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岩城宏之 追悼コンサート オーケストラ・アンサンブル・金沢

2006年10月12日 | 音楽(コンサート)
オーケストラ・アンサンブル・金沢のモーツアルト・プログラム

○日時 2006年10月12日(木) 19時05分~20時45分
○会場 松本市音楽文化ホール
○演奏 オーケストラ・アンサンブル・金沢
    指揮:天沼裕子
    ピアノ:松本和将、猿田泰寛
○プログラム
    モーツアルト 歌劇「ドンジョバンニ」序曲K527
    モーツアルト 2台ピアノのための協奏曲変ホ長調K365
 アンコール:ベンジャミン「ジャマイカ・ルンバ」
    モーツアルト 交響曲第40番ト短調K550
 アンコール:モーツアルト ディヴェルティメントK137、第1楽章
       信濃の国

当初、岩城宏之が指揮をとる予定だったが、今年6月逝去されたため、追悼コンサートとして、オーケストラ・アンサンブル・金沢(OEK)の常任指揮者、天沼裕子が指揮をされた。
ホール2階ホワイエでは、岩城氏の写真展も開催。
注目は、2台ピアノのための協奏曲。とても楽しい曲なのでくつろぎながら聴くつもりだったが、生で聴くと録音媒体では気づかないことが多々あった。このホール所有の2台のスタインウェイ。しっかり調律され固体差などあり得ないのだが、ふたりのピアニストの個性の違いか、全然響きが違う。第1ピアノを受け持った松本和将は、柔らかいレガートぎみのタッチで、軽めの響き。第2ピアノを受け持った猿田康寛は、重厚な響きでしっとりと弾く。2台それぞれのかけあいが聴きもの。個性差があった分、とてもおもしろく聴くことができた。
アンコールとして、2台ピアノのジャマイカ・ルンバ。ちょっと気分転換・・・。
後半は第40番。協奏曲より編成を絞っていた。これは素晴らしい。オケ各パートは一体化した響きを持って、この曲が持つ疾走する悲しみを表現する。第1ヴァイオリンが主体的にメロディを練り上げてゆく。後ろでは、ホルン・パートが活きのある響きで、全体を支える。集中力ある第4楽章を持って満腹状態を持ってプログラムを終えた。
アンコールでは、ディヴェルティメントと、観客とともに信濃の国の合唱。天沼さん、マイクを持って客席へ・・・。曲のエンディングに間に合うようステージへ駆け足で戻って、指揮台で曲を閉めた!
天沼さんは、写真とはちょっと違う印象、小柄でメガネをして、指揮者というカリスマ性とはちょっと無縁・・・という感じだったが、演奏を聴く限り今後も楽しみな方であった。作曲家でもあり、ホワイエでは、自身のオペラ「裏切る心臓」のCDも販売されていた。終演後CDを購入し、サイン会へ向かった!