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オイラ的名曲案内 第16回 ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番

2006-09-22 23:53:28 | オイラ的名曲案内
この曲は、ロマン溢れる、一大絵巻のような、非常に壮大なスケールを誇る名曲です。

チャイコフスキーのピアノ協奏曲も、スケールが大きいのですが、このラフマニノフの第2番は、さらに濃厚なロマンを感じさせます。

もったいぶるように始まる第1楽章は、すぐさま、運命の嵐、とも言うべき激流に飲み込まれるように展開していきます。

映画「逢びき」で、一気に有名曲になったこの曲ですが、先に音楽をモチーフにしてストーリーを作ったのではないかと思えるほど、劇中では抜群の効果を発揮している、ようです。
いや、オイラは、この映画を観ていません。。。

まあ、それぐらい劇的な、ストーリー性に富んだ曲であるということです。
そういう意味では、とても親しみ易い旋律であり、誰の心にも、受け入れやすい音楽であると言えるでしょう。

近年TVドラマとして制作され、スマップの中居君が出演した「砂の器」の中に登場する「ピアノ協奏曲・宿命」。
劇中では、別途、オリジナルで作曲されたものが演奏されていましたが、ややもすると、この曲あたりは、ぴったりハマるかもしれません。

オイラの愛聴盤は、独奏リヒテル、ヴィスロッキ指揮/ワルシャワ国立POのものです。
最近のものでは、ツィマーマン独奏の小沢指揮/ボストンSOのものが、良い評判です。
アシュケナージのものも悪くないと思います。
(プレヴィン指揮/ロンドンSO盤など)

とにかく、ゴージャスな雰囲気に浸りたい時には、超お薦め曲です(爆)。
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オイラ的名曲案内 第15回 ブラームス交響曲第4番

2006-09-13 22:52:48 | オイラ的名曲案内
叙情的というか、情緒的というか、
感情的、ではなくて、心情的な音楽・・・なんでしょうか?

秋、特に紅葉の頃に丁度良い曲のような雰囲気があります。

物悲しい感じで始まる第1楽章。
疲れた気持ちを、優しく励ましてくれるような、それでいて、自らを鼓舞するようなそんな感じで、曲を閉じます。

第2楽章も似た傾向ですが、癒し的な旋律が、心を静かに保ってくれます。

そして、ちょっと賑やか(笑)な第3楽章。

第4楽章は、非常に内向的なもののように感じます。
遠くを見つめるような、それでいて自分自身を見つめているような・・・。
でも、最後は、意を決したように、締めくくられます。

とにかく、特異な作品であると言えるのではないでしょうか?

出来れば、家の中で聴くよりは、郊外の山間、もしくは、眺めの良い高台で聴くといい感じかもしれません。

オイラの愛聴盤は、シューリヒト/バイエルン放送SO。
枯れた、味わい深い演奏です。

未聴ですが、カルロス・クライバーがウィーンPOを振った演奏があります。
評判は良いようですが、どんなもんでしょう?

カラヤン/ベルリンPOの演奏も個人的には良いと思います。
あとは、ワルター、ベームの巨匠系(笑)でしょうか・・・。
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オイラ的名曲案内 第14回 ブルックナー交響曲第9番

2006-09-01 21:06:01 | オイラ的名曲案内
この曲は、第3楽章までしか完成していない、未完成の曲です。
ブルックナーは、この曲が未完成に終わるかもしれない、ということを、自らの健康状態を鑑みて、ある程度想定していました。

そして、死の間際に、第4楽章の代わりに、自身が作曲していた「テ・デウム」(宗教的合唱曲)を演奏するように言い残したとされています。

この曲の印象を、オイラなりにひと言で言うなら、「彼岸での情景」でしょうか。

世俗から解放され、いわゆる「三途の川」的なそんな場所を見るような、そんな感覚になります。

荘厳に始まる第1楽章。
ややグロテスクな第2楽章は、神から裁きを受けているかのような雰囲気です。

そして、第3楽章。
全てが浄化され、清らかな魂に戻って、天国に導かれるような、そんな感じです。
最後は最弱音のピチカートが消え入るように曲が閉じられます。

ブルックナーは、この曲が完成しても、未完成のままでも、それは神の思し召しだと語ったと言う事らしいですが、この静寂の中に溶け込んでいくエンディングは、まさに神の思し召しかもしれません。

シューベルトの「未完成交響曲」もそうですが、
ブルックナーの第9番も、これはこれで完成したもの、あるいは、完結した音楽であるように思います。

もちろん、彼の遺言通りに、「テ・デウム」を併録したCDもあります。
ベートーヴェンを意識していたかのような第4楽章としての「テ・デウム」ですが、大方の指揮者は、3楽章で完結した第9番として扱っているように思います。

お薦め盤は、シューリヒト/ウィーンPOとか、
カラヤンには、ベルリンPO盤とウィーンPO盤があります。
あとは、クレンペラー/NPO・・・。
個人的には、メータ/ウィーンPO盤が好きなのですが、もうカタログに出て無いようです。

ワルター/コロンビアSO盤には、「テ・デウム」を収録したものがあります。
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オイラ的名曲案内 第13回 ブラームス バイオリン協奏曲

2006-08-20 21:55:44 | オイラ的名曲案内
バイオリン協奏曲といえば、チャイコフスキーや、メンデルスゾーンが特に有名ですが、ベートーヴェンと並んで、このブラームスのものもなかなか良い曲なのです。

チャイコフスキーやメンデルスゾーンの曲は、どちらも結構華麗な印象で、演奏時間も30分未満で、LPレコードの時代からA面とB面にカップリングされて、人気の高い商品でした。

かたや、ベートーヴェンやブラームスの場合は、
演奏じかんが40~45分程あり、レコード1枚を使ってしまうため、商品としては、割高な印象があったのではないでしょうか?
また、作曲家の印象から渋めの曲調を連想されていたかもしれません。

しかしながら、そんなことはありません(笑)。

今回のブラームスは、たしかに骨太な印象はありますが、それはあくまでも伴奏となるオーケストラの部分であり、バイオリンのソロでは十分に優雅な、あるいは、躍動的な面も随所にあります。

旋律も親しみ易く、間違いなく魅力的な曲なのです。

オイラの愛聴盤は、
オイストラトフ(Vn)クレンペラー指揮/フランス国立放送O、
クレーメル(Vn)バーンスタイン指揮/ウィーンPOです。

オイストラトフには、セル指揮/クリーブランドOのものもあり、こちらの方が録音も新しく(といっても、もう37年前)評判は良いようです。
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オイラ的名曲案内 第12回 ベートーヴェン「田園」

2006-08-11 23:55:40 | オイラ的名曲案内
言わずもがな、の「田園」です。
ベートーヴェンの第6交響曲です。

まさに、表題音楽の草分けですが、
これを作曲した時、彼は、すでに聴力を失っていたと、言われています。

第2楽章に「かっこう」(鳥)の鳴き声が出てきますが、
彼の「記憶の耳」は素晴らしいと思います。

生前、マーラーはある時、弟子のワルターが、素晴らしい景色に見とれている時に、こう話したと言います。
「そんなに景色を見つめなくても大丈夫だよ。何故なら、私がこのすべてを作曲してしまったから・・・」

そのときの曲が、交響曲第3番だということです。

ベートーヴェンもまさに、同じような事を我々に語りかけている事でしょう。

彼が、かつて、旅したであろう、その田園の風景や人々の生活の様が、
この第6番にすべて込められていると言っても、過言ではありません。

イカツイ、常に精神を鼓舞し続けるベートーヴェンでは無い、もう一人の彼が、この曲の中に、たたずんでいます・・・。

ちなみに、
ディズニーの「ファンタジア」と言うアニメ映画では、この曲の編集版のような形で、全5楽章を、ユーモアあふれる、ダイナミックな表現を見せていますが、
この映画、第2次大戦前のものなんですね。
驚きます!


超古い録音ですが、
ワルター/コロンビアSOの演奏がお気に入りです。

さらに、これも負けず劣らず(?)古い録音ですが、
クリュイタンス/ベルリンPOの演奏も素晴らしいです。
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オイラ的名曲案内 第11回 マーラー「復活」

2006-07-28 22:27:07 | オイラ的名曲案内
マーラーの交響曲第2番には、「復活」というサブタイトルが付いていますが、これは通称であり、マーラー自身が名付けたものではありません。

曲名の由来は、第5楽章の合唱部分に用いられた、クロプシュトックの「復活」という賛歌に、マーラー自身が加筆した詩から来ているものである。

よって、きわめて宗教的(ユダヤ教)な趣があるが、
普遍的な、神による恩恵に溢れたエンディングは、荘厳であり、感動的です。

アメリカの実業家(出版社社長)は、この曲を初めて聴いたときに、大変な衝撃を受け、ほとんど独学でこの曲のスコアをマスターし、オーケストラを雇い、コンサート会場を借り切って、演奏会を開くまでになったそうです。

その後、今日では、この曲のスペシャリストとして、世界各地で演奏会に招かれ、指揮しているほか、CDなども出しているのです。

この曲しか演奏出来ないにもかかわらず、その評価は、かなり高いそうですが、残念ながら、オイラは未聴です。

まあ、お金持ちの道楽とはいえ、一人の人間をここまで熱くする何かが、この「復活」には、確かにあると思います。
感動すること、請け合いの名曲です。

先日、病から復帰した小沢征爾氏の最初の演目が、この「復活」であったことは、本人いわく、悪い冗談にもならないとのことでしたが、世界的な指揮者故、話題には事欠きませんね。

この曲は、ほとんどの指揮者が90分を超えた演奏時間になる大曲ですが、
クレンペラー指揮/フィルハーモニアOのCDは、丁度一枚に収まっており、オイラも愛聴しております。

他、バーンスタイン/ニューヨークPOによる新盤(’87年)など、名盤多数あります。
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オイラ的名曲案内 第10回 「レニングラード」

2006-07-14 18:59:00 | オイラ的名曲案内
ショスタコーヴィチの交響曲第7番は、「レニングラード市に捧ぐ」という副題がついている。
通常「レニングラード」と呼ばれ、某栄養ドリンクのCMで、ハリウッドの大物俳優に「チチン、ブイブイ」と言わせたシーンの背景に掛っていた音楽が、これである。
作曲当時は、第2次世界大戦の真っ只中で、初演は、国威発揚のために、盛大に行われ、また、その様子は、世界に向けてラジオ中継された。

その中継を聴いていた、ハンガリーの作曲家バルトークは、この曲の例の一節(チチン、ブイブイに合わせられた部分)を自作(管弦楽のための協奏曲)に引用して、ショスタコーヴィチを「茶化す」ようなことをしている。

初演は大成功裏に終わり、ソ連共産党は、曲の出来具合には満足していたようだ。

しかしながら、この曲は、共産主義や、ソ連の体制を賛美する意図で作られたわけでは、もちろんない。

第1楽章では、敵軍の侵攻や、迎え撃つ戦闘シーンの描写を連想させる。
しかし、真の意図は不明で、
ショスタコーヴィチ自身は、極めて普遍的なテーマに基づいて作曲していとものと思われる。
特に、第3楽章などは、悲痛な祈りに似た感情が、曲想から伺えるのではないだろうか?

フィナーレは、勝利の凱歌で力強く締めくくられるが、それは、ソ連の勝利ではなく、あまねく、人類の英知に対する期待を込めたものであると考えて差し支えないだろう。

ヤンソンス指揮/レニングラードPO盤の演奏を愛聴しております。
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オイラ的名曲案内 第9回 シベリウス「フィンランディア」

2006-07-06 19:24:03 | オイラ的名曲案内
フィンランドの作曲家であるシベリウスは、音楽史的には、どの流れにも属さないユニークな作曲家です。

彼は交響曲を7つ作曲していますが、フィンランドの民族伝承を題材に、交響詩も多く作りました。

この「フィンランディア」も、その一つで、8分弱ほどの曲です。

この曲は、フィンランドでは特別な曲で、第2の国歌と言われ、重要な儀式が行われる場合、かなりの頻度で演奏されているようです。

曲は、暗い雰囲気の中で始まり、徐々に高揚し、最後は輝かしく閉じます。
フィンランドの誇りと栄光を謳った極めて民族主義的な曲なのですが、音楽的には全くの普遍性を持った素晴らしい曲です。

お薦め盤は、シベリウスのいくつかの交響詩、管弦楽曲を収録したものがいいのですが、
カラヤン/ベルリンPOは、2度録音して、
旧盤(エンジェルレーベル)は、シベリウスの管弦楽曲集、
新盤(グラモフォンレーベル)は、グリーグの「ペールギュント」とのカップリングです。

またバルビローリ/ハレOの演奏も、古くからの名盤です。

交響詩「タピオラ」や、「カレリア」組曲など、他の曲も名曲が多いので、できれば、シベリウスのみのカップリングのものがお勧めです。

もちろん、「ペールギュント」も名曲ですが・・・。
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オイラ的名曲案内 第8回 レスピーギ「ローマの松」

2006-06-30 23:57:46 | オイラ的名曲案内
この曲は、レスピーギの交響詩、ローマ三部作のひとつです。

「ローマの噴水」(1916)、「ローマの松」(1924)、「ローマの祭」(1928)、という順番で作曲されています。
年代をみてお判りの通り、作られてからまだ100年経っていません。

「ローマの松」は、ローマ各所の、その近辺に実在する「松」の木の目を通して、目撃したであろう歴史の語り部として、その情景を音楽化したものです。

レスピーギは、リムスキー・コルサコフ(交響組曲シェエラザードの作曲者)に師事しており、その華麗なオーケストレーションは、実に魅力に溢れています。

曲は、4つの部分に分かれており、それらは、4本の松の木のエピソードで構成されています。

当時の音楽界の流れは、いわゆる現代音楽的な、調性から離れつつある傾向になっていましたが、レスピーギは、ロマン派の流れを引き継いだ、劇的な表現で、音のパノラマを創作しています。

これら三部作には、いずれも作曲者自身が解説を付けており、国内盤のCDを購入すれば、それを読んで、具体的なイメージを共有しながら、曲を楽しむ事が出来るでしょう。

どうせ買うなら、三部作すべて入ったものが良いですね。

レスピーギは、もちろんイタリア人ですので、イタリア出身の指揮者のものがお薦めとなりますが、必ずしも、それ以外がダメであるということではありません(笑)。
ムーティ/フィラデルフィアO盤は、評判も良く、ベストに近いものです。
また、古くから、不滅の名盤といわれているトスカニーニ盤は、モノラル録音なのですが、依然として高い評価を得ています。

他には、デュトワ/モントリオールSO、マゼール/ピッツバーグSOなど。
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オイラ的名曲案内 第7回 ドヴォルザーク チェロ協奏曲

2006-06-24 21:21:16 | オイラ的名曲案内
隠れた名曲と言っても過言ではありません。

協奏曲といえば、チャイコフスキーのピアノ協奏曲や、バイオリン協奏曲。
あるいは、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲が有名で、曲想もとても華やかです。
しかし、
このドヴォルザークのチェロ協奏曲は、あのブラームスもうらやむ、美しい旋律を備えた、協奏曲のプリンスであります。

この曲は、ドヴォルザークの晩年の曲で、有名な「新世界交響曲」よりも後に作曲されました。
やや愁(うれ)いに満ちた暗めの序奏で始まりますが、その旋律は心に染み入ります。
そして、萎えた気持ちを鼓舞するように盛り上がっていき、やがてチェロの独奏がやっと始まり、その響きは疲れた「身体」を癒してくれそうです。

華やかでは無いけれども、この曲を聴かずに人生を終えるのは、大変もったいないことだと、言っておきましょう(笑)。

エンディングの部分はとても印象的で、初めて聴いた時は、J.T.ウイリアムズのように感じました(笑)。
まるで宇宙空間にフェードアウトしていく、タイトルスーパーのような余韻が、オイラ的に心地よいものと思います。

お薦め盤は、フルニエの独奏、セル指揮ベルリンPOのものが良いです。
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