お馴染みの(はずの)英単語の意外な意味や用法を、クイズ感覚で「お勉強」していただこうという趣向の第3弾です(文末に過去分へのリンクを貼っています)。「誤訳をしないための翻訳英和辞典」(河野一郎 DHC刊)をネタ元にお届けします。
知識、想像力、推理力(?)を発揮いただき、気軽にお楽しみください。
★ GENTLE ★
「やさしい、穏やかな」だけではありません。「ランダムハウス英和」での用例を紹介しています。その用例ですが・・・
「女性に対する態度をいう場合には性的な意味を含むことがある:
"Be gentle with her.(セックスのとき)手荒にしないで。
「優しくして」は "Be nice to her."が無難。
とあります。なかなか行き届いた説明です。お役に立てばいいのですが。
★ GO ★
熟語になるとやっかいな動詞ですが、いくつかをご紹介。
"go places"は「いろんな所へ行く」じゃありません。しからば・・・・
「出世する」という意味です。
"Mary is going with George."は、「一緒に出かけてる」う~ん、残念でした。
「つき合ってる。交際している」ということです。
"Anything goes"ってどういう意味かお分かりですか?
「なんでも通ってしまう」ー>「何でもあり」ということなんですね。
★ DON'T GO AWAY ★
「行かないで~」って、別れ際の女性のセリフみたいですが、テレビ、ラジオで使われると?
「ほかの番組へ行かないで~」ー>「どうぞチャンネル(ダイヤル)はそのままで」というお願い調の表現になります。テレビの世界はどこも同じようですね。
★ GUYS ★
私らの年代ですと、マイト・ガイ(小林旭ー左画像)とかタフ・ガイ(石原裕次郎ー右画像)を思い出します。
「野郎、ヤツ」という意味で、男専用でした。でも、今は、男女を問わず、カジュアルな感じで使える時代になってるんですね。
"Hello guys!"(皆さん、こんにちは)という具合。こんなところにも性差を越える流れが及んでいることになります。
★ HAPPY ★
しあわせな、楽しい、愉快な、などごくありふれた言葉ですが、"ー(ハイフン)"を付けるといろんな造語が可能になる便利な単語です。それぞれ、どんな意味か推理してください。
a money-happy person
a trigger-happy terrorist
a ticket happy cop
strike-happy workers
順に、カネの亡者、すぐに銃をぶっぱなすテロリスト(triggerは銃の引きがねです)、やたらに交通違反切符を切る警官(cop)、すぐにストを討ちたがる労働者、ということです。皮肉と揶揄が混じった表現が簡単に作れますね。
★ HERE/THERE ★
電話でのやり取りです。
I said,"Cindy--Are you still there?"
"Yes,darling,I'm here."
「そこにいるの?」「ええ、ここにいるわよ」じゃないんですね。どんな状況でしょう?
「ねえ、(私の話を)聞いてる?」「ええ、聞いてるわよ」ということなんですね。自分の語りかけへの反応が遅かったり、鈍い時なんかに使えるカジュアルな表現ですね。
それでは、次回をお楽しみに。