

チェックインを済ませてお部屋に入り、室内撮影を終えた頃に、ドアチャイムが鳴った。ドアを開けると外にはベルボーイがいて、スーツケースを室内に運んでくれた。肩の肩章部分に白い手袋を挟み込み、リッツのロゴ柄がプリントされたネクタイを締めている。きりりとした素敵なおにいちゃんだ!大抵の女性なら「うわあ~、何てイケメンなんでしょう」と感嘆の声を上げるところだろう。リッツのスタッフはどの人も良く訓練されており、接客のプロばかりである。そのHospitalityは、ロンドンのホテルの中でも群を抜いており、特に上級客室宿泊者に対するそれにはいささかのぬかりもない。トリップアドバイザーのようなホテルの口コミサイトを読んだら、「身なりの貧相な、リッツには似つかわしくないような客が宿泊した際、ドアマンがあからさまに小馬鹿にしたような態度を取った」と言う趣旨の辛口批評が投稿されていたが、リッツはいくら金があってもその種の客が泊まるべきホテルではない。小汚い格好のバックパッカーがロビーにいたら完全に浮きまくるかドアマンに誰何された後に追い返されるかのいずれかだろう。リッツ・ロンドンは紳士淑女の集まる場所であり、場所柄をわきまえたファッションで行かねばならぬ。筆者は、このイケメンベルボーイに5ポンドのチップを手渡した。リッツロンドンクラスはチップが5~10ポンドの世界なのだ。従って、1000円程度の食事代で済まそうと考える貧乏人が泊まるホテルではないのだよ。
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