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天国の日々

2013年11月07日 | た行 外国映画
寡作で知られるテレンス先生の監督作品、2作目。「地獄の逃避行」を見ていないので、コンプリートというわけにはいかないのだが、今月WOWOWにて放送があるので、そちらを楽しみに待っています。

で、一番好きな作品がこれ。いや、好きとか何とか言うのはおこがましいのですが、とにかく美しすぎて。アメリカのどこまでも続く大地の底しれなさ。その風景だけでうっとりしてしまいます。



一応、リチャード・ギアが初の主演を張った作品として名をはせましたが、私のお目当ては言うに及ばず!!!もちろん、サム・シェパード様!!!!!!!



彼のはかなげな姿、孤高の佇まい、遠くを見通すような深いまなざし、そしてどこまでもどこまでもあくまでも孤独な姿。このころのサム様に出会ってしまった私は、完全にノックアウト。イーサンと対張ってましたが、あの頃は断然サム様だったのですが、最近の役柄を見てると、ちょっとなああ・・・・・。テンションは下がるのもやむを得ないかなと。

テレンス先生、またかっこよく使ってくれないかなあ~と思うのですが、先生は同じ役者を使わないのですよね。その辺はどんなこだわりなんでしょう。

話は第一次世界大戦の頃、日雇いの麦刈人の仕事についたビル@リチャード・ギアは、恋人のアビーを妹と偽って働いていた。農場主は余命を告げられているチャック@サムさま。いきいきと生の塊のようにはつらつとしたアビーから目が離せなくなったチャックは、アビーにプロポーズする。

余命のことも考えて、受けるアビーは、今までは全く違うまるでお城の中のような暮らしを始める。もちろんビルも一緒に。目いっぱい今を堪能するかのようにアビーを愛そうとするチャックだが、ビルとの関係は疑っている。

ビルとアビーのキスシーンを見てしまったチャックは、ビルを問い詰め、出て行こうとしないアビーを置いて、出て行く。



そしてまた麦刈の季節がやってきた。今年も豊作だ。次々と汽車から降り立つ麦刈人。そして、ビルもやってきた。なにか不吉な風を感じる。そしてそれは意外な形でやってきた。人間の力では到底及ばないとんでもない力。。。。。思いもかけない結末が待つ広大な畑。。。

美しすぎる空と大地に対比すような、小さな卑屈な人間。どんなにあがいても、人間なんぞ大地の中では小さい・・・・、などと思ってしまいます。

若いころに見たときは、ひたすら圧倒された覚えがありますが、今見ても充分その迫力と美しさに陶然となってしまいました。うーん、やっぱこのテレンス先生が好きだなあ~。やけに小難しく、人間を超えた何かを、精神を超えた得体のしれないものに立ち向かってるのか、何だがすとんと落ちない作品が多いこのごろ。初期の単純な話が好きだったなあと、改めて感じた次第です。

私的には、久しぶりにサム様を堪能。素敵でした。この乗りで、「女優フランシス」も見たくなった。。。

◎◎◎◎

「天国の日々」

監督 テレンス・マリック
出演 リチャード・ギア サム・シェパード ブルック・アダムス リンダ・マンズ





監督 テレンス・マリック


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