。あの絵は大事にしてもらえるだろうと思う。
折角ここまで来たのだからお参りをしようと門をくぐった。
境内には歌や句の石碑があちこちにあって
暁や 白帆過ぎ行く 蚊帳の外 子規
笛の音に 波もよりくる 須磨の秋 蕪村
などと 感慨深かった。
他にも
夫婦とはなんと佳いもの向い風
と言うのを川柳の結社の人達が建立していた。
分かる、そのとおりとは思うけれど、失った自分にとってはちょっと苦い。
サイズ F3 [026]
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