迷宮映画館

開店休業状態になっており、誠にすいません。

人間万事塞翁が馬 その2

2022年01月26日 | 日記
 安静にしてなきゃなんない足を抱えて、果たして私は家でおとなしくしてられるだろうか。おかげさまで世の中はコロナが猛威を振るい、映画館も休業に。その間、私がせっせと作っていたのがマスク。世間ではマスクが店頭から姿を消し、イソジン何たらが効くとなると一斉に棚から消える。まさにデマゴーグ。マスクをしないで外を歩こうもんなら、自粛警察がオン出てくる。ないなら作ってしまえ!とちまちま作る。今度はゴムがない!こればかりはまいった。パンツのゴムじゃ耳が痛いし、ストッキングを代用したりと、いろんなアイデアが生まれてくる。なんとか大臣がしてるマスクがクローズアップされれば、すぐに型紙がアップされる。どっかの都知事は化粧よろしく日替わりでかわいいマスクで登場。まったく不評だったアベノマスクは結局手元に届かなかったような気がする。いくつ作ったかわからないほどのマスク。そうなると今度は店頭からミシンが消えると。まじに世の中おかしくね。

そのころ作ったマスクの一部。









 最後にまじめに働いたことで、失業保険がもらえる段になった。ハローワークに行かなければならない。ここもかなりの人だった。それこそ老若男女!老はそんなにいないけど、本当にいろんな人がいるんだとつくづく感じた。定年前に辞めたので、失業保険を受け取るためには今すぐ働ける状態であること。これが必須。杖付きながら担当の人に対して、「はい、いつでも働けます!」って、どう見ても無理があるけどそこは「大丈夫!」としなければならない。すぐさま働かなくても3か月の間に3回職探しをした、という実績を作らなければならない。そこはある程度時間があったので、のんびり構えていた。したらば、かつて子供らがお世話になった学童クラブで人手が足りないという話。一番の魅力は通勤時間1分。家の目の前の小学校の中にクラブはある。小学生相手なら、なんとかなるんじゃね、という安易な気持ちも手伝って、ようやく自由になってきた足も後押しして、学童クラブの支援員のパートに就任した。3か月経っていなかったので失業保険は満額もらえなかったけど、大手を振って家を出れるのはいい。

 小学生と思って甘く見たのが間違い。なかなかのツワモノぞろいである。さらにあっちはまったく容赦ない。支援員なんてサンドバッグくらいにしか思ってない…気がする。そうは言いつつ、仕事があるのはいいことだ。ネックなのはマスクをしてるもんで、顔の区別がつかない。特に親御さん。試行錯誤しながら毎日の業務を行っていたことろ、今度は実家から電話が。やばい。父親の具合が悪いらしい。胸に水が溜まっていると。最悪肺がんとか様々な可能性を言われ、とにかく実家に急いだ。

 ぜーぜーと息をつき、ちょっと歩くのも大変。うわーー、これは・・・・。かかりつけ医に行って病院に入院する方法を算段する。とにかくつらい、だめだ、このままじゃまずい、家では無理、みたいなことを言って入院させてもらうための段取りを頭に入れてでっかい病院へ。何?即入院?医者とのやりとりは何だったの?胸にたまっていたのは水ではなく、膿。内臓のいたるところに塊があって、それがすべて膿と。『膿胸』という病気で、即刻入院。かなりたちが悪く、厄介な病気だとか。まず入院して体の中にある膿を出す。私としては病気であろうと、とにかく病院に入院していてもらうのが一番安心。こんだけしっかりした生息確認できるものはない。1週間に2回は山越え(家から実家に行くこと)をして、様子を見に行く。2か月くらいかかるといわれ、もっとのんびりしててもらっていいよとも思ったのだが、なんと完全復活。それも40日位で。うーん、不滅の男だ。

 今まで自分でやる、施設などには入らない、と頑として言い張っていた親父。ここであきらめた。一人で暮らすのは無理なよう。どこか入れそうなところを見つけてくれ、ということで急遽探したサービス付き高齢者用住宅。ここにお世話になることにした。
 2年前に両手骨折し、急遽入所させてもらった施設を3週間で出る!という荒行を敢行し、大顰蹙を買ったことがあるので、「絶対に『すぐに出る!』というなよ」、と子供に言い含めるように諭した。さすがにここまで来たらあきらめの境地のようで、ぶつくさ文句言いながらもそこでおとなしくしている。ここは安心。
 6月末からの怒涛の忙しさ。これ、フルに働いていたら絶対に乗り越えることができなかった。このことを見越してやめたのでないけど、結果やめてて対応できた。塞翁が馬だ。

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