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007 スカイフォール

2012年12月05日 | た行 外国映画
さて、今日も今日とて、ジェームズ・ボンドは悪人を追っかけて、世界中を飛び回っていた。敵が持って行ったのは、テロ組織に潜り込ませたエージェントの名簿。そんなものが公になったら、どうなるか。。。四面楚歌どころか、とんでもない地獄の真ん中に、ぽつねんと置かれ、ずたずたにされるのは火を見るより明らか。

諦めることなく、追いかけるボンド。しかし、列車の屋根の上でもみ合い、トンネルに入ってしまう手前で仲間のイヴがシュート・・・。弾丸はボンドに当たり谷底にフォールして行く。名簿は敵の手に渡ったまま、MI6はボンドを失い、Mはその責任を取らされ、詰め腹を切らされると。。。

今やMI6は崖っぷち。自分の責任であることは重々承知しているMは、始末をつけるのが本当のやるべきことと身を引こうとしない。敵は着々とMI6の中枢部の入り込んできている。もはやMI6は鉄壁ではない。追い込まれてしまったM・・・・。

じゃじゃああーーん!!ボンドはしっかり生きていた!帰って来た007であります。ちいとすねたMは「電話くらいしなさい!」と。分かります、分かります。全くの放蕩息子。連絡の一つもよこさないで、心配ばかりかけやがる!!強き母と、やんちゃな息子みたいなもんです。

復帰のためには、テストに合格しないとならないと言うことで、しばらくサボってたボンドは、トレーニングに励むのだが息も絶え絶え。お情けで合格?Mの陰謀?完璧ではないながらも、一応現場に復帰。自分が追っていた敵を見つけ、そのバックにいる黒幕を追っかけると。

実は真の敵は、かつてMの部下で、自分と同じ立場であったシルヴァ。Qの秘密兵器(?)でもって彼の居場所を突き止め、連行することに成功。なんだ楽勝じゃん!と。しかし、それこそがシルヴァの計画の一部。MI6に入り込み、中から完全に破壊しようという彼の壮大な計画だった。

なんとか命からがらシルヴァの攻撃を交わしたボンドは、彼を向かい撃つために、自分の生まれ故郷、スカイフォールに行くのであります。そここそがボンドの原点であり、出発点であり、過去との決別の地でもあったのです。。。。さて、シルヴァを倒すことができるのか!!

と言うことで、まずはようやくなじんできたダニエルさんの、おっさんくさいボンドがいいです。ぴりぴりと余裕がなかったいままでの感じと違って、なんとなくゆったりと構えてる風情がよかったです。ギリギリ感が薄らいだのが、いい方向に作用です。なんでしょねえ、007はやっぱ遊び心がないと。

ジェイソン・ボーンの出現以降、映画のアクションの概念が変わったと言われますが、その呪縛にとらわれ過ぎてたような気がいたします。いや、それはそれで十二分に面白かったのですが、007のテイストとはちょっと違うんだなあ、これが。どっかで余裕で、親父ギャグと加齢臭が似合う感じ・・?やっぱ007はそれなんだよなあ。と、勝手に決めてますが、それが無理なく表されてたように思えました。

でも、アクションも十分に迫力あったし、その辺のバランスがよかったと思います。

やっぱ007に必要な要素はQですよね。それもいまどきオタク青年の代表選手みたいなベン・ウィショー!!!!!お見事、ピッタリ!!!合格。



敵は、すんごい迫力のハビエルさん!素晴らしい存在感です。何と言っても007は敵がいかに強いか、すさまじいか!ここにかかってますんで、究極の敵を持ってキターーです。

劣化ウラン弾を撃たれちゃ、アンタちょっとまずいでしょ!と言うところは目をつぶるとして(絶対にボンドはやばいです!)、アストンマーチンのシートベルトがすげーーーかけにくかったなんてのは御愛嬌。あれはあんなふうに・・・・(涙)。そうなんす、こういう余裕の遊び心が007だよなあという見る方の気持ちを納得させてもらいました。

サム・メンデスって、アメリカ人だと思っていたら、イギリス人だったんですね。再認識。

さああて、アタシのお目当ては、言わずと知れたレイフ様でございます!!!!!鼻のない人とか、妙な精神疾患に人とか、最近とんとあのハンサムぶりに素で目にかかれなくて、欲求不満たらたらだったワタクシ。はい、堪能いたしました。レイフさまをあのように扱ってくれただけで、もう満足です。さすがイギリス人。レイフ様の価値をちゃんと分かっての布陣。



大変偏った見方ですいません。レイフ様の追っかけとしては、嬉しい新Mでした。

◎◎◎○

「007 スカイフォール」

監督 サム・メンデス
出演 ダニエル・クレイグ ハビエル・バルデム レイフ・ファインズ ナオミ・ハリス


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22 コメント

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Unknown (魚虎555)
2012-12-06 08:34:20
母は強し。なのかもしれませんね。家族の物語でした。
けじめのつけ方に、うなりました。もちろん、あの程度のけじめは映画の中では今でも、そしてかつてはたくさんあって、列挙するまでもないことも承知しております。
それでもMには敬礼をしたいところです。Mのようなひと、かつてたくさんおられたような。まあ、英国流のノブレス・オブリージュであることは承知していますが。
ボンドもおしゃれもグローバルシーンも良かったですが、それにましてMを堪能する映画でした。
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QQQ! (KON)
2012-12-06 12:44:04
やっぱりQですよ。あのいまどきのオタク感(ぴったりな表現ありがとうございます)、感動ものでした。
全体的に平均年齢が下がったMI6、ボンドが焦ってたところとか、こういうオヤジ目線がいいのです。
新シリーズになってから、ダニエルさん冗談の通じなさそうな雰囲気もやわらかくなって、何となく安心しました。
Mお疲れ様でした!(いつ旦那さん亡くなったのかな?)
旧作へのオマージュ的シーンも、あまりにもさりげなくて、ファン心を刺激してくれました。
私が行った時の会場は、おじさま方ばかり。みんな気合の入った人たちだったみたいで、なんかいい雰囲気でした。
これがFの良さですね。
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そうですね~。 (mori2)
2012-12-07 00:51:37
確かにレイフ様の扱いは、久々に(?)マトモだったような気がします。
とにかく、あのラストを見せられた日にゃ~、
『早く次を見させて!』と強烈に思ってしまいましたわ。
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>魚虎555さま (sakurai)
2012-12-09 17:41:14
なるほど。
今年は訃報が多かった年ですが(ジュディ・デンチは違うけど)、いずれ人は去る。
そのことの始末をきちんとつけるってのも、またイギリス流で、寂しさとともに、背筋のピッと伸びる気分も味わいました。
私としては、新顔に嬉しくて、まったくもうの見方でした。。
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>KONさま (sakurai)
2012-12-09 17:45:22
いろんな見方で、楽しめる作品になってたような。
アタシはモチ、レイフさまですが、ベンもとってもハマってた。彼の持ち味が十二分に生かされてました。
次もちゃんと出てくれるかな。

昔の007だと、んな感じじゃなかったですよ。
缶ビール飲みながら、営業サボってるオッサンが、ちょっと息抜きにボンド見に来てる・・・みたいな。
「ダイ・ハード」の時も似たような雰囲気。
なにはともあれ、楽しめてよかったです。
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>mori2さま (sakurai)
2012-12-09 17:47:44
そうなんですよ。最近変な役ばっかで。。。
まあそれでも十分存在感を出してはいましたが、やっぱ彼のハンサムぶりを堪能したかったのでした。
あーーよかった、よかった。
ニューMに大きな期待です。はい。
でも、どっか腹黒そう。。。。
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レイフ♪ (風子)
2012-12-14 11:03:10
スパイ物の娯楽大作には、やっぱりイケメンがいないとね。
主役がイケメンじゃないから、レイフがレギュラーになるのはうれしいです♪
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>風子さま (sakurai)
2012-12-14 22:13:08
ははは!ダニエルさんじゃ、目の保養とはいかないですかね。
ベンもちょっと違うタイプだし。
やっぱここはレイフさまに背負っていだきましょう。
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マネーペニー (hori109)
2012-12-19 22:38:16
……ってよく考えたらすごく変な名前だけど、
ゴールドフィンガーのときのオナー・ブラックマンは
プッシー・ギャロアというとんでもない名前でした。

それはともかく、今回のようなドラマを経過すると
マネーペニーとボンドの軽口の応酬が必然に
なるわけですね。一度はそういうことになっていると
思ってました。

ああ次回が楽しみだ。え?今度は二部作なの!?
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嫌な奴 (バラサ☆バラサ)
2012-12-20 17:09:09
を演じると天下一品のレイフ・ファインズですが、案の定嫌な奴かと思いきや、決断力のあるいい上司だった!
相変わらず、軽口が叩けないダニエルですが、それはそれでいいです。芸域の狭い役者ですが。

好きなボンドは、ピアース・ブロスナン>ショーン・コネリー>ダニエル・クレイグ>ロジャー・ムーア>ティモシー・ダルトン>ジョージ・レーゼンビーの順ですかね。
ロジャー・ムーアは軽すぎて、まさに広川太一郎でした。アクションは、おっさん臭いし。
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