欅並木をのぼった左手にあるお店

ちいさいけど心ほっこり、French!テイストなお店♪

愛は幻想の中の

2008-07-29 | poem
砕け散った白い羽根。わたしの足もとに散らばる愛。
ひざまずいてやさしく拾ってくれる人もなく。
秋風が頬を身体を行き過ぎていく。
長いコートはうす汚れ、寒さをしのぐマフラーもない。
このまま寒い夜をむかえてしまうの?
愛はもう幻想の中に?

悲しみも苦しみもない、暗くも明るくもない感情。
散り散りになった白い羽根を拾う愛もなく。
それを期待するだけの潤いもない。
やがて夜が来る。わたしはどうなってしまうの?
愛は桃源郷のような願いに終わってしまうの?

秋風が白い羽根を吹き飛ばしていく。
散り散りに消えていくわたしの愛。
夜をむかえるわたしはなにに潤いを求めればいい?
こんな寒い場所で。白い羽根を失いゆくままに。
秋風がわたしを通り過ぎていく。しだいに夜が近づいてくる。
わたしはこのまま立ち尽くしているだけ?
愛は幻想の中の花たばで終わってしまうの?

愛していると

2008-07-26 | poem
愛していると、そのささやきも聞けないままに。
雷鳴響く雨の中をあなたは出ていった。

間近で光る稲光も、あなたを失うよりは怖くなかった。
これははじめからわかっていたこと?
もう、あなたを見ることはないの?

雨は強く激しく。
雷鳴とともに窓をたたく雨つぶ。
でも、この嵐はいつか止む。
だけど、あなたの声は戻ってこない。

ただ愛していると、そうささやいてほしかった。
あなたは出ていった。雷鳴とどろく雨の中を。
もう、あなたの声は聞こえないの?

クロスの輝き

2008-07-25 | poem
握りしめたクロスの輝きにこれからの希望を託す者。
怒りや悲しみを脱ぎ捨て、愛の衣をまとおうとする者。
あなたたちの願いはかなえられるのです。
その手に握られたクロスの輝きが、疲れたあなたたちをやさしく癒してくれるから。

あなたの手を上から包み込むような愛。その様子を目をこらしてごらんなさい。
つぐんだ口もとが喜びにゆるんで、しだいに明るさをとり戻していくのを心待ちにしていなさい。
その手に握られたクロスの輝きがなによりの証。
あなたの手はあなたの希望を救うのです。

心が暗闇に閉じ込められたように感じていても。
悲しみや淋しさが身を切るようにしんしんととどまっていても。
あなたの手に握られたクロスの輝きが、あなたを救う。
日のあたる植物が力強くその芽を伸ばすように。
笑顔ある人がやわらかな気持ちを育んでいけるように。
その手の輝きがあなたを導いてくれるから。
手の上をおおう愛を感じて、そして、信じ続けているのです。

あなたの手に握られたクロスの輝きが、これからのあなたの証。
その手がこれからのあなたを救うのです。

ドルフィン・ダンス

2008-07-24 | poem
ブルーの闇から光の方へ。
つき上がり、光と闇のはざまを泳ぎゆくものたち。
身を反転させて、仲間をさそい。
ピュアな響きを水にこだまさせるものたち。

さぁ、いらっしゃい。
深いブルーの世界で、一緒にダンスを踊りましょう。
暗がりから光あふれる水面へ。
一気につき上がり、風のように身を反転させ、幼子のような好奇な目でブルーの世界を見渡すものたち。
さぁ、わたしたちと一緒にダンスをはじめましょう。
澄んだブルーの踊り場で。光と闇をはざまに。

何頭もの水の天使たちがこの世界に集い。
身を反転させて、光に闇をかけ抜ける。
ピュアなささやきで、まわりの気をひく水の天使たちよ。
光のちりばめられたブルーの世界で、好奇のダンスを披露し、まわりに癒しを降りまく天使たち。
ここは夢の中? 
あなたたちは誰に使わされた水の天使なの?

手放すのは

2008-07-22 | poem
愛の血に触れるのは誰?
まぶたの奥の記憶を持ってこうとしている人。
これからおとずれる冷たい演劇をあなたは恐れている。
まるで夕闇におびえる幼子のように。
あなたの血は彼方からの声を聞こうとしないの?

こわばった顔、冷めた孤児の瞳のように。
そんなまなざしでこの国を見渡して、いったいなにに寄り添うというの?
握ったその手をはなしなさい。
自由な空を目指しなさい。
笑顔はとり戻せるのよ。
架せられたものをここで脱ぎはらい。晴れやかな町があなたを待っている。
輝く愛がもうあなたのそばに。
手放すのはあなた自身。
あなたがあなたと思っている偽の主人よ。

船出の時

2008-07-21 | message
"今持っているものだけで出かけよう。
いろいろそろえていたって、旅立ちがいつになるかわからない。
自分たちはここにいる。それで十分じゃないか。
沖の方に風は吹いている。波が荒いのはいつだってそんなものさ。
結局、うまくいくかどうかは神のみぞ知るってやつさ。
心は行ってみろってささやいているぜ。"

祝いの夜

2008-07-21 | poem
重い扉を開けると、ロウソクの炎が。
まばゆいばかりの光がわたしを照らす。
凍てつく寒さも忘れて、古びた帽子や手袋も取りさり。
部屋の中にはたくさんの笑顔が。
明るい空気とおいしそうな匂いが立ちこめている。

わたしは人々の笑顔を見ながら、歩みを進め。
ひときわ明るいクロスの前へ。
頭をさげて目をつぶり、胸の奥に明るみを感じながら、祈りを捧げる。
どうか主の御心がここに届きますように。
どうか人の心に愛が灯り続けますように。

雪の降り続く夜。人々と喜び合う示しの日。
たくさんの明かりと笑顔、おいしい料理にかこまれて。
窓の向こうは漆黒の闇だけど。部屋の中には熱いほどの愛が。
笑うむこうにクロスの輝き。愛を喜び祝う夜。
雪はやがてやんで、冴え冴えとした星の輝きをみる。

夜の声

2008-07-21 | poem
ひっそりとした夜にかん高い声で泣いている。
悲痛な叫びは森に夜空に、眠りにつこうとしている人の心に。
迷い人がさまよう森。
その森でたまに響くむせび声。

長い時を経て人の心は変わっていくから。
遠いあたたかなものに誰もが惹かれていくから。
森を渡る声も、いつしか癒しをえて安らぎへ。
家の奥で身を縮ませて、おびえた顔をしなくてもいいんだよ。
いずれあの森にも朝がやってくるから。

影を選んで行く人も。光を切望し得ていく人も。
みんな声なき叫びを持っている。
それは生きている証。
ここからあそこへ行かないといけない生命の道。
暗闇はいずれ光に包まれていくから。
悲痛な叫びはいずれ愛に癒されていくから。
だから・・。

月の見える窓の奥で、そんなにおびえた顔をしなくてもいいんだよ。

月の舟に

2008-07-20 | poem
月の舟にのせて下さいな。わたしをどこかに連れ去って下さいな。
誰も知らない異国の土地へ。なにも言われない静かな国へ。
わたしにはもうなにもないから。
わずかな希望はあるけど、この殺伐とした空気にはどうもなじんでいけそうにないから。

小高い丘に教会がある、おだやかな土地に。大地と実りの国に。
そこでどこからかやってきた異邦人として、もう一度笑顔を振りまいてみようと思います。もう一度、人の中に入っていこうと思いますから。

月に乗っかって。風に吹かれるままに。どこか遠い異国へ。
気分のいいところで勝手に降りていきますから。
この舟に乗せて下さいな。
わたしを気ままな旅に出させて下さいな。