今からは心の時代って、いつも私は言っているけど、でも、今とむかしと人が変わっているわけではなく、ただ、あまりにも人を取り巻く環境が劇的に変化してしまったから。その環境の変化はさらに進んでいるから、これからは人も今までにはない新しい取り組みをしなければいけなくなった。
それが、心のケアだと思う。
そう聞くと、自分は精神病なのかなって思う人もいるかもしれないけど、要はむかしに比べて、気持ちのバランスを保つのが難しくなっている時代なのだということだ。
鬱病が増えていたり、悲惨な事件が多くなったりと、よく冗談とかでも病んでるなんて言葉を使うけど、今の時代は本当にギリギリのところでみんな生きている。普通といわれる人たちもかろうじてその精神性を保っているといった状態なのである。
現に自分に照らし合わせてみても、なに気なく、のほほんと毎日を過ごしているわけではない。
私たちはなにかの悩みなり不安をいつも抱えて生きている。
今の時代は、そんな私たちにさらに緊張の連続とストレスを強いる。
誰もがヒューズが飛んだような状態に追い込まれても、おかしくない時代なのである。
そんな時代に、私たちがこれから考えていかないといけないことは何なのだろうか?
それは自分の気持ちを自分で管理しないといけない、ということである。
そんなのは今までだってそうじゃないかと思われるかもしれないけど、今までの時代はそういうことを考えなくても、かろうじて生きてこれた時代なのである。でも、これからはそうはいかない。
これからは自分の心を見つめ直していかないと生き残れない時代になっていくのである。
それくらい今の時代は、精神的に肉体的に激しいプレッシャーを強いる時代なのである。
では、これからの私たちはどうしていけばいいのだろうか?
それは自分を把握する、ということをはじめてみるということである。自分を知ること。
これは簡単そうに見えて、とても奥が深く難しいことである。
でも、そういうことを考えている人と考えていない人では大きな差が出てくる。
自分の心を見つめ直すこと。
これも現代に生きる私たちにとって、とても重要で切り離せないものになりつつある。
自分はいったいなにをしている時に楽しみを感じているのか。自分にとって今なにが必要なのか?
そういうことを自分なりに考えて行動していかないと、精神的なバランスを失ってしまうのだ。
そんな取り組みをはじめていないと、すぐに悲しい思いやネガティブな思いに押しつぶされてしまう。
自分にとって、快適な空間を持つこと。自分にとって快適な時間を過ごすこと。
それはなにもお金がかかることでなくてもいいのである。
そういった考えなり、取り組むことが大事なのである。
今の時代は、張りつめることはあっても、緩まることのない時代。
プレッシャーはかかっても癒しのない時代である。
自分にとってなにが癒しになるのか。なにをしている時間が自分にとって快適なのか。
そういうことを考え直す必要があるのである。
街を歩いている私たちはコンクリートとアスファルトの造形物を眺める。
それは心に無情の感覚を伝えてしまう。
自然のなかで、しばらく鳥の声や川のせせらぎを聞く。
それは心に情愛と安らぎの感覚を伝える。
このように、ただ街を歩いているだけで、ただ自然の中にいるだけで、私たちは心に刺激を受けているのだ。ただ街に住んでいるだけでもである。
それくらい心とは影響を受けやすいもの。
仕事でもそうである。ストレスをためること。不信が渦巻いている環境にいること。
そんな環境に毎日いる私たちは、心が病んでもおかしくない状態になるのである。
目や耳やあらゆる感覚から心に伝わっていくもの、それを受けて、でも、なんとかバランスを保ちながら毎日を過ごしている私たち。
そう理解して、張りつめた緊張を緩める努力が必要である。たまったストレスを発散してあげる手段が必要である。
私たちはこの時代を生きている。私たちはこの時代で快適さや癒しを求めている。
そういった考えなり行動が、今の私たちには必要なのである。
これからは心の時代。
自分の心のバランスを失わないように、自分が気をつけていく時代なのである。