欅並木をのぼった左手にあるお店

ちいさいけど心ほっこり、French!テイストなお店♪

純粋なもののなかで

2006-08-26 | poem
これがたとえ夢の中であったとしても、お前はこれをしっかりと胸に止めておくがいい。
清い水の湧き出るそばで、厳しくもあたたかな自然の恩恵を受けながら、お前は大きくなっていったのだ。
清い水とこの自然があったからこそ、お前はここまで生きてくることができた。
思い出してみるがいい。お前がこれまで歩んできた道を。お前の営んできたことを。
自分の道がしっかりと目の前に見えて、自信をもって歩んできたお前の過去の記憶を。

いいか、これがたとえ夢の中であったとしても、お前はこのことをしっかりと胸に止めておくがいい。
お前を生み育んでくれた清い水と自然のことを一日たりとも忘れてはならない。
自然のなかにある純粋さのように、お前の心の中に息づいている純粋さによってこれまで生き続けてきたことを忘れてはならない。
純粋さこそ、お前の宝であり、お前の生きている証なのだ。
純粋さこそ、お前たらしめるものであり、またお前の帰る場所なのだ。
清い水と厳しくもあたたかな自然の中で、はしゃぎ笑っていた頃のことをしっかりと思い出すといい。
あの頃のような気持ちと無垢な表情をもう一度心に甦らせるといい。
不純なものにばかり目をひかれ、不安や悩みに押しつぶされそうになっている街の人々と同じになってはならない。
お前がこれまで生きてきたこと。お前の中にある純粋さがいかにお前の生きる武器であるか、お前のルーツであったか。
純粋さこそがまさにお前自身であり、お前の生きる糧であり、お前の帰っていく場所であるか。
これがたとえ夢の中であったとしても、お前はこのことをしっかりと胸に刻みつけておくことだ。

自分のカタチ

2006-08-22 | essay
あなたはやりがいのある仕事をしていますか?
今稼いでいるお金に満足していますか?
あなたを取り囲んでいる人たちとはうまくやっていますか?
家庭は明るいですか?
息抜きや趣味を持っていますか?
健康ですか?

世の中はバランスが大切です。
仕事、お金、人間関係、家庭、趣味、健康。
どれをとっても、自分には大切なものたちです。
むかしテストなどで成績を円グラフにしたものです。
そういう風に今の自分の状態を円グラフにしてみると、どうですか?
こじんまりとでも、バランスの良い円が出来ますか?

世の中はバランスが大切です。
バランスが良ければ少しの不足や少々の困難でも、自分の道を見失わずに済みます。
こういったことをたまには考える方ですか?
自分をうまくコーディネイトしていく技術を身につけていますか?
私がいつも書いている"立ち止まって考える"とは、こういうことなのです。

そんなにうまいこといろいろなものは手に入らない。
仕事に家事に忙しくて、考えるヒマなんてない。
そう考えている人たち。
いきなり自分のバランスを失って、手放さなくてよいものまで手放すハメにならないように。

"立ち止まって考える"のはとても大切なことです。
登山をするのに足の調子を確かめながら歩いていくのと同じことなのです。
そんなことを考えずに毎日を送っている人。
そんな人たちは足の調子も確かめずに、ただ登ることだけに気をむけている人たちです。
過労で足をダメにするか。足を踏み外して痛い目にあうか。
そうならないようにしっかりと自分のカタチを確かめていきましょう。

澄んだ歌声を響かせて

2006-08-18 | poem
澄んだ歌声を響かせて、あの人がやってくる。
自信に満ちた笑みをうかべて、あの人がこちらへやってくる。
とうとうあの人が舞台に立つ時がきた。
そこがあの人の一番似合う場所だから。あの人が一番輝いていられる場所だから。

あの人の歌声を聞いて、私たちは見失っていたあるものをとり戻す。
子供の頃に持っていた、失った宝物をもう一度見つけ出すように、そんな気持ちを心の奥から呼び覚ましてくれる人。
あの人は歌う。一番ふさわしい場所で。
私たちはその歌声を聞いて、心の奥からなにかを思い出していくのだ。

澄んだ歌声を響かせて、あの人がやってくる。
一面ツタの這う、隠された庭のような場所だけど、石段という小さな舞台に立って、あの人は歌いはじめる。
それは癒しの歌。
私たちの心の奥に眠った大切なものを呼び覚ましてくれる、不思議な即興歌。

笛を吹く男の子

2006-08-16 | poem
ぼうや、こんな時間に笛を吹いちゃいけないよ。
あの窓から悪魔がやってきて、ぼうやの心を奪いとってしまうよ。

ぼうや、そんな悲しい旋律を吹いちゃいけないよ。
まるで葬送の列に送る唄じゃないか。
なにか悲しいことでもあったのかい? つらいことでもあるのかい?
胸にあるものが音楽になってしまうんだね。
すこし気持ちを楽にして、ゆっくりと休んでみなよ。

ぼうや、こんな時間だ。笛を吹いても、誰も聞いちゃいないよ。
部屋の隅や暖炉のかたわら、屋根裏部屋。あちこちに落ち着きなく歩いていって笛を吹いちゃいるけど、こんな時間にいくら演奏しても誰の耳にも届きはしないよ。
せいぜいこの家に住む精霊か、家に入れない悪魔のはしくれがひまつぶしに聞いているだけだよ。

ぼうや、こんな時間に笛を吹いちゃいけないよ。
ほら、あの窓から悪魔がこっちを見ている。ぼうやの心を奪いとってしまうんだよ。

悪魔の鈴

2006-08-16 | poem
悪魔の鈴が鳴っている。
人々は欲望を抑えきれず、本来持っている純粋さも気高さもすべてを投げ捨てて、その行進に加わろうとしている。
傍観している人々もその行進の列を好奇の目で見つめている。
清い水の中でほほ笑んでいたあの頃の記憶は、人々の心から忘れ去られてしまったのだろうか。
なにもかもが嫌になり、自分の尊いものも守るべきものもすべてを投げ捨てて、鋭い眼光の男たちの群れに加わり、安心感さえおぼえている人々。
行進の列は長く、さらに大きなものになりつつある。
もうその列を誰も止めることはできない。
良きにしろ悪しきにしろ、ひとつの確固たる流れができ、その流れははるかかなたまで助長されつつある。
行進の列はさらに膨大なものになり、さらに支配的なものに変わっていく。
その列に加わることで、誇りすら感じている人々。
しかし、その行進の列を、今を生きる誰が否定できよう。
今を苦しみ生きている現代人が、その列になにかしらの希望と未来を感じているのだ。
たとえその未来が暗いものであっても。はかなく破滅的であったとしても。
歩みを進めていく人々の顔が、だんだんと精悍にだんだんと浅黒い表情に変わっていくのを、ヒカリはなすすべもなく見守っているだけなのだろうか。
ただ、人々が繰り返していく悲劇を、対岸からただ見つめているだけなのだろうか。
悪魔の鈴は鳴り響いている。
人々はもう足を止められずにいる。
自分たちで作った永延と続く行進の列は、欲望を抑えることのできないまま、もう悲劇的な力に変わりつつある。

その幕は上がった

2006-08-14 | story
まばゆいばかりの電飾の下、今まさに開かれようとしている豪華絢爛の宴。
壮麗な衣装を身にまとった踊り子たちが、劇場の幕が上がるとともに舞台に広がり踊り始める。
蛇の目のように狡猾さを光らせる王家の人々が見守る中で、ある人は楽器を奏で、ある人はspotlightの中でstepを踏む。
絢爛の部屋の中、繰り広げられる王家の宴。
踊り子は種々多様な来賓の視線を一身に浴びながら、刃物の上で踊るような緊張感に身をまかしている。
淡々と続いていく演劇。嫉妬と争いの渦巻くこの屋敷の中で、日夜繰り広げられる王家の宴。

踊り子は狡猾な目をした観衆を前に、身をささげるように踊り狂う。
壮麗な衣装の奥に、王の首に突き立てるknifeをひた隠し、群衆にむかってその研ぎすまされた魅惑のまなざしを送る。
演劇はしだいに熱をおびてくる。観衆からも異様な熱気がわき上がる。
制裁の時は近い。
spotlightのあたる舞台から飛び降りて、王の右側にまわりこみ、この胸に隠している鋭いknifeを王の首に突き立てる時が。
踊り子は刃物の上にいるような緊張感の中で、蛇のように狡猾な目をした観衆を前に、異様なほど冷静に踊り続けている。
胸の奥の鋭いknifeはひた隠しにして。
魅惑的なまなざしを観衆に振りまきながら。
国家を揺るがすような所業がこの後行われることさえ感じさせない、踊り子の洗練されたdance。
しだいに舞台の最前列へと近づいていく踊り子。
蛇のように狡猾な目をした観衆を前に、身をささげるように踊り続ける踊り子の胸には、もう王の首筋しか見えていない。

軽い時代と言われる今だから

2006-08-13 | essay
世の中がだんだんと軽くなっている。
軽い。あっさりとなにが起こっても納得してしまう時代。
人の生命も軽くなっている。
自ら生命を断つ人も後をたたない。
自分という意識も軽くなっている。
大切な自分の身体さえ傷つける人も後をたたない。
見栄と競争心だけに映るこの社会に、みんな仮面をかぶって、他人と同じように、苦しいけど装い続けて。
平均というコトバから、常識というコトバから、顔を背けることのできない私たち。

心からのコトバ。そんなコトバすら今風に言えば、なくてもいいんじゃない?って軽く否定して。
でも、そんな君たちの心の中は確実に暗いものに飲み込まれているんだよ。
出口の見えない不安や悩みに押しつぶされそうになっているんだよ。

iove&peaceなんて、そんなコトバを掲げたって、なんの意味があった?
愛がなきゃダメなんだよ、とか言って、本当に満たされたことがあった?
そんなことじゃダメなんだよ。今の時代はそんなうわべのコトバを並べただけじゃ、ダメなんだよ。

この時代に生きて、この時代の人たちを明るくしていこうなんて思っている人もいるだろう。
誰かに共感を訴えかけるために、毎日必死になって活動している人もいるだろう。
でも、他人からのstartじゃ、ダメなんだよ。
自分なりに自分のことから出発しなきゃ、うまくいかないんだよ。

こんな時代だけど、心地よく生きていくにはどうしたらいいのか。
充実した自分の人生を送っていくにはどうしたらいいのか。
そういったことを、ゆっくりと考える時間がいるんだよ。
ゆっくりと自分なりに考えを出して、そして、その方向に歩いていく必要があるんだよ。

すべては軽くなりつつあるよ。
もうなにが起こっても驚かない世の中になっているよ。
でも、そんな時代でも精一杯幸せや自分の生き方に自信を持って生きている人もいるんだよ。
そんな人たちを自分の糧にして生きていかないといけないんだよ。

ねぇ、君は今、幸せかい?
これからの君は明るい未来がやってくると確信できるかい?
後悔しない人生を送っている自信があるかい?
大見栄きってそう言える人は多分いないかもしれないけど、でも、そんなことを考える必要は十分にあるんだよ。
今の世の中を真摯に生きていくために、自分の精いっぱいの知恵と感覚を使って、うまく乗り切っていく必要があるんだよ。

"他人の幸せを願っても、今の自分が幸せでないと、その気持ちは伝わりにくいよ。
そんなに他人のことを思いやっているようでなくても、自分が幸せなら、その気持ちはなに気に伝わっていくものなんだよ。"

自分のまっすぐな気持ち

2006-08-13 | poem
あなたは人を愛せていますか?
かけがえのない人にちゃんと愛を伝えられていますか?
自分のまっすぐな気持ちを、はずかしむことなく、ちゃんと言葉に行動にできていますか?

あなたはその人のことを心から愛しているんだって、ちゃんと言葉にできますか?
その人のことを心から信じていますって、ちゃんと相手に伝えられますか? カタチにできていますか?
あなたは自分のまっすぐな気持ちを、信じ、育んでいけていますか?

この世には信じることや愛することへの否定が渦巻いています。
日常、信頼や愛情が破壊されている場面ばかりを目にします。
人を傷つける言葉や裏切りの行為が横行しています。

それでも、あなたはちゃんと人を愛せていますか?
かけがえのない人に愛情と信頼を与え、そして、それを伝えられますか?
自分のまっすぐな気持ちを、偽ることなく、信じ続け、守り続けて、生きていますか?

深いやすらぎのとき

2006-08-12 | poem
暖炉の火を見つめている。
会話はないけど、深い夜の静けさ。
燃え盛る炎と時折折れる薪の音。
暖炉の前の長いソファーにわたしとあなた。
そこに会話はないけど、静かな夜のひととき。

暖炉の火は燃え続ける。炎がずっとゆらめき続ける。
わたしとあなた。そこに会話はないけど、深い夜の静けさのなかで安らいでいる。
暖炉の横には積み上げられた薪。
炎は黒い薪を包むように燃え続けている。
火を見つめているわたしとあなた。
深い夜の静けさ。そこに会話はないけど、心の中に深い安らぎが満ちている。

夏の情景

2006-08-10 | essay
家の前で水をまいている女の子。
お母さんにでも頼まれたのか、つまらなそうにじっと水の行方を見つめている。
その水のおかげで、蒸し暑い道路もすこしひんやり。

激しく暑い夏。
コンクリートやアスファルトの多い、僕らの街は夜になっても昼間の余熱で蒸し暑い。
でも、街はずれの田んぼの脇を通ると涼しい風が吹いている。
今の時代、自然の恩恵をもっとも身近で感じられる場所。

こんな季節はプールにでもザブンと入って、じっと水の中に漂っていたい。
透き通った水の中。
まぶしい太陽を間近に感じながら、水の流れる方へと身を任せていたい。

最近の夏はとてもしんどい夏。
この季節はただでさえ体力を消耗する。
だから、つとめておだやかな人間と接していたい。
見るからに熱い人間。不調和がにじみ出ている人間にはなるべく近づかないのが得策。
ただでさえ疲労していく季節。
皆さま方、うまく乗り切って下され。