失われたものを求めて人は歩いていきます。
自らが持っていたものをふたたび手に入れるために・・。
そのためにはどんな苦労をも代償をもおそれることはないでしょう。
どんなことをしても手に入れたいもの・・。
それが何であるか・・。悲しいことに今のわたしにははっきりとわからないのです。
それを知るために、感じるために、この人生があると今は思っているのです。
鐘は鳴り響きます。
わたしのすぐ近くの場所で。
この音はわたしをどこかへ導こうとしているのかもしれません。わたしがなくしたものとふたたび出会える場所に・・。
不思議な出来事のようにわたしを誘(いざな)ってくれているのかもしれません。
行き詰まり、絶望の縁で見上げた空。
そこにあったのは、なつかしい感じのヒカリでした。
わたしが包まれていたもの・・。
ヒカリの白さに幼かった頃には感じていたあたたかさを思い出すことができたのです。
一瞬にして、心の牢獄から解放された感じ・・。
ヒカリがわたしになにかを植えつけたのです。
暗い思いをわたしはその時吹き消すことができたのです。
壁を越えてさらなる高みへと。その過程でわたしの心に根づいていくもの・・。
自分を愛せるように・・。未知なるものはわたしに何を教えてくれているのでしょうか?
ひとつひとつ乗り越えていくうちに芽生えていくもの・・。
最後に見つけるのは、愛を含んだなにかということにわたしは気づいていくのです。
愛のかけらをひとつひとつ手にしながら・・。
力と信頼を蓄え、明日へ向かって生きていけるように・・。いつからか楽しさを味わいながら・・。
最初の頃には思いもしなかった生き方。
神の叡智に気づき、畏敬の念をはらいながら・・。
わたしは今祈りの中に愛の言葉をそっと含ませているのです。