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音楽聴き比べ 第21回(終) ラヴェル編「展覧会の絵」

2006-04-11 17:46:27 | 音楽聴き比べ
原曲は、ムソルグスキーのピアノ組曲です。
多くの作曲者や指揮者が、オーケストレーションしていますが、有名なのはラヴェルですね。
オイラがこの曲に出逢ったのは、手塚治虫さんのアニメ「展覧会の絵」で、です。
原曲の表題にこだわらず、曲想から自由に想像し、創造した映像は、ラストの「キエフの大門」でベートーヴェンの第九に近い、人類の協調が描かれていて、感動的です。この映画のサントラは、当時、シンセサイザーによる演奏で有名だった、富田勲さんによる編曲ですが、違和感無く聴けます。

さて、この曲の演奏は、ラヴェルによるオーケストレーションの華麗さを強調したものと、ムソルグスキーの原曲をロシア的重厚感で押したもの、あるいは、その中間、と言う具合に類別されているようです。

前者の代表は、デュトワ/モントリオールSOや、オーマンディ/フィラデルフィアOのものでしょうか。残念ながら、まだ未聴です(笑)。評判のみで推測してます(爆)。

推薦盤は、プレヴィン指揮、ウイーンPOのもの(ライブ盤)です。
この手の曲は一流オケのものが、やはり秀逸ですね。

で、オイラの好みの演奏は、ライナー/シカゴSOのものです。
LPでは、低音が壊れて(?)いるようで、リマスタリングのCDの出現を願っていました・・。(CDは未聴です)

この演奏は、圧倒的スケール感を持って尋常ならざる迫力があるので、まるでスペクタクル映画を観ているようです。

アンチェル/チェコPOの演奏も、それに次ぐものです。
最後に、これも未聴ですが、ショルティ/シカゴSOのものは、録音も良く、非常に評判の良いもののようです。

音楽聴き比べは、今回で終了します。

いや~、もう聴き比べるほどのレパートリーが無くなってしまいました(笑)。次回からは、「オイラ的名曲案内(仮題)」として、紹介していきたいと思います。

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音楽聴き比べ 第20回 シベリウス交響曲第5番

2006-04-06 23:24:32 | 音楽聴き比べ
このシリーズも、そろそろ終わりです。
ネタ切れです(笑)。
評論家じゃないので、そんなに聴き比べ出来るほど曲数は聴いていないです。

次は普通に、「名曲シリーズ」みたいな感じで、やります。

さて、シベリウスの交響曲といえば、第2番が有名ですが、こちらの5番も名曲です。
ラップランドの荒涼な夜明けを思わせるイントロから始まり、風景的な曲想が続きます。
そして、いつしか、夢の中の幻想的な気分に引き込まれ、遠い昔の伝説の世界を彷徨っているような、不思議な感覚を覚えます。
最後は、夢の途中で目覚めるような終わり方をしますが、悪い夢では、なかったな、という印象が残る感じです。

多数の演奏を聴いたわけではありませんが、
カラヤン/ベルリンPOの旧盤(65年録音、グラモフォン)の演奏が、一番、自然美、幻想美を表現しているように思います。
スケール豊かな荒涼感がなんともいえません。

また、アレクサンダー・ギブソン指揮のスコティッシュ・ナショナルOの演奏は、冷たい空間の奥行きを感じさせる透明感の高いものです。
でも演奏自体は非常に情熱を感じるものと言えます。
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音楽聴き比べ 第19回 マーラー交響曲第5番

2006-03-31 18:59:47 | 音楽聴き比べ
この曲は、第4楽章のアダージェットが、映画「ベニスに死す」で使われてから、特に有名な曲となっています。
全5楽章が、物語のように繋がっています。

札幌交響楽団音楽監督の尾高忠明氏の得意曲で、3年前に一度定期公演で取り上げましたが、今年もまた、プログラムに上がっています。
また、15年ほど前に、当時の手兵東京フィルハーモニーを率いての札幌公演でもこの曲を演奏していますが、なんとその日は、札響の定期と重なっていました!

東京などでは、珍しくないと思いますが、この地で、同じ日にオーケストラの公演が重なるなんて、悲劇以外の何ものでもありません(笑)。
しかも、札響定期のプログラムは、ブルックナーの8番。
指揮は、札響の育ての親ともいえるペーター・シュヴァルツ氏でした。

オイラも迷いましたが(笑)、結局は札響の定期公演に足を運んだ次第です。

さて、お薦め盤ですが、やはり、バーンスタイン、ベルティーニの演奏は、説得力?がありますね。
ですが、今回のお薦めは、テンシュテット/ロンドンPO、1988年録音のライブ盤です。この曲に対する集中力、と言いましょうか、求心力、と言いましょうか、見事です!
何と表現すればいいでしょうか・・・、そうです、その当時の会場の波動が伝わってくるような録音なのです。
ライブ録音は、やはり何かが違う、そう思える一枚であると言えます。
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音楽聴き比べ 第18回チャイコフスキー交響曲第5番

2006-03-23 23:22:04 | 音楽聴き比べ
この曲は、オイラがもっとも好んで聴く曲の一つです。
ベートーヴェンの交響曲「運命」と同じ番号であることから、チャイコフスキーの「運命」交響曲と呼ばれる事もあるようですが、たしかに、内容もどことなく似ている感じがします。

作曲者は、当初この曲に愛着が持てなかったそうです。
「わざとらしい部分がある」、というのがその理由だそうですが、初演時から熱烈に歓迎されていたため、気持ちを切り替えたと言うことが伝えられているようです。

曲は、暗めの曲想から始まるものの、そのオーケストレーションの見事さとダイナミズムによって徐々に熱を帯びてきます。
第3楽章は、スケルツオではなく、ワルツを配し、この交響曲の魅力の一つとなっているのではないでしょうか?
全体を通して、実にドラマティックに展開しているので、初めての方でも聞き飽きる事はないと思います。

CDはたくさん出ています。
この曲をデビュー曲にする指揮者も多くいますね。
そういう意味では通好みの名曲と言えるかもしれません(笑)。

ロシアものであることから、そういう選び方(ロシアのオケや指揮者)もあろうかと思いますが、最初の1枚はそういう部分にとらわれなくても良いと思います。

カラヤン、アバド、あたりが、ナチュラルな感じです。
個人的にすきなのは、セル/クリーヴランドOのものですが、曲自体がドラマチックに構成されていますから、ことさら大仰な演奏は必要ありません(笑)。
最近の指揮者のものは聞いていないので、わかりませんが、ご自分の信頼の置ける指揮者のもので聞くのがよいでしょう。

また、CDショップでアドバイスを受けるのも良いと思います。
曲が曲だけに、あなたの好みの演奏を選んでくれるはずです。
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音楽聴き比べ第17回 「運命」

2006-03-12 22:30:57 | 音楽聴き比べ
はい、ベートーヴェンの交響曲第5番です。
小学生の頃、学校の行事で、実演を聞いていましたが、第一楽章のみだったように思います。
冒頭の「ジャジャジャジャ~ン♪」
有名過ぎました(笑)。
その後、クラシックを聴こうと思い始めて、やっぱりベートーヴェンからだなと、いうことで買ったのが「運命」と「英雄」でした。

その「運命」の第四楽章が流れてきた時、オイラは圧倒されました(笑)。
ベートーヴェン、畏るべし。
聴いたのは、フルトヴェングラー/ウイーンPOの擬似ステレオ盤です。

ベートーヴェンは誰が演奏しても、ベートーヴェンです(笑)。

演奏のスタイルも時代によって変わってきていますが、まずは、その時に売れている演奏を聴くのが良いと思います。

今売れているのは何でしょうか?
たぶん、カルロス・クライバーでしょう(笑)。
でも、30年以上前の録音です・・・いいんです。

それから、古楽器による演奏も、作曲当時の響きを疑似体験できます。
ガーディナー指揮のものがお薦めです。
楽器個々の音がカラフルに聴こえて来ます。

もう一枚、「世界のオザワ」を加えておきましょうか・・・。
サイトウキネンオーケストラとの演奏は、現段階での、師の集大成です。
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音楽聴き比べ第16回ブルックナー交響曲第8番

2006-03-03 12:00:28 | 音楽聴き比べ
オイラには、音楽的な知識がほとんどありません。
ですから、「ノヴァーク版」とか「ハース版」とかいわれても、サッパリ区別がつきません(笑)。
感性だけで聴いているようなもんです。
今回のこのブルックナーなどは、どの演奏を聴いても、同じぐらいの感銘を受けます。それぞれのニュアンスの違いは、解かるには解かるんですが、他の作曲家ほどの違いを感じる事がありません。
というか、ベートーヴェンの第九を聴いている時と同じ感覚なのです。

「神」を描こうとしていたのかどうかは、解かりませんが、ここでは、「神」の存在を信じて、苦難を乗り越えていこうという姿が描かれているように思えます。
エンディングでは、「神」の存在を確信しつつも、未だ邂逅出来ないまま、次作(第9番)に繋がっているように感じます。
そこでは、もはや現世ではなく、彼岸にたどりついた彼、ブルックナーが、尚も「神」との邂逅を果たせぬままに彷徨っているようなのですが・・・。

大変好きな曲ですが、80分前後の演奏時間や、ヘヴィな感じからか、あまり聴いたりはしません。
しかし、CDは、ヨッフム、レーグナー、セル、インバル、クナッパーツブッシュ、シューリヒト、マタチッチ、そしてカラヤン等を持っています。

あらかじめ断っておきますが、この曲は、心地よい曲ではありません。
どちらかというと、聴いていて苦しくなってくる曲です。
まあ、フィナーレで最終的には解放されるのですが、そんな曲です。

演奏時間によって1枚に収まっているものと、2枚組みになっているものとあります。
カラヤンがウィーンPOを振った盤は2枚組みですが、素晴らしい演奏です。
1枚ものなら、シューリヒトでしょうか。こちらもオケはウィーンPOです。
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音楽聴き比べ第15回ブラームス交響曲第1番

2006-02-23 23:27:34 | 音楽聴き比べ
ブラームスが20年の歳月を掛けて完成させたこの曲は、数ある第1番の交響曲の中でも屈指の完成度を誇る名曲です。
何故20年も掛かったのか?
それは、偉大なベートーヴェンの所為なのでしょう。
彼は彼、自分は自分だと、もっと早くに気付いていれば、ブラームスは、もう少し多く交響曲を作っていたでしょうね。

ということで、この曲の思い出としては、今は亡きケーゲルが、東京(都か?)交響楽団を指揮した実演。
マーラーの1番の録音を聴いていただけに、同様の演奏を期待していましたが、それに違わぬ熱演でした。
競馬の予想ではありませんが、想像していたような演奏であった場合、満足度も大きいものです(笑)。

で、お薦め盤は、ヴァント/北ドイツ放送SOでしょうか。
骨太のガッチリとした演奏です。
カラヤン最後の録音は、アスリートタイプと申しましょうか、筋肉美的と申しましょうか、そんな感じです(笑)。
この曲は、あまり得意な(鑑賞的に、です・笑)方ではなく、所蔵のCDも少ないから、本当はもっと良い演奏がありそうです(爆)。
申し訳ない。
そうそう、オイラのように熱演がお好きなら、ミュンシュ/パリ管で決まりです。
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音楽聴き比べ第14回 ビゼー交響曲ハ長調

2006-02-04 23:25:46 | 音楽聴き比べ
この曲は、北海道では割と有名な曲だと思います(笑)。
なぜなら、オイラが子供の時、お昼前のローカルニュースのタイトル曲が、この曲の第3楽章を使っていたからです。
と、気が付いたのは、実演を聞く前に買ったレコードを聴いてからです(笑)。
指揮がマルティノンのものでした。
非常に「可憐な」イメージを持ちましたが、実際、この曲がプログラムの最後に演奏される、札響の定期公演には、物足りなさを感じると共に、客演指揮のヴァレーズさんの自信のようなものに期待していたのも事実です。
と聴く前はそう思っていました。

で、演奏は、「凄かった」です。

これまでの、どの演奏会よりも記憶に残るぐらい、鮮烈でした。

この日の演奏会では、自身がバイオリニストであることから、モーツアルトのバイオリン協奏曲第5番を弾き振りして、このビゼーに臨んだわけですが、この交響曲に関しては、完全な「巨匠」でした。

当時(20年ぐらい前)の札響の実力はまあ、地方オケでは優秀な方であったと思いますが、この日の演奏だけなら、日本一かもしれません(笑)。
素晴らしい集中力と、瞬発力を発揮して、この佳曲を、ベートーヴェンの8番くらいの作品にしてしまいました。

その時、二十歳そこそこのオイラが「凄い」と思ったくらいですから、演奏者はもっと感じていたのでしょう。一度下がったヴァレーズ氏が、再び壇上に迎えた時のオーケストラは、ほとんどの人が足を踏み鳴らして、大喝采でした。
会場の拍手よりも凄まじく感じたものです(笑)

ということで、これ以上の演奏には当然出会っていません。
この曲に巨大なスケールを求めてもしょうがないとは思いますが、それにしても、あの日の演奏には、堂々としたものを感じたのも事実です。

ゲルギエフ氏あたりが振ると、お薦めかもしれません(爆)。
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音楽聴き比べ 第13回 ベートーヴェン交響曲第4番

2006-01-22 21:11:33 | 音楽聴き比べ
オイラが出会った、ベートーヴェンの最後の交響曲でした(笑)。
たしか、ゲーテだか、誰だかが、この曲を「ローマ神話の2大巨人に挟まれたギリシャの乙女」と評した、ということを読んで、「ああ、可憐な曲なんだな」と思い、やはり、ベートーヴェンには力強さを求めていたオイラは、聴かずに放っておいたのだ。
最初に聴いたのは、たしかFMでだった。
ベームの追悼公演として、クライバーが指揮したものを聴いたのだ。

その時、初めて「ギリシャの乙女」の意味が解かった。
いや~、昔の人は、やはり偉大ですねぇ・・・。
オイラは、てっきり、3番と5番の「谷間」という、言わば、マイナスのイメージを持っていたのですが、とんでもありませんでした(汗)。

男女平等の思想(意識)は、その当時から、ちゃんとあったのですね。
ってゆうか、オイラの感覚が、間違っていました。

それは、「谷間」ではなく、3つの高峰が並んでいる様だったのです。
ただ、それぞれの山の印象が、「ローマ神話の2大巨人に挟まれたギリシャの乙女」にすぎなかったのです。

恐れ入りました。

この第4番も傑作です。
演奏は、このクライバー/バイエルン国立Oで、十分です。
いや。失礼。
これ以外にも聴きましたが、この演奏が一番です。

ほかのどの演奏よりも、スリリングで、スタイリッシュです。
タイトルは付いていませんが、7番、8番にも、優るとも劣らない名曲です。


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音楽聴き比べ 第12回 サン・サーンス交響曲第3番

2006-01-13 21:30:16 | 音楽聴き比べ
え~「オルガン付き」と言うサブタイトルが付けられているこの曲ですが、演奏機会の少ない曲です。最近でこそ、パイプオルガンを設置した音楽専用ホールが増えてきていますが、地方都市ではなかなか、演奏出来ない状態です。

曲は親しみ易い旋律の、循環形式で書かれたものですから、わりと覚え易い部類に入ると思います。
エレガントで有りつつ、力強さも併せ持つ傑作です。

オイラ自身、それほど、たくさんの演奏を聴いたわけではないのですが、レヴァイン/ベルリンPOの演奏は、録音も良く、お奨めです。ひと言でいうなら「明るい」演奏ですかね・・・。曲の特徴を十全に捉えていると思います。

もうひとり、ミュンシュ/ボストンSOは、古い録音ですが、彼らしい豪壮な演奏で、勇気が湧き上がるような名演。

また、デュトワ/モントリオールSOは、評論家諸氏の推薦が多く、お薦め盤であるでしょう。(オイラは未聴)

ちなみに、TVアニメ「ルパン三世」で、第4楽章冒頭部分が、何かの登場シーンで、使われたことがあります。 聴けば判るかな?(笑)。
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