こちら黒金町の4階です。

静岡県労福協を身近に感じていただくために事務局員が交代で情報の発信しています。

苦学生の増加

2013-02-26 | 地域役立資金

先週から花粉症の為、右目からの涙が止まりません。この時期は本当に辛いですね。花粉症のみなさん、もう暫らくの辛抱です。

日曜日の夜のテレビで、大学生の奨学金制度について取材報告がされていました。大学生の約半分が奨学金を利用し、その借入額の多額な事に驚くと共に卒業後、就職難で返済が出来ない方が増えている実態が報告されていました。

2004年度から日本育英会が日本学生支援機構へと改組されました。日本学生支援機構の奨学金には2種類の奨学金が有ります。ひとつには第1種奨学金・・・無利息 もうひとつは第2種奨学金・・・利息つきです。第1種奨学金の無利息で貸与を受けられる方でも、利息付の第2種奨学金を借りなければならないケースが出ているそうです。何故?・・奨学金の未返還額が777億円にも膨らんでいるから。(平成21年度末)

リーマンショック以降の家計収入の減少で授業料、生活費の援助も厳しく、奨学金をどうしても借りなければ学業を続けられない家庭が増加しているそうです。しかも、その数は今後ますます増加していくとの報告でした。更に、就職できず奨学金の返済に窮する人、就職できても長期に亘って返済に追われ、自分の将来に不安を感じている人など、ネットでは社会問題化してくると警鐘が鳴らされています。

さて、下の写真は昨年8月に静岡県立大学で行われた「ロッキー奨学基金」贈呈式の模様です。地域役立資金により苦学生の支援のために創設されました。県内の公立大学に通う8人へ各20万円が贈呈されました。2013年度には私立大学を含め18人へ贈呈がされる予定です。

贈呈を受けた学生からは「本当に助かりました。」「有意義に使います。」とのお礼の手紙を頂きました。金額は小さくとも何とか苦学生を支援していきたい、とこの制度はつくられました。しかし、上記の状況からすれば、もっと深刻な問題が起きる、起きているのではないかと推察します。

県労福協は苦学生の支援と共に、奨学金制度が引き起こす問題について今後相当な関心を持っていく必要が有ります。(金)

追伸  もう一つの学生支援制度「セーフティーネット奨学金」です。今のところ利用は有りません。詳しくは県労福協H.Pをご覧ください。