まんぷく食堂 投稿者：佐ガット覆面調査員

２月初旬のとある日、私は、ペニンシュラホテル２４階にあるレストラン＆バー「ピーター」を訪ねてみた。このレストラン専用のエレベーターに乗り込み２４階で降りると、美人ウエイトレスがにこやかな笑顔で待ち構えていた。するとこの美人が「お客様、ご予約は？」と聞いてきたので、「いえ、予約していないんです」と答えたら、「しばらくお待ち下さいませ」と言いつつ奥の方へと消えていった。ほどなくして戻ると、「申し訳ございません、ただいま予約で満席でございます」と言った。「じゃあ～、最初っから満席ですと言って断ればいいじゃないですか、もったいぶらずにい～」と心の中でつぶやきながら、私はくるりと踵を返した。この不景気で外資系の高級ホテルはどこも経営に四苦八苦、ペニンシュラもご多分に漏れず宿泊料のダンピングを行っているというのに、レストランが予約で満席のご盛況とはご同慶の至りである。

それではと言うわけで、有楽町駅のガード下へと足を向けてみた。見ると、外観が昭和の闇市さながらの「まんぷく食堂」なる看板が見えた。屋外にお料理のサンプルが置いてあり、海鮮てんこ盛りの「まんぷく丼（１１３４円）」が目に留まった。これを注文しようと決めてからお店に入った。店内は昭和のレトロな雰囲気が満載の様相！壁には勝新太郎の座頭一の映画ポスターなどが張られていて、どことなく終戦直後のアメ横みたいな感じだ。まんぷく丼を注文したら、女将さんらしき人が、まず茶碗蒸しを運んできた。「熱いのでお気をつけ下さい」などと言ったが、電子レンジでチンした代物らしく、中までよく火が通っておらず、内部はやや生ぬるい。二口ほどかじって止めておいた。６分ほどで「まんぷく丼」が完成した。鮪の漬け、ほっき貝、サーモン、烏賊、ボタン海老、とびこ、帆立、カンパチ、などがてんこ盛り！酢飯の量が多く、かなり食べ応えがある。魚介の鮮度は合格！量も多く、確かに完食するとお腹がまんぷくになる分量だ。コスパを考えれば、有楽町のこの地にしては格安であり、充分満足できるお値段だ。全体のバランスとしては、佐渡フイッシャーズホテルさんの海鮮丼にはかなわなかったが、安くて美味いお店としてサラリーマンの強い味方になるだろう。そう思わせた「まんぷく食堂」さんだった。