つぶやき専門のおやじが盛んにツイッターでつぶやいていた。このおやじは「最低3回はそのお店に訪問してから評価せよ」などとほざいている。あのねえ~、ミシュランが三回訪問するのは掲載に値するお店だけで、レベルの低い店は1回限りの調査で終了なんだよ。当ブログは駄目な店でも再訪している(それはいずれ記事になるので楽しみにお待ち頂きたい)。だからミシュランよりは遥かに親切で温情溢れるブログだ。こんなブログは佐渡には無いだろう、おやじよ。
昨年の11月23日、筆者は池袋西武本店8階のレストラン街にあるラーメン店、「九州じゃんがら」を訪ねてみた。このお店、豚骨スープが売り物で、かつては行列ができるほどだった。だが、ラーメンだけに客の回転は早く、待ち時間は最大20分ほどだったそうだ。筆者は待つのが嫌だったので午前11時丁度にお店に到着した。すると既に開店しており、待たずにすんなりと入店できた。回転寿司の美登利寿司には長蛇の行列ができていたが、このラーメン屋には行列は皆無だった!何だか拍子抜け!店内はがらがらで、筆者はカウンター席の端っこに座った。ホールスタッフ達は皆さん笑顔で、接客態度は非常によろしい。筆者は、このラーメン屋の一番人気である「じゃんがら全部盛り(1000円)」を注文した。するとスタッフが「スープは3種類ございまして、一つ目は、東京風のあっさり上品味、二つ目は博多風の豚骨濃厚味(げんこつ)、三番目は熊本風のマー油使用のにんにく味です。この中からお選び下さい」と言った。席の前の張り紙を見ると、具の追加や替え玉もOKらしい。この辺は、スープの種類や麺の太さを選べない、佐渡の「ゆうじ」さんと違い、多彩な客の好みに柔軟に対応している。筆者は東京風のあっさり味を指定した。すると、注文後たったの2分でラーメンが出来上がった。あの、佐渡の「あじゃあじゃ」だって3分を要したし、カップ麺だって最低3分は待たせるのに、一体どういう調理法を展開しておるのか?さほど期待せずにスープを一口啜ってみた。だが意外にも、豚骨使用なのに、鶏がらスープとのコラボが抜群で、あっさりマイルド味に仕上がっており、非常に美味しい!「ゆうじ」さんのラーメンのスープがやや脂くどかったのに比し、すっきりとした旨みで幾らでも飲める。飲み干してもいいくらいだったがさすがにそれは止めておいた。麺は中細のストレート麺で、個人的には太麺に合わせて欲しかったが、これはこれで美味しい。分厚い豚の角煮は柔らかかったが、チャーシューはちと硬い!この辺の統一性のなさや、煮卵の黄身まで味が滲み込んでいない点(デジブックに証拠写真あり)などは、2分のやっつけ仕事のせいだろう。行列がなくなっていた理由がこれでようやく分かった。だが、博多風に明太子がトッピングされていて、これを少々食べるとピリカラ味になって又一段とスープの美味さが増すように感じた。会計時にクラブオンカードを出してポイントを付与してもらおうと思ったら、「その作業をすると50円増しになる」と言われた。妙なラーメン屋である。
西武百貨店を出た後、いつものように伊勢丹地下の惣菜売り場でトマトとピーナッツを手に取りレジに並ぼうとしたら、行列の人数が多いレーンと少ないレーンが出来ていた。取りあえず行列の少ないレーンに並んでみて、前方を見たら、「研修中」と書かれた名札をぶら下げた従業員がレジを打っているのに気付いた。なるほど、新人でレジさばきに不慣れなために精算に時間がかかり、客がそれを敬遠し、結果として並ぶ客が少なかったのだとようやく合点がいった。行列の人数が多いレーンでは手馴れたベテラン店員がさばいているので、急がば回れで、結果的にはこちらの方が早くレジ作業が終了していた。「研修中」の名札をぶら下げさせた伊勢丹の言いたい事は、「お待たせしますがそれでも良ければお並び下さい」なのである。だが伊勢丹は「新人で不慣れなため、お客様をお待たせしご迷惑をおかけする事が多々あるかと存じますが、お許し下さいませ」などと言う趣旨の張り紙を店内に掲示するような事は絶対にしない。何故なら、そのような張り紙は社会常識として決して掲示してはならないからだ。筆者は駆け出しの頃に先輩に「へましたり、もたもたして時間がかかっても、新人だからと言えば許してもらえますよねえ~」と甘えた事を言ったら、「お前、それでもプロか?プロなら新人もベテランも関係ない、世間は区別して接してくれるほど甘くはないんだ。ちゃんとした仕事しなけりゃあ世間は厳しいんだぞ」と一喝されてしまった。筆者の言わんとする事がお分かりになったであろうか?「麺好や ゆうじ」さん。