迷宮映画館

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笑の大学

2004年10月28日 | わ行 映画
時は昭和15年、いままさに太平洋戦争に突入する寸前、神武天皇以来、紀元は2600年。劇場でかける芝居の本の検閲が、厳しく行われていた。笑いは不謹慎。国政を批判するような文言は絶対にだめ。そして、『笑の大学』小屋でかける本をめぐって、検閲官と、座付き作家の闘いが始まった。 検閲官は笑いに一切興味のない、真面目堅物、いかにも融通のきかなそうな向坂睦男。いままで笑ったことなどないと自負している。はんこ . . . 本文を読む

2046

2004年10月27日 | な行 外国映画
愛を失ってしまった男。小説家の男は、自分の分身に愛を探させる。生身の自分は自分自身を許せない。本当の愛に手が届きそうになっても、自らその手を振り解いてしまう。なくした愛の大きさは計り知れなかった・・・。 王家衛の独特の世界は、万人に受け入れられるものではないと思う。あんまり好みではなかったのだが、前作の「花様年華」は好きだった。一貫したアンニュイなムードは主役の二人にぴったりマッチ。トニー・レオ . . . 本文を読む

僕セザール10歳半 1m39cm

2004年10月25日 | は行 外国映画
セザール・プチ、10歳半、ちょっと太目の男の子。甘いものが大好き。パン屋さんへのお使いが楽しみ。ケーキを見ているだけで、幸せになる。最近転校してきたサラに一目ぼれ。でも、僕はお世辞にもかっこいいとはいえないからな・・。 友達はモルガン。これが僕の目から見てもかっこいい。頭はいいし、ハンサム、何をさせても決まっちゃう。サラはどう思っているのかなあ。でも、モルガンにも悩みがある。それはお父さんを知ら . . . 本文を読む

いま、会いにゆきます

2004年10月24日 | あ行 日本映画
母・澪を亡くした巧と祐司の親子は、ゆっくりと暮らしていた。目玉焼きもなかなかうまく焼けない、Yシャツはいつもよれよれ。人並みのことがうまくできない巧だったが、なんとか、精一杯、祐司を守ろうとしていた。そして、雨の季節に帰って来るからね、といい残した澪の言葉を二人は信じていた。 梅雨の季節の憂鬱なある日、澪は帰ってきた。ちゃんと言葉どおりに。でも、澪はすべての記憶を失っており、自分が巧の妻で、祐司 . . . 本文を読む

コラテラル

2004年10月21日 | か行 外国映画
マックスはL.A.を走るタクシーの運転手。車を磨き上げ、道を熟知し、プロ意識に徹している。モルディブの青い海の写真が、彼の心のオアシス。今日もいつもと同じ夜の仕事が始まった。 女性検事を乗せた後に、一人の男が乗った。ヴィンセントと名乗った彼は、破格の金を払い、5ヶ所を回るという。しかし、ヴィンセントは、殺し屋だった。告発された麻薬組織が、自分達に不利な証人を殺すために雇った、冷徹な男だった。いつ . . . 本文を読む

ドリーマーズ

2004年10月18日 | た行 外国映画
1968年、パリで起こった5月革命をきっかけに何かが変わっていく若者のスピリットを描いた、ベルトルッチの妙な思い入れが感じる作品。 シネマテークに通い、ヌーベルヴァーグから、30年代のクラシック、ハリウッド映画に没頭する若者達。その中に、アメリカからの留学生、マシューがいた。彼はすなわち「巴里のアメリカ人」。そこでであった、ミステリアスな双子と、奇妙な共同生活が始まる。 映画のシーンをあてっこ . . . 本文を読む

タカダワタル的

2004年10月16日 | た行 日本映画
伝説になりつつあるミュージシャン、高田渡を追ったミュージック・ドキュメンタリー映画。音楽性に力点が置かれており、高田渡の音楽を聞かせたい、という趣旨がよく見える。高田渡氏のコアなファンは多く、高田渡を語ろうとしても、それは無理。なので、あくまでも高田渡入門編と監督自身も言うように、とっつきやすい高田渡像ができている。 この映画を見ると、なかなかの音楽性を発揮し、それなりの楽しい映画に仕上がってい . . . 本文を読む

インファナル・アフェア2 無間序曲

2004年10月14日 | あ行 外国映画
昨年、日本で公開されて、その面白さに見事にやられてしまった「インファナル・アフェア」。警察とマフィアにそれぞれおとりを潜ませる。そして、その息詰まるやり取りの見事だったこと。狡猾なラウと、人生に疲れ果てていたヤンの対比も最高だった。 この映画の成功を受けて、続編に着手したのが、「インファナル・アフェアⅡ」。物語は続編といいながら、時代を遡る。なぜ、ヤンとラウは、それぞれおとりという道を歩むことに . . . 本文を読む

ベジャール・バレエ・リュミエール

2004年10月13日 | は行 外国映画
「ボレロ」の振り付けで名高い、モーリス・ベジャールを追ったドキュメンタリー映画。バレエには欠かせないチュチュを取り払ってしまったといわれる彼は、70歳をすぎても、エネルギーは爆発的だ。 新作「リュミエール」に振りをつけていくのだが、踊り手と、曲と、新たな振り付けと、彼の頭の中ではもう組み立てられている。こう表現したいのだけど、どうやって作り上げていったらいいのか、苦悩とまではいかないが、迷路の中 . . . 本文を読む

天国の青い蝶

2004年10月13日 | た行 外国映画
脳腫瘍で余命いくばくもない少年と、世界的昆虫の権威の出会いが奇跡を生んだ本当の話。 虫が大好きで大好きで、とにかく大好き。そんなピートがどうしても青い蝶を見たいという。それは青い蝶は奇跡を生み出してくれるから。世界が変わるから。でも少年は脳腫瘍をわずらい、もう歩くこともできない状態だった。でも、どうしても見たい。その意欲に負けた昆虫学者・オズボーン博士は、彼を南米のジャングルに連れて行くことを決 . . . 本文を読む

バレエ・カンパニー

2004年10月04日 | は行 外国映画
アメリカ・シカゴに実在するジョフリー・バレエ・オブ・シカゴ。主役のネーヴ・キャンベル以外は、すべてこのバレエ団の本物のバレリーナーが出演。本物のバレエがこの映画のすべてだと思う。バレリーナといえども生身の人間。人間の極限まで研ぎ澄まされた力と、肉体と、表現される美しさ。 プリマドンナと演出家の衝突、バレエ団といえども、湯水のように金は使えない。スポンサー探しに奔走。怪我をしてしまったプリマ、しか . . . 本文を読む

茶の味

2004年10月04日 | た行 日本映画
春野幸子・・・小学校1年。逆上がりができない。秘密の場所にある鉄棒でがんばってがなかなかできない。時々あらわれるでかい自分がうざい。これを消すには、逆上がりができたときかもしれないと思っている。 春野一・・・高校1年生。いるんだよな、こういう高校生。ほのぼの系の高校生だが、現在、失恋中で、女性不信。でも転校生に心惹かれてる自分が好き。囲碁が得意。いるのかい、いまどき。 春野美子・・・主婦。アニ . . . 本文を読む