迷宮映画館

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ディス/コネクト

2014年09月08日 | た行 外国映画
その昔、「ザ・インターネット」という映画があった。サンドラ・ブロックがコンピューター・アナリストになって、出始めのネット犯罪を見つけて、どつぼにはまって行く・・・って感じの映画。「スピード」でメジャーになった後の作品だったと思う。ちょいと調べたら、なんと1995年の映画だった。およそ20年前だ。

あの映画を見ながら、うーん、怖いなあ~と思いながら、どこか人ごとのような・・・、ネットはこれから進歩して行くだろうけど、そんなすごいことにはならないんじゃないかと。機械は発達するけど、人間はやっぱデンと構えてゆるぎないものであるからきっと大丈夫だろうという、ものすごい安易な希望的観測だったのを覚えてる。

あれから20年。隔世の感がある。20年を毎日過ごしてきた自分にとってはそれほど劇的なもんではないが、今あの20年前の映画を見たら、どう思うだろう。。。。

技術の進歩は明らかに人智を超えているように思う。20年でこれだ。でも、人間はどうなった?もしや、逆行しているのでは?と思ってしまうほどの倫理の欠如と、秩序の崩壊。こんな私たちに、はたして技術は射るのでしょうか?PCを目の前にして、ネット駆使しながら、こんなこと思ってしまいました。

映画は、本当にいまどきの問題を真っ向正面からえぐった作品。いたずら小僧の少年たちが、ちょっと気に入らない奴をいじめてやろうという、ごくごく普通の当たり前に昔からあったこと。ただし、いまどきのアイテムがたちが悪い。SNSを利用したことによって、防波堤は撤去され、情報はとめどなく流れて行く。

片やうまく行ってなかった夫婦。妻はやはりいまどきのツールのチャットで自分の心の痛みを知る人を見つけ、そこに安らぎを見出してた。しかし、そこから情報が漏れ、口座のハッキングから破産状態に陥ってしまった。いまどきの強盗には、拳銃もマスクもいらない。ただ情報があればいい。恨みがあるわけでも、何かされた仕返しでもない。ただ単に情報がそこにあったから。何ともさもしい世の中だ。

だれが一体こんなことをしたのか?もちろん、情報を得るためにネットを駆使して、犯人探しをするが、その人がどんな思いで、何をしたのかが見えるのは、きちんと相手と対峙した時。ネットに翻弄される人たちを見ていると、生身の人と付き合う方法を失っているのではと思うほどだ。「her」と、同じじゃないか。あっちは少し未来の世界の話だけど、機械に翻弄される人間の姿は同じだ。

結果、人と向き合うことを思い出し、途切れそうだった絆を取り戻すきっかけになっていく・・・と言うことなのだが、それにしちゃ、代償が大きすぎる。でもやっぱ人だよ。道具を使ってるのも人。人間次第のはず。ただし、その広がり方に歯止めが利かなくなるのが、今の機械の恐ろしさだ。使う方としては、心しないとならない。

めきめきいいアレクサンダーですね、ここは情けない夫もなかなかのはまりかた。ますますわたくし好みでござります。ミカエルさんも出てたし、スウェーデンとなんかいわくがあるのかな。それとも、今時代スウェーデン?

◎◎◎○

「ディス/コネクト」

監督 ヘンリー・アレックス・ルビン
出演 ジェイソン・ベイトマン ホープ・デイビス アレクサンダー・スカルスガルド フランク・グリロ ミカエル・ニクビスト ポーラ・パットン 


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2 コメント

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観ていたのに (rose_chocolat)
2014-10-01 16:36:41
すっかり忘れてしまってる。いけないわ。。。

でも自分のブログ読み返してみたら好きな作品でしたね。
ネットのあれこれって真面目にめんどくさいけど、
犯罪に巻き込まれるのだけはごめんですね。。
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>rose_chocolatさま (sakurai)
2014-10-06 13:43:38
いやーー、3か月も経ったらすぐに忘れちゃう。
でも、読み返したらすぐに思い出すもんね。
結構いいなあと感じた作品でした。
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