欅並木をのぼった左手にあるお店

ちいさいけど心ほっこり、French!テイストなお店♪

女の子のくれたビスケット

2006-04-29 | poem
僕がうつむいて座っていると、女の子がどこからかそばにやってきて、僕にビスケットを一つくれた。
女の子はすぐどこかへ行ってしまったけれど、僕はそのビスケットを握ったまま、しばらく動けないでいた。
ビスケットを食べると、なんだか甘くてなつかしい味がした。涙が自然に出てきた。
ミルクと塩のきいた昔ながらの丸いビスケット。
一つだったけど、僕の心にはぐっときた。

ビスケットをくれた女の子はどこへ行ったのだろう?
僕はここでなにをしているんだろう? 僕はこれからどうしていけばいいんだろう?
迷いの僕に、女の子がくれたビスケットは心にぐっときた。
甘くてなつかしい、あのビスケットの味が僕の気持ちを軽くしてくれた。
長く忘れていた故郷に急に帰ってきたような、そんななつかしいほろ苦い味がした。


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