佐渡の翼

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慇懃だが威圧的なソムリエ氏   投稿者:佐ガット覆面調査員

2008年06月13日 09時03分56秒 | 国内高級ホテルレストラン・料亭食べ歩記
メインの肉料理は「熊本産の特選和牛ロース肉のグリエ 旬野菜のエチュベと共に」である。焼き加減はミデイアムレアー。肉の真ん中はほんのりピンク色。肉の脂の旨みが一噛みごとに口の中に広がります。いやもう本当に美味しい。周りに添えられたプチ野菜も可愛らしくて食べるのが何だか勿体ないようです。何と言っても色取りが抜群ですよね。これは素人には真似できません。お野菜の味もしっかりしていて、付け合わせとしては最高です。本日のベストの一皿。佐渡の焼肉屋さんで食べるロース肉の焼肉を美味しいと思っている方は、このお店のお肉料理を味わってみて下さい。お肉観、いや世界観が180度変わりますから。


そうこうするうちに、お隣におのぼりさんらしき男女4人組がやってきました。「お食事の前にお飲み物は?」というソムリエの問いに、「ボトルのシャンパンのお勧めは何でしょうか?」と尋ねる声が。すると、この高ビー調のソムリエさんは「お客様のお好みに合わせて、お勧めするシャンパンも違ってきます。まずはお客様のお好みを伺ってからでないとお勧めのしようがありません」と冷笑気味に言った後、「なにしろ当店にはシャンパンのボトルは100種類ございますので」と誇らしげに続けた。4人の間にやや白けた空気が漂いました。すると誰かが「ではグラスでは何がありますか?」と尋ねると、ソムリエ氏は「グラスですと1種類のみです。クリュグ(イギリス王室御用達の高級シャンパン)になりますが」、と一言上目使いで言い放つと、数秒の沈黙が続いた。了解と受け取ったソムリエ氏は「それでよろしゅうございますね」と念押しするが早いが踵を返し、ワインセラーへと足を向けた。4人組のリーダー格らしきおじさんが「とまあーそういうことだ」と諦めともつかない溜息を漏らした。ソムリエ氏の物腰は終始慇懃でしたが明らかに客への威圧感が漂っていました。ロオジェのソムリエ氏がフレンドリーでどんなプリミテイブな客の質問にも丁寧に答えていたのとは実に対照的な光景でした。

しかし、このソムリエ氏の対応は正しいのです。漠然と「オススメは?」と聞かれても、ソムリエはお客が何に重きを置きたいかが分からないので、選びようがなく困るだけです。お任せ下手な頼み方の典型なのです。シャンパンはグラスでまず食前酒として頼んでおき、お料理を選んでから、「このお料理に合うワインをお願いします」、あるいは「このお料理を邪魔しないワインをお願いします」という頼み方がお任せ上手な頼み方と言えよう。



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