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競馬の記憶 第6回 キタノカチドキ

2005-12-01 18:22:01 | 競馬(思い出)
ハイセイコーが春のクラシック戦線を賑わせた翌年、再び「怪物」と呼ばれる馬が現れた。それがキタノカチドキである。
ハイセイコーと違い、もともと中央(関西)でデビューしていたので、その圧倒的パフォーマンスは、当初からテレビを通じて全国に知れ渡り、まさに怪物そのものの強さを競馬ファンは感じていただろう。また、この年から採用された「単枠指定馬」第1号であったことは、この馬の強さの証となっているのではないだろうか。皐月賞まで無敗の7連勝を続けたが、ダービーでは、しかし、 よもやの敗退。前年に続き断然の1番人気馬が同じ3着に負けたということが、オイラの落胆を増長した。(子供のころは、やはり強い馬を応援していた・笑)
しかし、ここからは違った。
秋はトライアルを含め、菊花賞まで3連勝したのだ。
血統的(父テスコボーイ)に3000Mが長いという予想もあったが、それを見事に覆す、2冠達成である。
その後もマイラーズカップに勝ち、春の天皇賞へ向かうという、変則ローテーションにもかかわらず、ここも2着と、健闘した。
元来はマイラーであったと考えられるが、その卓越したスピードで長距離をこなし、のちのトウショウボーイ出現の前ぶれとなり、さらには、現在につながるスピード競馬のさきがけとなった馬であると思う。
最後の出走となった有馬記念は、故障休み明けで8着と大敗しているが、それ以外のレースはすべて馬券に絡んで来ていた。 日本の競馬史を語る上で、間違いなく忘れてはならない名馬である。
そして、この馬の主戦騎手は、あの武豊騎手の父、武邦彦(現調教師)であったことも付け加えておこう。
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