欅並木をのぼった左手にあるお店

ちいさいけど心ほっこり、French!テイストなお店♪

人の子の原点

2011-01-29 | poem


目が覚めると、街は夕暮れになっていました。
とても静かな雰囲気の中に、夜を迎える前の街のあわただしさが感じられます。
疲れは不思議なくらいとれていました。体は軽く、窓辺へとすぐに足を運ぶことができたのです。
どうして窓辺に立っているのか。それは自分でもよくわかりませんでしたが、見慣れた街を眺め、もう一度この街での生き方を考えたかったのだと思います。
夕日が驚くほど街の建物を赤く染めていました。いつもの狭い通り。往来する人々。
あわただしい生活の中でつい見失い、忘れてしまっていたものたち。自らの中にあるものまで失い、いろんなものに興味を持ちながらも、さまよい歩いていた日々。
窓辺の光景はそんな自分に原点に戻るようにと諭してくれているような気がしていました。
わたしの原点・・。

愛は確かにわたしの中にあったのです。そう、幼い頃は母親とともにたしかに持っていたもの。
大人になるにつれていろんなものが手に入り、そして、見失っていったもの。そんな中にはわたしの根底となすものまで含まれていたのです。
いろいろな出来事が、時代の速い流れが、街やわたしに襲いかかってきたのですが、この街にまだ確かに残っているものがあります。
それが人の愛ということに気づくまで、そんなに時間はかかりませんでした。
わたしの中にあって根底となしていたもの。
それが人の愛であったということに再び気づいたのは、この窓辺からのやさしい夕暮れを見た時のことだったのです。

人は不意に忘れ、そして、思い出したりすることもあるのでしょう。
大切なものを忘れ、そのことにすら気づかないまま、自分が思いもよらぬ方向へ流されていった、そんなことが往々にしてあるのでしょう。
いつもわたしはわたしのはずなのに・・。
疲れ果て死んだように眠っていた二日間。その後に嵐が過ぎた後の爽快感のような軽さでわたしはこの窓辺に立っています。
そこで目にし思い出したのは、かけがえのない人の愛という感情です。
窓の向こうには人のあわただしい雰囲気が感じられますが、ガラス一枚隔てたこちら側はとても静かな安らぎが漂っています。
わたしが忘れていた、見失っていた人の子の原点が今わたしの胸にふたたび灯されたように思えるのです。
そして、その明かりがこれからのわたしを確かな道へといざなってくれると、そんな勇気がこの胸から全身へと広がっていくのをひしひしと感じるのです。

なつかしくやさしい思い出

2011-01-17 | poem

疲れて帰る道筋。家の明かりを思い、肩から下がる鞄を時折あげながら。
足の冷たさ。顔に吹きつける厳しい北風。
空は曇りの中にぼやけ、雪だけが降りてくる。もうすぐ夜が訪れる。
手袋につく粉雪。

革靴が雪に埋もれながら歩いていく。今までの足音が道に深く刻まれていく。
家まではまだ遠い。
男はふと立ち止まり、目をつぶる。
今日の疲れが全身に広がって。ただ懸命に生きていたと思い返している時。
雪が強さを増してきた。

牡丹雪のような大きなかたまりがあたりに降り積もる。
このまま埋もれてしまうような不安。
その時男の心に広がったもの。
子供の頃に兄と遊んだ雪の思い出。兄の後ろをひたすら追いかけていたあの頃。
笑顔がいつもわたしの中にあった。楽しみやわくわくする思いに満たされていた日々。
雪はそんなわたしたちを幻想の世界へと誘ってくれていた。

あの頃、雪のひとつひとつには生命が宿っていて、この地上に降り立ってはなにかの使命を果たすんだと。
兄が教えてくれた。
雪の美しさもあいまって、わたしの胸は踊らされるようだった。
この世界の秘密を教えてもらった喜びで走り回っていたあの頃のわたし。兄の表情はとてもやさしかった。

今降っている雪のカタチに何の輝きを見いだせないでいるのは?
こんな幻想的な風景で、ただ疲れ歩いているのは?
あの頃のわたしの笑顔はいったいどこに?
喜びやうれしさが雪が降るだけでふくらんでいた、そんな自分だったのに・・。

空はぼやけ、やがて夜の色が゜広がっていく。
外灯の明かりに照らされながらも、まだ雪は降り積もる。
なにかを見失っていないかと、いたたまれなくなっていた時、子供と妻が外灯のむこうに。
今は兄になにかを教わることはできないけれど、同じようになにかをともに見つけてくれる家族がいる。
雪の中で着膨れするくらいふくらんだ、ふたりの姿に昔感じたなにかが胸に戻ってきた。
わたしはふたたび歩きはじめる。
それは今までと同じ足どりでありながら、今まで忘れかけていた愛の明るみを確かに携えながら。

愛の輝き

2011-01-09 | poem
女の瞳はテーブルに注がれたまま。窓のむこうに降る雪の白さにも気づかない。
来るか来ないかの人を待ちわびて。あたたかかなコーヒーも冷めてしまった。
女の姿をやさしく照らす明かり。しかし、その胸の中はコーヒーのぬくもりとともに冷めていくばかり。

しんしんと寒さのつのる夜。街の明かりはひとつまたひとつと消えていき、この家の明かりを残すのみ。
降る雪の多さに街の音はすっかり吸い込まれ、まるで教会の鐘の音すら響かないような静けさ。
うつむいた女のまわりに動くヒカリの粒が、なにかをささやいている。

やがて、ドアの音が響き。はっと顔を上げ立ち上がる女。
そこには待ちわびていた背の高い男の姿が。
女はドアのそばまでかけより、その胸に手をあてる。
男の帽子や肩には白い雪が。女はそれをやさしくはらい、男の手をにぎる。

雪は街のいたるところで輝きを放ち。街はいつしか白く幻想的な雰囲気に。
静けさの中で、人は眠りについているが、起きている人にも、眠りについた人の心にも不思議な明るみが。
やがて、女の家の明かりも消える。
雲が切れた夜空に冴え冴えと星が明るい。

雪と同じような輝きが今も女のまわりにかけめぐり、次々と不思議な出来事を呼び寄せていく。
そばに眠る人にもらったペンダントをつけはじめてから。
星形のダイヤが幻想的な輝きを放つ。
愛はダイヤに似た輝きで女のそばにあり、いつもなにかの明るみを引き寄せている。

夜空を見上げるあなたの心に

2011-01-06 | poem
天窓から望める星々をいくつ輝きとしてあなたの胸に降りていますか?
夜な夜な行われるヒカリの饗宴を幾人の方が眺めているでしょう?
眠りについた人の心にも確かに訪れるものがあります。いにしえからの知恵、彼方からのメッセージなど、それは大切なことばかり。
普段は感じなくても、天に気持ちを向けて耳を澄ましていましょう。流れ星のようなヒカリの筋があなたの胸へとかならず訪れるはずですから。

日常に必要のなさそうなこの美しいヒカリの饗宴を人はなぜ望もうとしないのでしょうか?
悲しみやつらさによって切なくなった心には、一層の純粋性が広がりこの美しさが理解できるというのに。
ピュアな心が生み出すもの、それがこの世界で生きていくのに役立つことがあるとは、幾人の人が理解しているでしょうか?
あらゆる物事の根底に流れているものです。人はヒカリの感覚を身につけようと努力するのです。そう、はるか昔からの習慣である祈りによって。
感情の機微をうかがえる賢明な人になろうと思いませんか?
占星術のように未来をうかがい知る人になろうとしている方がたくさんいるのです。
しかし、星からのメッセージはそんな狭義なカテゴリーにはおさまるものではありません。
本当のもの。威厳や雰囲気、そして、その美しさは一瞬にして人の心をとらえるなにかを持っています。

人の思いははるか彼方まで届いていきます。意思は思っている以上のスピードでこの世界からはるか向こうへと届いていきます。
それを理解するだけでも人は賢明な選択ができるようになります。愛を知ることになるのです。
漆黒の宇宙が愛の下地になっていることを、深い黒が生み出すさまざまな世界を人はいつか目にすることができるでしょう。
祈りはそんな天空にささやいていける崇高な手段です。
そう、祈りによって人は大きな愛と触れ合えるのですから。
大きな愛。人の見上げるヒカリもこの愛と同じようなものなのです。
濁っている意思ではあまりうかがい知ることはできないでしょう。本当の愛。
人が夜空を見上げ、星々のヒカリを見て思うのは、はるか昔からの約束事。
大きな愛を見つけ、それに触れることで、この世界での本当のなすべきこと。本当に尊ぶべきものが自然とわかってくるものです。
心の作用。人は天にある輝きを望んで、はじめて本当の自分をうかがい知ることができはじめるのです。

ほほ笑みの魅力

2011-01-02 | poem


ふいにほほ笑まれるとこちらの顔もつい力が解かれます。
そんなやさしさがいつも心に通うなら、今からの生活はどんなに明るみに満ちたものになるでしょう。
力を入れてまるで試練だけが生き方だと、そんな顔をしていてもしかたありません。それだけではないと、ふとした時の笑顔に感じます。
笑顔のもとからこぼれてくる言葉たち。そんな言葉は心に何の違和感もなく入ってきて、力として働いてくれます。
暗い考えやこれからの不安がすうっととりのぞかれる瞬間。
そんな笑顔をだれでもうかべることができるのです。愛を心に送れる術をわたしたちは心得ているのですが、人は人に向かってなにを投げかけているのでしょう?

時は流れていきます。そんな中で、人は自らを表現していきます。
絶え間なく続く流れ。時にとまどうこともまちがいを犯すことだってあるでしょう。
しかし、笑顔は心に明るみを運んでくれます。笑顔に誘われて明るい流れはやってきます。今までの何も関係なくこれからを変えていけるすばらしい術。
人は傷つくこともあれば、励まされたりうれしかったりします。愛し愛される人の世界。
愛をいつも表現できる人は幸いです。
そんな人の中に人は魅力と希望をおぼえるのですから。

悲しい心に暗くなった心に、ふとさし込まれるヒカリ。そんな力を持つのは笑顔です。
心に明るみを生み出せる術。
心に灯のある人はそんな笑顔を欠かせません。魅力的な笑顔を身につけていけるように。
そこから発せられる愛の言葉たち。人の心はそんな一言一言に元気をもらえるのです。
笑顔はあなたも持っているものです。魅力的なひとつの美しさがあなたにも確かにそなわっていることを忘れないように。

しあわせにつながる扉

2011-01-01 | poem

目をつぶっていてもあたたかな明かりを感じられるはずです。
寒い心のまま、悲しみの申し子のような心はもうおしまい。
すぐそこに明るみはやってきているのです。今のあなたの心には信じられないような明るいヒカリがすぐそこに。
人のにぎわい。子供たちの笑い声。街の音。すべての音があなたの心にあたたかな響きとして伝わるはずです。
本来、それらはあなたのまわりにあるものなのですから。
心が望む場所へ、今からあなたは行けるのです。

味わったことのないようなつらさや悲しみ。それをくり返す必要などありせん。
暗がりがあなたの心を覆おうとするのなら、あなたがこの部屋で身につけたことを実践していけばいいのです。そう、愛の発露を。
思い出すのです。なにもなく冷たい心のあなたにふと訪れた愛のヒカリ。
悲しくなるとつらくなると、あなた自身が祈り求めたものを。
身近に明かりを求めていたのは、暗い経験があってのこと。
しかし、そんな冷たい心のままで、それでも自らをとり戻していけたのは、あなたの実践があったから。
愛の発露は今からのあなたの礎となったのです。
心にヒカリが根ざしはじめた証。それを自覚した時から、あなたの未来は変わっていけたのです。

あなたはこれから人のいる場所へと出ていきます。
道の至るところで出来事や誘惑に遭うでしょう。しかし、それらに迷い自らを失うことはないはずです。
愛を見失わない術をあなたはここで心得たのですから。
これからはあなたの意思で乗り切っていけるのです。あわただしく激しい人の流れの中ででも、あなた自身でいられ、なにかを得ていくために。
この部屋で得た術。苦しい中で身につけた愛の発露をあなたはお守りのように身につけています。
実りの時を迎えるために、あなたはこれから出て行くのです。

愛はあなたの胸の中に確かに息づいています。それは大きな礎として、心の灯を感じていられます。
心の深いところにある愛。この灯がこれからのあなたを導いてくれます。
外の世界でなにか迷うようなら、灯を求め、心の奥にある輝きを強くしていきましょう。
ほら、扉の向こうからあなたを呼ぶ声が。
外の響きが、これからのあなたを祝福しています。
ここを出る時がやってきたものです。
自らの意思でヒカリを求め、そして、なにかを得るために。旅のはじまりはやってきたのです。

本当に必要なこと

2011-01-01 | poem


誰でも生きているうちは迷います。壁に突き当たり、自らを疑ったり責めたり。
でも、人は迷いながら、とまどいながらも前に進んでいくものです。
自らがまだわからないような自分の場所へたどり着くために。

不安が胸を突き上げることもあるでしょう。見ている世界がとても味気なく思うことも。
でも、この胸の生命はひたむきに鼓動を打ち続けています。
そこには大きな愛が触れています。
わたしたちにはまだわからない大きな愛が・・。

祈ることによって人の心になにかの意思が感じられます。
その意思はわたしの根底をなすもので、でも一見わたしの日常にはあまりなじみのないものかもしれません。
ですが、人は祈りを通じて愛に触れることができるのです。愛によって生きていることを感じることができるのです。

頭で考えた理屈だけでは人の足どりは不安定なものです。
心の拠り所として愛を感じ生きていくのは賢明な選択です。心の拠り所をどこにもっていくか。
大きな愛はそんな小さなわたしたちに明るみをもたらしてくれます。人は明るみを抱いてこの世界を明るく歩んでいくことができるのです。

いずれいろいろなことがわかる日がくるでしょう。人の行く先はけっして暗い場所ではないのですから。
むしろあたたかな思いに包まれる場所。そこへおとずれるために今日という日があるのです。
悲しんでばかりはいられません。苦しみやつらさがいつまでも続くことはないのですから。
子供の頃に感じたワクワク感を思い出すことです。あの頃は確かにあった未来への希望や期待を大人になっていく過程で忘れてしまおうとしているのです。

鼓動は今も打ち続いています。大きな愛の触れる鼓動が。
わたしたちは今日という日を、今という時を大切に過ごしていかなければなりません。
自らの心が向かおうとする場所へ。
つかのまの壁はその人にとっての試練であり考える場であり、未来へむかうあなたへの祝福であることを忘れてはいけません。